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吉田豪 窪塚洋介を語る

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吉田豪さんがTBSラジオ『たまむすび』の中で俳優 窪塚洋介さんについてトーク。あまりにも信頼できる男、窪塚さんの素顔について話していました。



(安東弘樹)さあ、その豪さんに紹介してもらうのが俳優の窪塚洋介さんなんですが。これがね、本当にすごいです。では、窪塚洋介さんのあらすじとその筋をご紹介します。1979年、神奈川県生まれの窪塚洋介さん。1995年に『金田一少年の事件簿』でデビュー。2001年には映画『GO』で主演を務め、最年少で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を獲得。その後も数多くの作品に出演します。2004年に自宅マンションの9階から落下し、一時重体になったこともあります。2006年からはレゲエDJ 卍LINEとして音楽活動をスタート。今月、日本公開されるマーティン・スコセッシ監督の最新作『沈黙 -サイレンス-』に出演することが話題になっている窪塚洋介さんです。

(玉袋筋太郎)うん。

(安東弘樹)で、吉田豪さんの取材による俳優 窪塚洋介さんのその筋なんですが、その1、ハリウッド進出。でも、オーディションに1回落ちていたの筋。その2、座右の銘は「俺に過去はない」の筋。その3、浮かれないタイプ。前に落っこちたからの筋。その4、Twitterで救われたの筋。その5、映画で勝負。テレビドラマは出ない。奇跡的にCMの筋。以上5本の筋でございます。

(玉袋筋太郎)やっぱ窪塚さんっつーとね、ちょっとこっちがオファーを出してもなかなかオファーを受けてくれないようなイメージがあるんだけど。豪ちゃん、どうだったの?

(吉田豪)まあ、映画の宣伝なんで今回は取材日にガーッと受けていたんですけど。僕も本当にずーっと会いたくて、ようやく夢が叶った感じで。前からK DUB SHINEさんとかは映画の絡みで仲がいいから、「洋介、紹介しようか?」って言われていたんですけど、「紹介っていうか、ちゃんと取材をしたいんですよ」っていう。

(玉袋筋太郎)じゃあ今回、本当にファーストコンタクトぐらいなの?

(吉田豪)そうですね。

(安東弘樹)念願が叶っての。

(吉田豪)『SPUR』っていう女性ファッション誌の初の依頼で、念を押されたんですよ。「くれぐれも映画の話から始めてください」って(笑)。完全に僕のやり口がバレているっていう(笑)。

(安東・玉袋)(笑)

(玉袋筋太郎)そうだよね!

(吉田豪)でも、僕史上としては奇跡的なぐらい映画の話をしているインタビューなんですよ。それで面白くしているっていう。

(玉袋筋太郎)そこでもちゃんとね、攻撃を入れてるからね。

(吉田豪)入れながらも、ちゃんと向こうの言うことも聞いて面白くしています。

(安東弘樹)そこが吉田豪の吉田豪たる所以という。

(玉袋筋太郎)『聞き出す力』ですよ、それが!

ハリウッド進出 でも1回オーディションに落ちていた

(安東弘樹)じゃあ、一応今回も映画の話から行きましょうか。ハリウッド進出。でも、オーディションに1回落ちていた。

(玉袋筋太郎)これ、すごいよね。でもね。

(吉田豪)マーティン・スコセッシ監督の新作『沈黙 -サイレンス-』に出ているんですけど。今回、そうなんですよ。オーディションに1回落ちていたっていう話で、その理由を聞いたら、最初はガムを噛んでオーディションに行って、「控室です」って通されたら、それがオーディション会場だったらしいんですよ(笑)。

(安東弘樹)本番だったんですか? オーディションの。

(玉袋筋太郎)面白えよな(笑)。

(吉田豪)ガチャッと開けた瞬間にみんなこっちを見て、「次は誰だ?」みたいな感じになっていて。「えっ?」って思ったまま、ドアのところで「クチャクチャ」って無意識に3回ぐらいガムを噛んで、「……これ、絶対に控室じゃないよな?」って。そしたらキャスティングプロデューサーで金髪の女性が結構な勢いで近づいてきて、「なにかな?」と思ったら、すごい至近距離で「マーティンはお前みたいな失礼なやつが大嫌いだっ!」って言われて(笑)。「ええっ!?」と思って周りを見渡したら、日本のスタッフもいたのにみんな一斉に顔を伏せていて。「マジかよ!? みんな逃げた!」っていう(笑)。

(安東弘樹)だってでも、「控室です」って言われたらねえ。

(玉袋筋太郎)そうだよね。

(吉田豪)完全なトラップっていうね。

(玉袋筋太郎)ガム、ダメなのかね? 向こうでもね。クチャクチャ。

(吉田豪)噛みタバコとかね、ありそうな気もしますけど。

(玉袋筋太郎)ありそうだけど。じゃあ、真樹(日佐夫)先生もここはダメだね。

(吉田豪)落ちてますね(笑)。

(玉袋筋太郎)松方(弘樹)さんも落ちてるね。ガム、クチャクチャやってっから。そうなんだ。それが何年ぐらい前だったんだろうね?

(吉田豪)これが結構前なんですよ。実は。そもそもこれ、ビデオオーディションだったんですよね。マーティン・スコセッシもいないやつで。で、その時に行って、しかも立て込んでいる時期で台本も覚えていなかったらしいんですよ。窪塚さん。

(玉袋筋太郎)かっけーなー!

(吉田豪)で、天下のマーティン・スコセッシのオーディションでそうそうたるメンバーが呼ばれていて、そのそうそうたる人たちがみんな暗記している中、ガムを噛んで台本を覚えてない人が現れるっていう……(笑)。

(玉袋筋太郎)そりゃ、落ちるよ!(笑)。

(吉田豪)そう(笑)。現場はシーンとしていてやりづらいとか、そういうレベルじゃなくて若干殺意があるぐらいシーンとした中での芝居だったんで、自分の持っている力の30%ぐらいしか出せず、「これは無理だろうな」と思いながら帰ったら案の定、「もう結構です」って電話で言われて。「すごい出たかった。マーティン・スコセッシ監督大好きなんで残念だな」と思いながらも諦めたら、2年ぐらいたってからもう1回、「オーディションに来い」って言われて。「えっ?」と思ったら前と同じ役で。「まだやってんの?」っていう。それで本当に改めてハリウッドってすごいと思ったという。

(玉袋筋太郎)ああー、そうだよね。2年だもんね。

(吉田豪)キツネにつままれたような感じでもう1回行って、今度はセリフも入れてガムも噛まずに。そしたらその、以前の金髪のプロデューサーが「Nice to meet you.」っつって、忘れていてくれたっていうことで……

(安東・玉袋)(笑)

(玉袋筋太郎)覚えてなかったんだ(笑)。

(吉田豪)そしたらもうね、ちゃんとセリフが入っていたんですごい評判がよくて。トントン拍子で監督も気に入ってくれて、オーディション突破っていう。

(玉袋筋太郎)すごいね。ハリウッドの映画にそんな出られるなんてね。

(安東弘樹)しかもそんな長いタームでやっているんですね。向こうの映画って。

(吉田豪)しかも、向こうの事務所とかにも入っていないんで、結構……

(安東弘樹)飛び込みオーディションみたいな感じ?

(吉田豪)だからだいぶ扱いが違うみたいなんですよ。本人もTwitterでぼやいていたんですけど、ポスターにも、事務所に入っていないと載らないとか。

(安東弘樹)あ、名前が?

(吉田豪)そうです。そうです。向こう版だと。

(玉袋筋太郎)じゃあ、浅野(忠信)さんとかは載る可能性はあるわけ?

(吉田豪)そうです。そうです。

(安東弘樹)載るでしょうね。間違いなく。いままでもある程度ね、定評というかちゃんと作品も作っているから、余計載るでしょうね。浅野さんね。

(玉袋筋太郎)たしかに『ブラック・レイン』でガッツ石松って載っていなかったもん。

(吉田豪)そうですね。(内田)裕也さんもあれ、全部オーディションだって言ってましたもんね。『ブラック・レイン』。日本の大物たちが全員オーディションを受けたっていう。

(玉袋筋太郎)いやー、すごいね。1回落とされて。でもこれ、覚えてなかったのがよかったよ。金髪のプロデューサーが。

(吉田豪)しかもそれで気に入ってくれて。マーティン・スコセッシが気に入ったということで、その後はもう親戚ヴァイブスぐらいの感じですごい良くしてくれたっていう(笑)。

(安東弘樹)ブラザー的な感じですね。

(玉袋筋太郎)でも、そもそもの「大物が結構オーディションを受けた」って、どういう人だったんだろうね? それも気になるよね。

(安東弘樹)そのオーディション自体がね。

(吉田豪)大物が落ちてもいると思いますよ。だから。

(安東弘樹)でしょうね。当然ね。そんな窪塚さんね、座右の銘は「俺に過去はない」。これはどういうことなんでしょうか?

座右の銘は「俺に過去はない」

(吉田豪)そのハリウッドのオーディションとかを受けるのも、若い頃、普通に日本のオーディションとか受けているでしょうけど。「こういうのを受けるのって、初めてなんですか?」って聞いたら、まず覚えていないんですよ。スタッフに確認して、「あの、初めてじゃなかったかもしれないんですけど。他にもあったかな?」って言ったら、「あの時に1回だけ」「その前にないんだっけ?」「ない」「じゃあ、これ最初? そうか。らしいです!」みたいな(笑)。ハリウッド進出だっていうのに、すごいぼんやりしていて(笑)。

(玉袋筋太郎)なんでだろうね。オーディションなんてね。

(吉田豪)なにかと思ったら、ものすごい忘れっぽいらしいんですよ。本人いわく、家に友達が来て飲んだりしていても、トイレに行っている間に誰が来ていたかわからなくなるらしいというですね。

(安東弘樹)トイレから出たら、「お前、いたっけ?」っていうことですよね。

(吉田豪)「誰かはいるけど、持ち物で誰かわからなかったりすると、『ヤベえ、誰がいるんだ? 先輩か? 後輩か? タメか?』みたいな。で、戻って、『ああ、そうだそうだ』みたいな。1日に2回会えるみたいなことはあります」ってすごいポジティブにとらえていて。で、こういうことを言った後に、「別にね、クスリやっているとかじゃないですよ」っていうね(笑)。

(安東・玉袋)(笑)

(吉田豪)そういうギャグを入れてくれるのが本当にいいんですよ。

(玉袋筋太郎)おおっ、いいねえ! そりゃあ、うれしいよ!

ちょいちょい入れるクスリギャグ

(吉田豪)結構ね、こまめにクスリギャグを入れてくれるんで、僕はそれを拾って。「わかりました! ちゃんと書いておきます!」みたいな(笑)。

(安東弘樹)「幻覚じゃないよ」っていうことですね。

(吉田豪)そうです(笑)。

(玉袋筋太郎)俺はここで好感を持っちゃったんだよな。海外に逃亡するわけじゃなく……ってやってないからだよね! やってないから、逃亡するわけないんだけど。こういう洒落っ気があるんだな。

(吉田豪)洒落っ気、すごいありますね。

(玉袋筋太郎)で、「俺に過去はない」って。

(吉田豪)だから、「なんか記憶のどこかがおかしくなっちゃっているかな?っていうのはあるんだけど、でもいまをちゃんと生きれたらいいというか。岡本太郎さんが『俺には過去はない』って言っていたのを聞いて安心した。岡本太郎先生がそう言ったというので、もっとひどい人もいるなっていうことで、安心してます!」っていう感じだったんですよ。

(安東弘樹)過去なんか覚えてなくていいと。

(玉袋筋太郎)いいんだよな。面白えよ。

(吉田豪)本当、しかもとにかく超かっこいいですよ。本当に(笑)。

(玉袋筋太郎)めちゃめちゃかっこいいよ。

(吉田豪)終わった後に「かっけー!」って言いたくなるぐらい。しかも、取材前に控室でメイクしているじゃないですか。なにを話しているかが聞こえてくるんですよね。ちょっと聞こえてくるのが、「バビロンシステムが……」みたいな(笑)。「おおっ、期待を裏切らない!」みたいな(笑)。「控室でもこういう話が!」っていう(笑)。

(安東弘樹)メイクさん相手でもバビロンシステムっていう。でも、雰囲気ってどんな感じなんですか? 窪塚さんって話とかをしている時には?

(吉田豪)超フランクですよ。だからそんなにちゃんとした自己紹介もしていないのに、「吉田さん」って呼んでくれるし。

(安東弘樹)ああ、ちゃんと名前でね。

(吉田豪)「ちゃんとしてらっしゃる!」っていう。

(安東弘樹)名前で呼ばれると、インタビュアーってうれしいですよね。

(吉田豪)ですよ。

(玉袋筋太郎)その時はガム、噛んでなかった?

(吉田豪)全然、全然(笑)。

(玉袋筋太郎)(笑)。豪ちゃんに会うのにクチャクチャ……って。「おおう!」なんて(笑)。

(吉田豪)全然、噛んでても大丈夫です。しかも、僕なんかは(笑)。

(玉袋筋太郎)でもイメージと全然なんか違う感じで。そういうフランクな感じなんだな。

(安東弘樹)その3が、浮かれないタイプ。前に落っこちたから。いいじゃないですか。

前に落ちたから、浮かれないタイプ

(吉田豪)そうなんですよ。インタビューの中でハリウッド進出みたいなことになって、ニューヨークとかに移住とか、そういうことも全然考えないみたいな。ちゃんとしているんですよ。地に足がついている感じで。で、「基本はあまり浮かれきらないタイプですか?」って聞いたら、「そうですね。前に浮かれてて、高いところから落っこちたから」っていう感じで。落っこちギャグも連呼するんですよ(笑)。

(玉袋筋太郎)これは素晴らしいよ! 何しろ、大人になったというのかな? 「地に足の着いている」っていうこの振りの時点で、こっちはもうオチを待っている。で、「来たー!」って。

(安東弘樹)それでちゃんと落としてくれるっていう。

(吉田豪)「その時はあまり自覚はなかったけども、世の中的に上がってきているというか。いま街に出て、いい意味で指さされるようなことは増えたけど、それよりも世の中を良くしたいとか、大麻を開放すれば世の中が良くなるんじゃないか? とか、そういうことの方にエネルギーと意識が行っていたんで、どんどんアンバランスになった。その結果、起こしたんだと思う。自分のバランスを崩して」って。

(玉袋筋太郎)「バランス」。いちいち引っかかっているところが面白いよな。

(吉田豪)で、落ちても死ななかったことに対して、結構ノリノリの仲間たちから「やったじゃん! 無敵じゃん! お前、死なないんだな、最強じゃん!」とか言われたらしくて。「そういうんじゃないんですよ」っていう(笑)。「そっちのモードで行っていたら、もう死んでいただろう」って言っていて。本当に地味に復活してきて、勝ち得たんで。結果、いま思うと本当にその道を歩めてよかったっていう。だから、これもひどい話なんですけど、よく道で「全盛期、最高でした!」とか言われるらしいんですよ(笑)。

(玉袋筋太郎)「あの人はいま?」的な(笑)。

(吉田豪)そう(笑)。失礼な!っていう。「むしろ、いまの方が調子がいいっていう。あぐらをかかなきゃ、ふんぞり返らなきゃ、どこまでも成長できる仕事をしていると思っているから。昔取った窪塚みたいになりたくない」っていう。

(玉袋筋太郎)上手い!

(吉田豪)これね、持ちネタが多すぎるんですよ。

昔取った窪塚

(玉袋筋太郎)「昔取った窪塚」。上手いねえ、これ!

(安東弘樹)「昔取った篠塚」とはよく言っていたけど。

(玉袋筋太郎)ああ、昔取った車庫証明。篠塚みたいなね。ああー、上手いなあ! 他にもこの落下ネタがあるわけ?

(吉田豪)ずーっと言うんですよ。だから「ハリウッドから日本映画に戻る時、ハリウッドが本当にとにかくすごい規模がでかいし、すごいよくしてくれるからギャップを感じて大変だと思うんですよ」って言ったら、「1回舞台の仕事を挟んだのがよかった」っていう話で。「その流れで、だからいまは日本映画にフッと戻れると思うし、いいクッションになっている。高地から行くのに。だから、僕も柵に引っかかって助かったっていうのはありますけど、もっと柔らかいクッションがあって着地できるというか……だから、あんまり衝撃がない感じで、舞台がいいクッションになった」とかね。もうズルいぐらいの鉄板ネタで。「ズルいですよ!」って言ったんですよ。「卑怯ですよ、これ!」って(笑)。

(玉袋筋太郎)おおーっ!

(吉田豪)でも、本人いわくみんなが言ってくれるのを待っているらしいんですよね。「でも、突っ込みづらいみたいです」っていう(笑)。だから、すぐに突っ込むとちょっと嬉しいみたいなんですよ。

(安東弘樹)むしろね。

(吉田豪)品川庄司の品川祐さんにも「『ズルい』って言われた」って言ってましたよ(笑)。

(玉袋筋太郎)いちばんいいネタ持っているんだもん。まさに。”オチ”が最強だからね。オチだから。まさにね。

(吉田豪)他の人がまず経験していないっていうね。

(安東弘樹)だって9階でしたっけ?

(玉袋筋太郎)フジテレビの菊間ぐらいだろ? それを体験しているの。放送中に。あれ、俺、見ていたんだ。たまたま。そんな窪塚くんがTwitterで救われたの筋。

Twitterで救われた

(吉田豪)そうですね。Twitterが出てきて本当に救われたって言っていて。Twitterがなかった頃っていうのが、メディアで叩かれるストレスフルな生活を送っていたと。まあね、大麻がらみの発言だなんだっていろいろあったんで。政治的な発言もあったんで、いろいろ揶揄されて、イライラして。それがレゲエの活動を始めたことによって払拭というか浄化された思いがあると。まあ、思っていることを歌ったりとかもできるんで。それまでは憤死しそうな夜を過ごすようなことが結構あって。

(玉袋筋太郎)へー!

(吉田豪)だから、たまに話す機会があると映画の宣伝とかでもひたすら自分の話をして、最後の5%ぐらいを映画の話をするような失礼なことをやっていたのが、Twitterっていうのを手に入れて、すごい武器を手にしたと。ただ、手に入れた結果本当にね、面白いんですよ。最近僕がすごい好きな窪塚さんのツイートが、ファンからの質問で「政治やシステムのことをしっかり学びたいのですが、どんな本を読んでますか?」っていう質問に「遊人の『ANGEL』は小学生にも衝撃的だった」というね。


(玉袋筋太郎)(笑)

(吉田豪)ナイス!っていうね。成人指定マンガです、それ!っていう(笑)。「性(政)」が違うっていう(笑)。

(玉袋筋太郎)わかっているなあ!

(吉田豪)わかっているんですよ。真面目一方向じゃなくて、ちゃんとそうやって落としたりもしていて。で、「最近もTwitterであれ、面白かったですよ」って言って。「自転車を盗まれた。拡散してくれ!」って言って、「僕も拡散したんですよ」って言ったら、「すいません……」ってすごい謝っていて。単にこっち側に停めていたのにあっち側を探していただけで。酔っ払っていたっていうね(笑)。


(玉袋筋太郎)盗まれてなかったんだね(笑)。

(吉田豪)盗まれてなかったんですよ(笑)。「大変申し上げにくいのですが、ごめんなさい」ってツイートするっていう(笑)。

(安東弘樹)違う側に停めちゃっていたんですね。

(吉田豪)でもまあ、Twitterで叩かれたことはいま、3秒で忘れるっていうね。昔は2ちゃんとかで叩かれると、1ワードで3ヶ月ぐらい食らっていたらしいんですけど。

(安東弘樹)ダメージを食らっていたんですか。

(吉田豪)でも、いまは完全に忘れる力がどんどん強くなってきて。

(玉袋筋太郎)そうだよ。オーディションも忘れちゃうぐらいだからな。

(安東弘樹)いやー、面白い。本当に。

(玉袋筋太郎)それでこのでっかい仕事が来ているわけだからね。これね。

(吉田豪)そうなんですよ。オーディション、今回映画が1本決まって。2本目も決まって、3本目が主演なんですよね。それ、Twitterで3本目の主演の話が入ったって普通につぶやいていて。「あれって、情報解禁前ですよね?」「そうなんですよ」って(笑)。「つい、うれしくて……」みたいな(笑)。


(玉袋筋太郎)ダメだよ、それ!

(安東弘樹)かわいいですね(笑)。

(玉袋筋太郎)俺もうちの師匠の『攻殻機動隊』、ずーっと我慢してたからね。「言うなよ、お前」って言われてたから。

(吉田豪)つぶやきそうで。酔っ払って(笑)。

(玉袋筋太郎)危ないよ! 本当に。よせ、よせ、だよね。そうなんだね。でもまあ、映画で勝負。テレビドラマは出ない。奇跡的にCMっていう。この「奇跡的に」っていうところがいいよね。また。

(吉田豪)そうなんですね。まあ、基準っていうのが今回の映画が決まった時に、キャスティングに政治的な要素がなにもなかったっていうようなことを言っていて。日本はそういうのがあるから……みたいなことだと思うんですけども。「どういう基準があるんですか?」って聞いたら、「単純に台本を読んで、誰が撮るとか全部ひっくるめて自分がワクワクしたらやる。萎えたらやらない」みたいな感じで。なんでテレビに出なくなったか?っていうと、テレビドラマは名前忘れちゃったんですけど、フジテレビの有名なディレクターが競馬新聞を読みながらモニターチェックしているのを見て、「あ、やめよう」と思った。助監督が「監督、OKですか?」って聞いて、「ああ、OK」って言っても見ていないっていうね。

(玉袋筋太郎)おおーっ!

(安東弘樹)これ、誰だ? こんな人、いるの?

(吉田豪)それを後ろから見ちゃって、「うわっ……」と思って。「俺はこんな……」って。もちろん、テレビドラマにもすごい人がいるのは知っているけども、あまりの温度差に。もともとテレビ大好きだった人なんですよね。テレビの中で活躍したいと思った人が、テレビ好きだったからこそ、そういうものを見ちゃって、本とかでテレビ批判をするようになっていくっていう。好きがゆえの……っていう。

(安東弘樹)なるほど。裏切られた感もあるっていうことですね。TBSにはいないと思うけどな。

(吉田豪)(笑)。あまりの温度差にちょっと食らってしまって、「ここにいたら、ダメになりそうな気がする」って思って、そこからもうやめて。映画で勝負しながら、舞台という表現方法もまたひとつ、蜷川さんの手引きによって道をひらいていって。で、「いま役者としては舞台と映画と、CMとかは奇跡的にあったりすることもありますけど……」「奇跡なんですか?」って聞いたら、「俺だったら振らない」っていう(笑)。

(安東・玉袋)(笑)

(吉田豪)「でも、そう言ったら本当に呼ばれなくなっちゃうから……」っていう。フォローも入れつつ。

(玉袋筋太郎)わかってんなー! こういうセリフ、言ってみてえな、俺もね。「玉袋筋太郎、奇跡的にCMが」って。

(吉田豪)「この名前で」って(笑)。

(安東弘樹)そこまで落としてね。いやいや、すごいわ、窪塚さん。でも、このいましょうかいしましたけど。豪さん、もっとたくさんあるんですよね?

(吉田豪)そうですね。もちろんいっぱい出ています。載っていない話もいくつか拾うと、本当に主演の話も距離が異常に近い人だから、助監督のさらに助監督。セカンド・セカンドっていう人とすごい仲良くなったんで、小笠原の家族旅行にその人を連れて行って(笑)。

(安東弘樹)その人を連れて行ったんですか?

(吉田豪)そうです(笑)。で、1週間すごして。そしたら、「今度、映画に出てくれないか?」って言われて、「ぜひ!」って決まったっていう。

(安東弘樹)ああー。でも彼、計算じゃないんですもんね?

(吉田豪)全然。本当に。

(安東弘樹)仲良くなって、一緒にいたいから、「一緒に小笠原に行きましょう」って行ったら……そうか。そういうことがあるんだな。

(吉田豪)だからマーティン・スコセッシにも異常に気に入られていて。すごいですよ。終わったクランクアップの日もシャンパンを持ってきてくれて、注いでくれて、「乾杯!」って言った時にやっぱりクラブに慣れすぎていて、ついそれを一気飲みしちゃって(笑)。


(安東弘樹)スコセッシ監督のシャンパンを一気飲み?

(吉田豪)そうそう(笑)。クラブのノリでクーッ!っと行っちゃって、みんなに爆笑されて(笑)。「ああ、違うんだ。こういうのじゃないんだ!」って(笑)。それがまたウケたりとかで、「君がいてくれて本当に助かった。ずっと頼りにしていた」って言われて、みたいな。

(玉袋筋太郎)その映画の制作の話もすごいよね。

ハリウッド映画出演裏話

(吉田豪)裏話。原稿で文字数が足りなかったんで削ったんですけど、いい話で。観光バスが3台停まっていて。何かと思ったら「マーティン・スコセッシ」「アンドリュー・ガーフィールド」とか書いてあって。要は主演級の人たち。「うわっ、すげえな!」って思っていたら、3台ぐらい停まっていたのがある日、1台増えていて。何かと思ったら、「Yousuke Kuboduka」って書いてあって。「これ、何ですか?」って聞いたら、「今日からこれ、使ってください」って言われて。「先輩がいるから、使いづらいです」って言っても、「いや、気にせず使ってくれ。マーティン・スコセッシが用意したバスなんだから」っていう。

(玉袋筋太郎)かっけーなあ!

(吉田豪)さらに、撮影半分ぐらい行った時に、台湾の一流ホテルの19階でラウンジがあるらしいんですよ。そこがメインキャストが呼ばれて会合とかをしていたのが、ある日そこに連れて行かれて、「今日から終わりまで、お前、ここ好きに使え」って言われて。酒もバーッと置いてあるのを好きに飲んでいいっていう。

(玉袋筋太郎)すごいね、それ!

(吉田豪)で、「持っていくな」って書いてあるのを毎晩そこに行ってビール持ってきて、部屋で飲んでいて。「最高でした!」っていうね(笑)。

(安東弘樹)なんでビールを(笑)。

(吉田豪)「でも、ある人はホテルのグレードを下げられていたし、本当に実力主義の世界です」っていう。

(安東弘樹)ああーっ! ああ、そうか。それまで使っていた人が使えなくなったり。

(吉田豪)とかもあってっていう。

(玉袋筋太郎)ハリウッド、すげえな!

(安東弘樹)っていうことはやっぱり、監督が認めるか認めないかがほぼ全てっていうことですね?

(玉袋筋太郎)うん。そこを”沈黙”しないでね。そういうところがいいよ。本当に。

(吉田豪)(笑)。沈黙しない人ですよ。本当に。原稿では削ってますけど、実名を平気で出してくれる人だから、面白いんですよ。「『昔、ビルから落ちた後に近づいてきた人が一気に離れたことも会った』って言ってましたよね?」って言ったら、「ありました。○○さん」とかって普通に実名で言ってくれて(笑)。「すごい早かったです。近づいてくるスピードと、はけていくスピードが。新幹線のぞみでしたね!」みたいな(笑)。

(安東弘樹)上手いな、もう(笑)。

(吉田豪)でも、その離れた人が正直いまそんなに活動をしてないんで。いやいや、これは勝ちですよ。本当に(笑)。

(玉袋筋太郎)いやー、窪塚くんの印象が変わったわ!

(吉田豪)ナイスガイでした。本当に。

(安東弘樹)全部ズルい。かっこよくて、本当にすごい。

(玉袋筋太郎)去年、豪ちゃんがさ、「インタビューしたんですよ。最高に面白かった!」って言っていたんで。本当に俺も楽しみにしていたんだけど。面白かったな!

(安東弘樹)この窪塚洋介さんのインタビューの模様は集英社から出ている『SPUR』1月23日発売号に掲載されます。

(吉田豪)まだちょっと先なんですけどね。

(安東弘樹)で、今日話したこと以外にもたっぷりと内容満載です。

(吉田豪)写真もかっこいいんで、ぜひ。

(安東弘樹)日本発信のモード誌、女性ファッション誌『SPUR』。そして12月17日、吉田豪『続 聞き出す力』が発売中。週刊漫画ゴラクでの連載をまとめた書籍化の第二弾。帯はご存知ビートたけしさん!

(吉田豪)そうなんですよ。脅された甲斐があったっていう(笑)。無事、回収しましたっていう(笑)。

吉田豪 ビートたけしから受けた恐怖体験を語る
吉田豪さんがTBSラジオ『たまむすび』の中で、TVタックルの収録中にビートたけしさんから受けた恐怖体験について、玉袋筋太郎さんと話していました。 (玉袋筋太郎)豪...

(玉袋筋太郎)見事に回収したね。これね。

(吉田豪)でも、最近ショックだったのが、ある人から聞いたんですけど。「ビートたけしファンの編集者が吉田くんに怒っていたよ」「なんでですか?」「あいつ、たけしさんにあんな風にちょっかい出しやがって! 許さない!」って言ってるらしくて。いや、むしろ出されたのは僕ですよ!っていう(笑)。

(玉袋筋太郎)(笑)

(吉田豪)なんで僕がそこで怒られなきゃいけないんですか?っていう(笑)。理不尽(笑)。

(安東弘樹)本の面積の半分以上がね、ビートたけしさんの写真という。

さて、これは誰の本でしょう?

みやーんZZさん(@miyearnzzlabo)が投稿した写真 –


(吉田豪)ひどい便乗の仕方をしていますよね!

(玉袋筋太郎)まあ、まだまだドラマは続くということよ! 終わらねえぜ!

(安東弘樹)こちらが日本文芸社から税込み864円で発売されています。豪さん、他になにかありますか?

#大橋巨泉 さんのキメセク話が読めるのは、 #吉田豪 さんの『続 聞き出す力』だけ!

みやーんZZさん(@miyearnzzlabo)が投稿した写真 –


(吉田豪)うーん。そんなもんで大丈夫です。

(玉袋筋太郎)ありがとう。今年もよろしくだよ。

(吉田豪)お願いします!

(安東弘樹)本当に素晴らしい筋をありがとうございます。吉田豪さん、次回の登場は2月3日でございます。今日はありがとうございました!

(吉田豪)はい、どうもー!

<書き起こしおわり>


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