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吉田豪 漫画家・平松伸二を語る

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吉田豪さんがTBSラジオ『たまむすび』の中で『ドーベルマン刑事』『ブラック・エンジェルズ』などの作者、平松伸二さんについて話していました。



(安東弘樹)そんな豪さんなんですけども、これまでインタビューしてきた一筋縄ではいかない有名人の様々なその筋の話を聞いていきます。今日、豪さんに紹介してもらうのは私にとっても、私の人生に大きく関わった漫画家の平松伸二さんです。まずは、あらすじとその筋をご紹介します。平松伸二さんは1955年、岡山県出身。高校1年生の時に少年ジャンプの新人漫画賞に『勝負』が佳作に入選。その後、上京して『アストロ球団』の中島徳博さんのアシスタントとなります。そして、『北斗の拳』の原作で有名な武論尊さん原作の『ドーベルマン刑事』で1974年に初の連載スタート。そこからは『ブラック・エンジェルズ』『マーダーライセンス牙』などド外道犯罪者をこらしめる勧善懲悪物を描き続けて、現在はグランドジャンプでご自身の漫画化人生を描いた『そしてボクは外道マンになる』を連載中です。

(玉袋筋太郎)うん。

(安東弘樹)そして、吉田豪さんの取材による平松伸二さんのその筋は……その1、デビューでいきなり武論尊の筋。その2、赤紙が来た。えっ、マジですか? 俺、やるんですか? の筋。その3、ドロドロとした部分は全部漫画にあるの筋。その4、クレームは反響の証明? の筋。その5、実写化はうれしいけど……内容は決して喜ばしいものではないの筋。その6、花も来ない。虐げられてこその漫画家人生の筋。その7、右手で書いて発散。私生活では平凡な人生の筋。以上7本の筋ですね。

(吉田豪)はい。

(安東弘樹)『ドーベルマン刑事』ね。

(吉田豪)影響、受けてますよね。

(玉袋筋太郎)安東さんはね。

安東弘樹が『ドーベルマン刑事』から受けた影響

(安東弘樹)で、(BUBUKAの)記事を拝読したんですけど。僕は加納の「外道は死ね!」だけじゃなくて、死んでいい本物の外道と犯罪者でも外道ではない人を嗅ぎ分ける嗅覚と、それから弱者に対する深い優しさ。そこも僕にとっては人生のね、師匠なんですよ。

(吉田豪)はいはい(笑)。

(玉袋筋太郎)ずいぶん面倒くさいですね(笑)。

(吉田豪)(笑)

(安東弘樹)「外道、死ね!」だけじゃないということだけはお伝えさせてください。

(吉田豪)1本目から、行きますかね。

(安東弘樹)はい。デビューでいきなり武論尊さん。

(玉袋筋太郎)武論尊先生のね。うん。

(吉田豪)はいはい。武論尊先生原作の『ドーベルマン刑事』。武論尊さんっていうのは自衛隊あがりでチャールズ・ブロンソンを元ネタにした強面な人なんですよ。それとハタチになりたてでコンビを組むわけじゃないですか。大変だと思うんですよ。って聞いたら、「いや、全然。あの時はすごくいい原作で、すごい楽だった。自衛隊あがりだろうが何あがりだろうが、原作が面白ければ全部OK」って言っていたんですけど、武論尊は前に僕、1回インタビューをしているんですけどね。あの人は本宮ひろ志先生の本宮プロの人だったんですけども。自衛隊仲間で。

(玉袋筋太郎)うんうん。自衛隊つながりだよね。

(吉田豪)で、仕事もしないで、アシスタント相手にノミ屋をやっていたんですよ。お金を巻き上げて、競馬のノミ屋をやって、お金を払わないみたいなことをずっとやっていて(笑)。で、迷惑だから編集部が引き離すために無理やり原作者にしたんですよ。

吉田豪・武論尊を語る

吉田豪 武論尊を語る
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(玉袋筋太郎)武論尊先生が? ええっ!

(吉田豪)そう。そういう人なんですよ。「それでも問題なかったんですか?」って聞いても、「ああ、それは聞いてますけども。はい」っていう感じで。まあ、聞いたら全然会っていなかったらしいんですよね。

(安東弘樹)ああ、ご本人と。

(吉田豪)そうそう。編集者が間に入ってやり取りをしていたんで、その厄介な感じには巻き込まれないで済んだと。ただ、『ドーベルマン刑事』って第一話でいきなり問題になっているんですよね。連載一発目から。ちょっと精神障害の方が刑務所から出てきて、主人公に復讐するっていう話で。「ヨダレがブワーッと垂れているのがどこかの施設で問題になって。編集長と編集者と武論尊さんと3人で謝罪に行ったみたいです。『平松くんはまだ若いから。なにかわからないんで行かなくていい』って言われた」って言っていたんですけど……僕、武論尊先生からこの話は聞いていて、違う言い方をしていたんですよ。「『平松くんには未来があるから』って言われた」って言っていて(笑)。「だから俺が謝りに行ってね。俺に未来はないのか!」って怒っていたんですよ。

(玉袋筋太郎)(笑)

(吉田豪)で、さらに武論尊先生が怒っていたのが、「連載時にこういう問題になったのにバカなのが、単行本にもそのまま載せたんだよ」って(笑)。

(玉袋筋太郎)ダメじゃん、それ!(笑)。

(吉田豪)「初版だけ、このまんまなんだよ、これ!」って(笑)。

(玉袋筋太郎)初版は。

(安東弘樹)その後は変わっているんですか?

(吉田豪)そう(笑)。

(玉袋筋太郎)じゃあ、レア物だよ。初版は。

(安東弘樹)だから俺、記憶にないんだ。全巻持っているんですけど、「あれ、こんな話、あったっけ?」って。じゃあ、そうなんですね。初版だけなんですね。

(玉袋筋太郎)『ブラックジャック』の4巻みたいなね。うん。いいねえ。

(安東弘樹)じゃあ、武論尊さんもそんな方なんですね。

(吉田豪)武論尊先生は面白い人ですよ。「俺はね、女は千人斬りだ!」って言っていたんですけど、掘ってみると「うん、まあね、だいたい水商売と風俗だ」みたいな(笑)。

(玉袋筋太郎)そこ、カウントしてんのかよ!(笑)。

(吉田豪)そうそう。それを全部カウントするっていう。


(安東弘樹)「斬った」って言わんだろう?っていう。

(玉袋筋太郎)そこが大木凡人先生とは違うところだね。

(吉田豪)「はじめてキスした時は、うれしかったねえ」って(笑)。

(玉袋筋太郎)「キスはダメよ」だもんね。

(吉田豪)そう(笑)。かわいらしい人ですね。すっごい怖そうに見えてそんな感じです(笑)。

(安東弘樹)そしてね、赤紙が来た。俺、やるんですか?って、なんですか。これは?

(吉田豪)だからいきなり初連載だったわけじゃないですか。ハタチそこそこで。「どんな気持ちだったんですか?」って聞いたら、「とにかく毎週連載がはじめてだったんで。アシスタントをやっていた時に『アストロ球団』の中島先生がゲーゲー吐きながら連載していた。それが怖くて。だから『クレームが来た』とかよりもとにかく締め切りが先で。落としちゃいけない。それがいちばんで。とにかく、クレームなんかよりも1週間後の締め切り。で、身を削って描かなきゃ週刊連載なんかできないっていうのが言葉じゃなくても、仕事のやり方を見ればわかった。だから、大変だった。だから、週刊連載が決まって喜んだというよりも、『マジですか? 俺、やるんですか? とうとう俺の番が来た……」って本当、赤紙が来たみたいな感じだったんですよ。

(玉袋筋太郎)(笑)

(安東弘樹)普通はうれしいはずなのに、先生があまりにも大変だったから。ああ、そういうことなんだ。

(吉田豪)「ついに俺の順番が来てしまった」っていう。

(玉袋筋太郎)ゲーゲー吐きながら『アストロ球団』を描いていたって、すごいね! 週刊っていうのはすごいよ。

(吉田豪)『そしてボクは外道マンになる』っていういま平松先生が描いている自伝漫画がちょうどいまこのへんの話が1巻なんですけど、編集者が中島先生のこと、殴ってましたからね(笑)。どこまで本当かはわからないですけどね(笑)。

(安東弘樹)えっ、そうなんですか? そういう力関係?

(吉田豪)まあ、どこまで本当かはわからないです。相当膨らませているやつでしょうけど。でも、締め切りも大変だったみたいで。1回目は30ページぐらいでいきなりその読者アンケートもよかったんですけど、普通の週刊は20ページだったんで多いけど、その後に4回ぐらい20ページが続いて前後編でやったら、人気アンケートが落ちちゃった。だから毎回30ページになってキツくて、辛くて。ギリギリでやっていて。で、「連載当時、なにが楽しかったんですか?」って聞いたら、「楽しいことはないです! 日々締め切りに追われて、アシスタント問題も抱えて。人間関係ですよね。みんな年上で、アシスタントからすれば『この若造が』みたいな気持ちもあって。若かったから僕も少しは生意気だっただろうし。楽しいことは一切なし。オナニーぐらいですかね」っていう(笑)。

(安東弘樹)ヤベえ、わかる!

(吉田豪)(笑)

(玉袋筋太郎)わかるけど、漫画家だけにまさにこれがGペンなんつってね。

(吉田豪)(笑)

(安東弘樹)玉さん、上手い!

(吉田豪)「Gペンを握り……」(笑)。

(玉袋筋太郎)ナニを握ってんだよ!(笑)。2本のGペンを(笑)。うん。

(安東弘樹)でも、そうですよね。ハタチぐらいですよね。当然、アシスタントは年上で。「楽しいことはオナニーぐらいですかね」って。うーん、そうか。

(玉袋筋太郎)だと思うよ。

(吉田豪)そして、その3につながってくるんですよ。

(安東弘樹)なるほど。ドロドロとした部分は全部漫画にある。

(吉田豪)武論尊先生は『ドーベルマン刑事』がいきなりヒットしたことですぐに大金が入ってきたんで、タクシーを飛ばして芸者をあげて遊んで帰ってきて……みたいなことを繰り返して。その結果、飲みすぎて体を壊して入院したりとかしていたらしいんですよ。「そういうことには付き合わされることもなかったんですね?」って聞いたら、「もう全然。芸者遊びもなにも、岡山のド田舎の山の中出身で、女遊びだの何だの、なにも知らない。まだ童貞でしたから」って。

(玉袋筋太郎)童貞なんだ。

(吉田豪)「当時はだいたいみんなそうじゃないですか? 漫画を描く人間なんて部屋に閉じこもって絵をシコシコ描いているわけですから。みんな童貞で連載をもらって、どこか取材旅行に行って童貞を捨てるっていうイメージ」っていうね。

(玉袋筋太郎)ああ、取材旅行で捨てるんだね。うん。

(吉田豪)そうなんです。だから、作品のことを聞かなくても女性の話を聞くとそれが作品に反映されるっていうのが僕の持論なんですよ。平松先生はすごいストイックな人なんですよね。「浮気はしない」って広言していて。で、聞いたら、「本当に浮気はできない。『しない』というより、できない。漫画を描く以外に能がないんで。あとは全部奥さんにやってもらっているから。お金から、炊事洗濯から何から。だから、離婚したら本当に困っちゃうんで、奥さんは大事!」って。

(玉袋筋太郎)はー! わかるな。でも、その部分は。うん。炊事洗濯、全部そうだろ。でも、俺は漫画は描いてないんだよな。うん。

(吉田豪)「男だから『100%ない』って言ったら嘘になるけど、うちの両親はすごい仲が良かったんで。夫婦喧嘩は見たことがないぐらいだったんで、結婚っていうのはこういうもんなんだなっていう刷り込みがある」と。

(安東弘樹)それは大きいだろうな。

(吉田豪)で、掘ったら、初体験は吉原で。10回ぐらい行ったけど、その後は奥さんだけっていう話でしたね。

(安東弘樹)えっ! その後は奥さんだけ?

(吉田豪)だけ。

(玉袋筋太郎)その吉原の人が奥さんになったっていうことじゃない?(笑)。

(吉田豪)違いますよ!(笑)。すごいですよ。

(玉袋筋太郎)一穴主義。星一穴。うん。

(吉田豪)で、しかもお酒も飲まない。

(玉袋筋太郎)お酒も飲まないんだ!

(吉田豪)なんかね、どんどん安東さんとかぶってくるんですよ(笑)。聞けば聞くほど。

(安東弘樹)若干僕も、「楽しいのはオナニーだけ」ぐらいから「あれっ?」っていう。

(玉袋筋太郎)だけど、『俺節』の土田世紀なんていうのは酒浸りで。最後は若くして死んじゃうわけだから。いや、こっちの方がいいね。大事じゃないの?

(吉田豪)だから、「お酒は飲まないけど、その分漫画の中でいっぱい悪さをしている。女が出れば強姦するし、人は殺すし。僕の中にあるドロドロした部分は全部漫画の中に吐き出しているんで、現実の自分の生活の中ではそういうことをしようとは思わない」っていう。

(玉袋筋太郎)蛭子能収も入っているな。ちょっと。

(吉田豪)(笑)。だから、デビューしてお金がドーンと入ってきても、貯金だけ。貯金三昧っていうね。最初、中島先生に「漫画家なんて先が見えない商売なんだから、金が入ったからって使っちゃダメだ。○○っていう漫画家は酒と女に溺れて……とか言われたから、ちゃんとしようと思った」っていう。

(玉袋筋太郎)「○○」って誰なんだろうね。

(吉田豪)まあ、いっぱいいるでしょうけどね(笑)。

(玉袋筋太郎)いるだろうなあ。だって締め切りがあるんだもんね。そこにお金が入ってきたって、使いようがないよ。

(吉田豪)そうなんですよ。

(安東弘樹)だって旅行とかできないですよね。絶対に。

(吉田豪)そして、その4。

(安東弘樹)クレームは反響の証明。

クレームは反響の証明

(吉田豪)そう。「どれぐらいで楽しくなったんですか?」って聞いたんですよ。「『ブラック・エンジェルズ』の連載時には辛くて毎週死のうと思った」っていう話もあって。やっぱりその時代は大変だったみたいで。「ページ数は戻ったけど、自分で話を考えて、絵も描くのは本当に大変で。『リッキー台風』っていうのをその前でオリジナルでやって。プロレス好きだからそれは楽しく描けたんだけど、『ブラック・エンジェルズ』は本当に苦しくて。ただ、『ドーベルマン刑事』の連載中に原作付きの漫画をやっている限り、お前は認めない』って編集の後藤さんっていう人に言われて、『見返してやる』って思っていた」っていう。

(玉袋筋太郎)はー!

(吉田豪)なにが辛いかっていうと、平松先生ってキャラになりきって、入り込んで描くから、こうやってド外道な漫画を描くと、まずド外道になりきり悪さをして。そして、主人公になりきって殺すみたいなことをやらなくちゃいけないので、相当消耗するらしいんですよ。

(安東弘樹)ええっ、大変! それは大変!

(吉田豪)さらには『ブラック・エンジェルズ』もやっぱり第一話で問題になっているんですよね。やっぱりクレームが来て。第一話で、前科者のお兄さんに「お前は絶対にまた犯罪を犯す!」って刑事が付きまとうっていう話だったんですけど、警視庁から「刑事はこんなことしない」ってクレームが来て。

(安東弘樹)そっちか!

(玉袋筋太郎)お上から来ちゃったんだ。これは怖い!

(吉田豪)「でも、僕のヒットしている漫画は全部クレームが来ています。『ドーベルマン刑事』『ブラック・エンジェルズ』『マーダーライセンス牙』『リッキー台風』も」っていうね。『リッキー台風』はフランク・ゴッチっていう昔の選手の絵をプロレスの本から抜いてそのまま描いちゃったんで、それがクレームが来たと。

(玉袋筋太郎)クレームが来るんだ。

(吉田豪)「ただ、でもクレームが来ないと寂しいですね。『ああ、なんだ。あんまりヒットしないんだ』って思う。反響の証明」っていう(笑)。一話目からクレームが来たら、「これは当たるぞ!」ぐらいの。

(玉袋筋太郎)はー!

(安東弘樹)だって、反響がないってことは、読んでないっていうことですもんね。

(吉田豪)で、いちばんの反響の証明が、たぶんその次ですよね。

(安東弘樹)実写化はうれしいけど、内容は喜ばしいものじゃない。

(玉袋筋太郎)うん。言っちゃっているね。これ。

(吉田豪)デビュー作がいきなり映画化されて、テレビ化もされて。すごいじゃないですか。『ドーベルマン刑事』。千葉真一さん主演で、あの頃の東映で深作欣二監督で。最高じゃないですか。最高のはずなのに、最高じゃない作品だったんですよね(笑)。最高のメンバーを集めて。

(玉袋筋太郎)(笑)。そうだ、そうだよ。

(安東弘樹)正直、俺も思ったな。

(吉田豪)全然違う!っていう(笑)。

(安東弘樹)全然違った。もう本当に。

(吉田豪)そうなんですよ。平松先生もすごいうれしくて。深作欣二監督と千葉真一さんに会いに新宿に行ったらしいんですけど。スチール写真かなにかを撮るところに。そしたら深作監督は『ドーベルマン刑事』の次に出る『柳生一族の陰謀』の話ばかりしていて。千葉ちゃんも出るんで。ずっとそっちで盛り上がっていて、心ここにあらず(笑)。

(玉袋筋太郎)まあ、『柳生一族の陰謀』も傑作って言われているからね。そっちに力が入っていたっていうのはあったんだろうね。

(吉田豪)で、映画を見たら全然『ドーベルマン刑事』じゃないし。ブタを連れている市っていう(笑)。

(安東弘樹)そうなんだ。ドーベルマン刑事じゃなかったな。

(吉田豪)ブタ刑事だったんですよ(笑)。

(玉袋筋太郎)ブタ刑事。本当だよ。でも、この頃はあれだね。ジャンプの原作って多いね。東映は。

(吉田豪)『こち亀』とかね。

(玉袋筋太郎)『こち亀』『サーキットの狼』とか。すごいんだな。

(吉田豪)で、それも上手くは行っていないっていう(笑)。だからまあ、「当時はいまよりも漫画の地位が低くて。映画人も『漫画と同じにやったら映画人の名折れだ』っていう感覚があったんじゃないですかね?」っていう感じで。

(玉袋筋太郎)じゃあ、最近の漫画原作で映画化されているものっていうは……。

(吉田豪)だいぶ良心的ですね。

(玉袋筋太郎)うん。上がってきたんだね。

(吉田豪)「ちなみにテレビ版の黒沢年男主演の『爆走!ドーベルマン刑事』はどうでしたか?」って聞いたら、「もっと下です」っていう(笑)。「1回見て、つまらないと思って止めました」っていう。

(安東弘樹)俺もこの時の失望感、いまだに覚えてますね!

(吉田豪)全然違いましたからね!(笑)。

(安東弘樹)全然違うんだもん。「えっ、グループ!?」って。

(吉田豪)そうなんですよ。黒バイ隊っていう(笑)。

(安東弘樹)なんでそうなったのか……うわっ、思い出した! ごめんなさい。それを当時作っていた方には申し訳ないけど。

(吉田豪)まあ、みんなそう思っていたという。で、さらにはその後も『ブラック・エンジェルズ』なんか時代的にアニメ化するべき作品じゃないですか。

(玉袋筋太郎)そうだよね。

(吉田豪)「でも、僕は諦めています」って言っていて。「アニメにはならないんだなって。『ブラック・エンジェルズ』もアニメ化の話はあったんだけど、編集が打ち合わせに来た時に『アニメの話、あったんですけど。どうも信用できないアニメ会社なんで断りました』って言われて、俺に断りなく? 勝手に言うなよ!」って言っていて。

(玉袋筋太郎)ええーっ!

(吉田豪)まあ、意外とジャンプはこういうのがあるみたいで。本宮ひろ志先生も怒っていたんですよね。パチンコ化の話が来た時に、「ジャンプはそういうんじゃないんで」っていう感じで断られて。「お前、俺を通さずになに言ってんだ?」っていうんで本宮先生が直で話をするようになって……みたいな。

(玉袋筋太郎)おおっ。美味しいんだけどね。パチンコの権利ってね。やるとね。(相当な金額を)もらえるっていうからね。

(吉田豪)そうなんですよ。そして、その次につながっていくと。

(玉袋筋太郎)花も来ない。虐げられてこそ漫画家人生。

(吉田豪)その、さっきのジャンプの怒りから……「いまだにジャンプはひどい編集部だ的な思いはあるんですか?」って聞いたら、「ありますよ!」ってスイッチが入って(笑)。「俺、いまだにひどい扱いを受けているんですか! このキャリアで」って。平松さんは最近、漫書展っていう展示回をやっているんですけど。自分の漫画のイラストに書道で一言書くという。

(玉袋筋太郎)うんうん。

(吉田豪)「漫書展をやれば、花も来ないでしょう? 『外道マン』の新連載でもね、表紙に名前もない。本当に俺の40年間はいったい何だったんだ?」って言いはじめて(笑)。

(玉袋筋太郎)ダメでしょ、それ!

(吉田豪)「もちろん感謝はありますけど、いまは虐げられた思い出しか……ただ、虐げられたからこそ、反発していまだに現役を続けられるのかな?っていう思いもある」っていうね。

(安東弘樹)これも似ているなー!

(玉袋筋太郎)虐げられてるんですか?

(安東弘樹)僕、アテネオリンピックに行ったんですけど、その時のアテネオリンピックに絡んだアナウンサー全員が表彰をされたんです。キャスターをちょっとでも、1回でも中継をやったアナウンサーは。僕だけ、名前がなかったんです。

(吉田豪)(笑)

(安東弘樹)僕、期間中ずーっとアテネに行っていたんですよ。取材をずーっと、毎日やって、1ヶ月ほぼ寝ずに取材をしていたのに、なぜか僕の名前だけ表彰に……製作者とかプロデューサーからアナウンサー、全員。関わっていた人全員が表彰されたんですけど。

(吉田豪)それは、上司に噛み付いたりしたからですかね?

(安東弘樹)いや、それはわからないですけど……。

(吉田豪)(笑)

(安東弘樹)後で聞いたら、ただ忘れられていたっていうことがわかりまして。

(吉田豪)うわー……。

(安東弘樹)忘れられていたんだ、俺っていうね。

(吉田豪)で、平松先生は『鬼龍院花子の生涯』とか五社英雄監督の本を読んだと。たぶん、春日太一さんの本なんですけど。「そこに『男は悔しがって生きて、女は寂しがって生きる』っていう一節があって、本当に男は悔しがって生きるんだなと思います」っていう。

(玉袋筋太郎)(笑)

(安東弘樹)平松先生!

(吉田豪)「わかる!」っていう。で、ちなみにその『ブラック・エンジェルズ』が終わった後、大変だったらしいんですね。やっぱり。何度かアンケートでも上手くいかなかった時期もあったりとかで。そんな時に『北斗の拳』で原哲夫先生が出てきて。かつて自分が組んだ人(武論尊)と組んで。さらにはすごい絵で。40年間漫画をやっていて、いちばんショックだったらしいんですよね。「この絵には敵わない。俺の漫画はもう通用しないのか」と。そんな時に、スーパージャンプっていう青年誌ができて、『マーダーライセンス牙』が始まって、そっちが人気がずっと1位でっていうね。

(玉袋筋太郎)おおーっ!

(吉田豪)『ドーベルマン刑事』の時はずっと『サーキットの狼』が1位だったんで。ようやく自分に責任感が出てきて。

(玉袋筋太郎)『サーキットの狼』を抜けなかったんだ。2位だったんだな。

(吉田豪)で、「作品と編集者の相性とかって関係があるんですか?」って聞いたら、「僕の経験から言うと、僕は編集者とは仲良くならない方がいいんです。『てめえ、この野郎! ブチ殺してやる!』って編集者に憎しみを持った方がいい作品になる」っていう。

(安東弘樹)「憎しみ」って(笑)。

(吉田豪)そう。「だから本当に俺、幸せになっちゃいけないんですよ。漫画を楽しくするためには、いじめられ、虐げられ……『外道マン』は他のところからはクレームが来ていないんですけど、僕が『漫書展に花も贈ってこない』とか『ぶっ殺してやる』とか漫画に描いたら、集英社の上の方からクレームが来て」って(笑)。

(玉袋・安東)(笑)

(吉田豪)「それはありですけど、言葉を直します。『ぶっ殺す』はダメだ」っていう(笑)。「ただ、とりあえず売れないと。集英社の悪口をもっと書きたいから」っていう(笑)。

(玉袋筋太郎)なるほど。あるんだなー。エネルギーを作品に放出っていうか、するんですね。

(安東弘樹)俺も「チキショー!」って言いながら腕立て伏せやっていますもんね。いつも。

(吉田豪)同じです! タイプはかなり近いです!

(安東弘樹)で、右手で描いて発散。私生活は平凡な人生っていうね。

私生活は平凡な人生

(吉田豪)安東さんっぽいですけどね。いちばんしんどかった時期を聞いたら、「『マーダーライセンス牙』の頃だった。あの時はいちばん精神状態がおかしかった。毎月60ページのネームをやるには、ずっと根を詰めてやらなくちゃいけないんで精神的におかしくなって」って。「それもやっぱり編集の後藤さんの『原作付きの漫画を描いている限り、絶対に俺はお前のことを認めない』っていう言葉がなかったら踏ん張れなかった。それと『ブラック・エンジェルズ』の連載中に『ホームランを打たなきゃ認めない』って言われたのも大きくて。本当に俺はいじめられているな」って言っていて(笑)。

(安東弘樹)ああー。

(吉田豪)ホームラン=『ドラゴンボール』とか『北斗の拳』とか『キン肉マン』級なんですよ。まず打てないんですよ。打てるわけがない(笑)。

(玉袋筋太郎)それはまた、なあ!

(吉田豪)「僕はせいぜい二塁打ぐらいだと思われているんですよ」っていうね。

(安東弘樹)いやー、でも本当にわかるわー。

(吉田豪)(笑)

(玉袋筋太郎)たしかになー。

(吉田豪)「ただ、その後藤さんが少年ジャンプの編集長をしている時に、年末号か年始号で編集長の言葉の中で『世の中の牙が○○』とか『牙』っていう単語を3回使ってくれたコメントがあって。それを読んで、たぶん俺のことを認めてくれたんだなって解釈してスッと憑き物が取れたようになって。それからしばらくして、連載も終わった」っていうね。

(玉袋筋太郎)(笑)

(吉田豪)怒りのモチベーションは必要だっていう(笑)。

(玉袋筋太郎)そういうことなんだね。

(吉田豪)まあ、後藤さんは漫書展に来てくれたらしいんですよね。で、「木刀を持ってもらったり、写真に写ったりとかして。関係もいいし、僕は基本的に争い事は好きじゃない。基本的にバイオレンス漫画は描いてますけど、平和主義者なので喧嘩はしたくない」っていうね。そういう流れで、「TBSの安東アナも『ドーベルマン刑事』に触発された側ですからね」って聞いたら……。

(玉袋筋太郎)聞いたの?

(吉田豪)「そう。あの人もちょっと変わってますよね」って(笑)。

(安東弘樹)(笑)。前に担当していた番組でゲストに来ていただいて。

(吉田豪)「悪いヤツは死刑にしろ!っていう感じでしょう? いい影響はないと思いますけど」みたいな(笑)。

(安東弘樹)でも、さっきも言いましたけど、そこだけじゃないっていうね。優しさとかね。

(吉田豪)「僕は漫画の中で悪さをいっぱいやっているので、私生活では平凡な人生を歩んでいます。だからテレビの中で善玉とかをやっている人は性格が悪いんだろうな。悪役の人は普段はいい人なんだろうなっていう発想になる」っていう。

(玉袋筋太郎)そうだよ。そうそう!

(吉田豪)プロレスファンはみんな知っている(笑)。

(玉袋筋太郎)そうでしょう? うん。

(吉田豪)ダンプさんもポーゴさんもいい人っていう(笑)。

吉田豪 ミスター・ポーゴのカワユスな魅力を語る
吉田豪さんがニッポン放送『プチ鹿島・長野美郷GoodJobニッポン』で、凶悪レスラーのミスター・ポーゴさんの、実は超カワユスな魅力について語っていました。 (プチ鹿島...

(玉袋筋太郎)みんないい人だよ。うん。

(安東弘樹)中野さんなんて、もう!

(吉田豪)ブルさんもいい人ですよね。

(玉袋筋太郎)上田馬之助さんだって。玉袋筋太郎だっていい人だ!

(安東弘樹)まあ、悪役ではないですけどね。

(玉袋筋太郎)名前は悪役だけどね。そう。

(吉田豪)「悪いことばっかり考えていると、仕事から抜けたらそんなことしたくないっていうね。だから、普通の人も頭の中で悪いことを想像するだろうけど、僕はそれを現実にやらなくても、右手で描いて発散できるから。普通の人も悪いことを想像して、文章とかにすれば多少は解消できるんじゃないですかね?」っていう。

(玉袋筋太郎)ああー。

(安東弘樹)深いですね。言葉が。

(吉田豪)そう。いろんな話を聞きましたけど、個人的に衝撃だった話が1個。『ブラック・エンジェルズ』の連載中に『ミスター★レディー』っていう女子プロレスの漫画を描いているんですね。読み切りで。そこでちょっと……伏せ字を使って表現しますけど、「ミル・マ○カラス」っていう覆面レスラーを出したんですよ。

(玉袋筋太郎)うん。

(吉田豪)マスカラスのパロディーレスラーはたくさん出ているんですけど、こんなストレートなネーミングで、ストレートなデザインでマスクを描いた人って平松先生ぐらいで。これはやりすぎだろう?って正直僕、当時思ったんですけど。その後で全日本プロレスを見に行って、選手の控室に入れてもらったら、タイガー戸口さんっていうレスラーがいて。英語も堪能な。「平松伸二ってお前、もしかして『ミスター★レディー』って漫画を描いたやつか? マスカラスがあれ読んで怒ってたぞ!」って(笑)。


(玉袋・安東)(笑)

(吉田豪)マスカラス本人が読んでいたっていう(笑)。

(安東弘樹)でも、ある意味うれしいですよね。

(吉田豪)うれしいですけどね。

(玉袋筋太郎)うれしいけど、マスカラスっつーのはプロレスの中ではベビーフェイスだけど、もう裏方の人。同業者からはいちばん嫌われているタイプの人だからね。

(吉田豪)固い試合しかしないっていうね。

(玉袋筋太郎)ねえ。最悪だよ。キラー・カーンさんがシメたとかね、いろいろあるんですよ。

(吉田豪)そうなんですよ。

(玉袋筋太郎)いや、でも漫画家の先生っつーのは大変だな。

(安東弘樹)毎週締め切りって、どんな気分なんですかね? 連載は。だって、7日しかないんですよ。

(吉田豪)で、昔はもっとキツいんですよ。毎週締め切りな上に、愛読者賞っていう読み切りのバトルまであって(笑)。それも休んじゃいけないんですよ。

(玉袋筋太郎)そりゃあね、『浮浪雲』も終わるよ。

(吉田豪)ジョージ先生(笑)。

(玉袋筋太郎)ジョージ先生も終わっちゃうよ。

(安東弘樹)そう考えると『こち亀』、秋本先生はすごいな。

(玉袋筋太郎)すごい。

(吉田豪)あと、個人的にちょっと面白かった話が、「『北斗の拳』以外で同時期に連載している人とかを見て、『これはヤバいかも』みたいに感じたことはなかったんですか?」って聞いたら、「うちでアシスタントをしてくれていた猿渡哲也くん。彼が入ってきた時にデッサンを見せてもらって、『こいつ、ヤバいな』って思って怖かった。デッサン力がすごかったんで」って言った後に、「その前に『キャプテン翼』の高橋洋一くんもうちに1年ぐらいいたんですけど」って言われたから、「デッサン力は?」って聞いたら、「いや、あの……」で終わって(笑)。

(玉袋・安東)(笑)

(吉田豪)「失礼しました!」っていう(笑)。

(玉袋筋太郎)まあでも、時代をちゃんと作ったから。あれがあったから、ワールドカップのね。

(安東弘樹)だってワールドカップに出場している世界の強豪国の選手が『キャプテン翼』を見て……。

(玉袋筋太郎)みんな読んでいるんだから。デッサン力だけじゃないんです!

(吉田豪)物語作りとかね。はい。

(安東弘樹)今日は『ドーベルマン刑事』などでおなじみ、漫画家・平松伸二さんの筋でした。平松さんのインタビューは現在発売中の『BUBKA』10月号でじっくりと読むことができます。表紙は乃木坂46。豪さん、なにかありますか?

(吉田豪)大丈夫です!

(安東弘樹)わかりました。吉田豪さん、次回の登場はちょっとイレギュラー。9月。今月の29日になります。

(吉田豪)大人の事情です。

(安東弘樹)大人の事情。すいません。ありがとうございました。よろしくお願いしますね。

(玉袋筋太郎)ありがとうございました!

<書き起こしおわり>


吉田豪 NHK『SONGS』工藤静香インタビューを語る

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吉田豪さんがTBSラジオ『たまむすび』の中でNHK『SONGS』で工藤静香さんにインタビューした際の模様などについて話していました。


(安東弘樹)今日はプロインタビュアーの吉田豪さん。ちょっとね、いつもより1週早い感じですけども。よろしくお願いします。

(吉田豪)よろしくお願いします。大人の事情でね。「大人の事情ってなんなんだ?」って言われてましたけどね(笑)。

(玉袋筋太郎)大人の事情でもないよ(笑)。

(安東弘樹)来週ね、北野武監督のその筋ということで、1週早めていただいて。

(玉袋筋太郎)その時に豪ちゃんが来ればよかったんだよね。で、また恫喝してもらえばよかったのに(笑)。

ビートたけし 吉田豪恫喝事件

吉田豪 ビートたけしから受けた恐怖体験を語る
吉田豪さんがTBSラジオ『たまむすび』の中で、TVタックルの収録中にビートたけしさんから受けた恐怖体験について、玉袋筋太郎さんと話していました。 (玉袋筋太郎)豪...

(吉田豪)またね、恫喝されて1週間ズレたっていう説も(笑)。

(安東・玉袋)(笑)

(玉袋筋太郎)勝手に流しちゃって(笑)。

(吉田豪)ないですけどね(笑)。なにもないですよ。

(玉袋筋太郎)大人の事情なんか、ないんだから。

(安東弘樹)最近はでも、いろいろとありますね。

(吉田豪)ものすごいどうでもいい話を1個、していいですか? たけしさん絡みで。僕、あのたけしさんの騒動っていろいろと調べた結果、「週刊誌でお前、俺の話を書いただろ?」っていうのの犯人、誰だろう?っていったら、おそらくテレビライターの吉田潮さんっていう人じゃないか?っていう話になっていたんですけど……あの、僕の家にいろいろと出版社から荷物が届くじゃないですか。「あれっ?」って思ったんですよ。その吉田潮さん宛の荷物が僕のところに届いていて。同じマンションだったんですよ(笑)。

(安東・玉袋)ええーっ!?

(玉袋筋太郎)すごいね!

(吉田豪)すごいですよね(笑)。じゃあ、間違えてもしょうがないっていう(笑)。うん、たけしさん、そりゃ間違えるわっていう(笑)。

(玉袋筋太郎)その同じマンションにもう1人、吉川潮っていうのが……(笑)。

(吉田豪)いたらね(笑)。演芸の方の評論家で(笑)。

(玉袋筋太郎)すごいよ、それも! うわっ、おもしれえ話だわ、そりゃ!

(吉田豪)よくできた話でした。

(玉袋筋太郎)いい話、いい話。いや、工藤静香のね、見たよ!

(吉田豪)あ、そっちも見てくれました? NHK『SONGS』。

(玉袋筋太郎)しかも、ロフトプラスワンでやってんだから。また引き込んだね、豪ちゃん!

(吉田豪)ホームに呼べば緊張しなくて済むと思って(笑)。

(玉袋筋太郎)「あれ、どこかで見たな? あ、ロフトプラスワンに工藤静香、来てるんだ!」みたいなね。

ロフトプラスワンに工藤静香

(吉田豪)最初に来た時に「ちょっと問題はトイレが汚いことなんですよね」って言っていたんですよ。そしたら入るなり、工藤さんが「あ、トイレお借りしてもいいですか?」って始まって。「ちょっとちょっとちょっと、マズいですよ!」って言ったら、「全然気にしないんで」って。本当、サバサバしたいい人でしたよ。

(玉袋筋太郎)そうなんだよ。だから俺、あの工藤静香さんのをずーっと見ていてね、なんのタイトルかはわからないよ。なんのタイトルかはわからないけど、萬田久子が巻いていたベルトが工藤静香に移動したって感じするよ。

(吉田豪)ああ、そうそう。なんか姉さん感があるんですよね。すごい。

(安東弘樹)そこの継承ね。

(玉袋筋太郎)そう。萬田久子が巻いていたベルトが移動した感じ。工藤静香さんが巻いている感じだよ。

(吉田豪)五社英雄作品とかにハマりそうな感じっていうか(笑)。

(玉袋筋太郎)いいよね!

(安東弘樹)わかりやすい。

(吉田豪)まあ、根はヤンキーなんですけど、それが気持ちいい感じに出るっていうか。

(玉袋筋太郎)出たね。また歌っている姿もよかったね。ほとんど曲を知ってるんだよ。

(安東弘樹)そうか。そういうことですね。

(玉袋筋太郎)やっぱり。セブンティーンクラブ。

(吉田豪)そう。そこからね(笑)。

(玉袋筋太郎)そこから行ったからな! 鈴木くんと佐藤くんから行っちゃおうかな、おい。

(吉田豪)やってましたね、CMね(笑)。



(安東弘樹)もうね、そちらの男は全員好きでしたからね。工藤さんのことをね。

(玉袋筋太郎)そうだよ。工藤さんですよ。工藤兄弟じゃないですよ。工藤会でもないですからね。

(吉田豪)アウト!(笑)。

(安東弘樹)アウトですよ、玉さん。今日、ちょいちょいきますね(笑)。

<書き起こしおわり>

吉田豪と玉袋筋太郎 指原莉乃を語る

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吉田豪さんがTBSラジオ『たまむすび』の中でHKT48・指原莉乃さんについてトーク。その魅力について玉袋筋太郎さん、安東弘樹さんと話していました。



(安東弘樹)さあ、今日豪さんに紹介していただくのはアイドルグループHKT48の指原莉乃さん。では、まずそのあらすじとその筋をご紹介します。指原莉乃さん、1992年、大分県生まれ。2007年、AKBの第2回研究生オーディションに合格。2012年の選抜総選挙で4位に入るも、その直後に週刊文春に暴かれたスキャンダルを受けてAKB48から博多のHKT48へ移籍。その翌年にはAKB48の選抜総選挙で初の1位を獲得。『恋するフォーチュンクッキー』で初センターを務めました。さらに2015年から選抜総選挙で三連覇を達成するなど、AKBグループの中心メンバーとして活躍しています。

(玉袋筋太郎)うん。

(安東弘樹)そして吉田豪さんの取材による指原莉乃さんのその筋は……その1、不穏なつぶやき。指原莉乃のTwitterの筋。その2、親知らず4本一気抜き。異常な仕事ぶりの筋。その3、いちばん出会えて楽しかった人、杉作J太郎の筋。その4、総選挙ほど辛いことは一生ないの筋。その5、『恋チュン』で終わった。ザ・アイドルソングが好きの筋。その6、過呼吸になってから卒業したいの筋。以上6本の筋です。

(玉袋筋太郎)うーん。6本ありますね。

(吉田豪)ひとつ目から行きますかね。

(玉袋筋太郎)行きましょう。不穏なつぶやき。

不穏なつぶやき

(吉田豪)まず、これはAKBの通算49枚目のシングル『#好きなんだ』のリリースタイミングでのインタビューだったんですけど。まあ、指原さんは何度か共演したり取材したりもしていて。実は初共演っていうか、はじめて最初に仕事をしたのがテレビで。これがスキャンダルの翌日だったんですよね。

(玉袋筋太郎)すごいね、また。レアケースだ。

(吉田豪)すごいいいタイミングで。

(安東弘樹)これ、たまたまなんですね。

(吉田豪)たまたまです。

(安東弘樹)持ってますね!

(吉田豪)持ってると思ったし、なおかつ面白いと思ったのがその後、『anan』でインタビューした時もハロプロの話ばっかりしていたんですけど、基本ハロプロが異常に好きな人で。「ハロプロがなかったら私は死ぬ」みたいな。で、この時も、いろんなアイドルライターの人が集まる企画で。あるアイドルライターの人が「僕はいろんな女の子を取材してきて。仲良くなるきっかけとして、その子の出身地のご当地キティを胸につけたりとか、誕生日の数字をバッジでつけたりとかして、すごい気を使って。今日もだからやってきましたよ!」って言っていたんですけど、その人がそんだけ準備しているのに、その日僕はBerryz工房の人も出ていたんで、ハロー!プロジェクトのスポーツフェスティバルのジャージを着ていたんですよ。

(玉袋筋太郎)ほうほう。

(吉田豪)で、その人がそれをつけているのに、「それ、スポーツフェスティバルのジャージじゃないですか!」って(笑)。まっすぐこっちをいじりに来て(笑)。

(安東弘樹)持っていっちゃダメじゃないですか(笑)。

(吉田豪)釣れるつもりじゃない人が釣れちゃったっていう(笑)。そんな人なんですどね。で、今回のシングルは選抜総選挙の結果を受けてのものだから、選抜総選挙の残酷さみたいな話も転がしやすいだろうし、SNSがテーマの曲なんですよ。『#好きなんだ』って。だから最近の指原さんのTwitterが不穏なことについて聞こうと思ったら、期待以上の答えが返ってきたという。

『#好きなんだ』



(玉袋筋太郎)これがすごいね。

(吉田豪)最近、東京アイドルフェスティバル(TIF)のステージで泣いたりとか、Twitterで「いろいろあるけど、みんなのことは諦められない」とか。「ファンの方にもメンバーにも不安にさせることも多いけど、私は思ったよりもHKTのことが好き」ってつぶやいたりとか。「あれ、何なんですか?」って聞いたら……。

(玉袋筋太郎)謎掛けだね。

(吉田豪)謎掛けなんですよ。そしたら、もうあっさりと答えてくれるんですよ。「ああ、それね。私は掲載していいと思っているんですけど、HKT48メンバーの裏アカがどんどん流出していった時があって……」っていうね(笑)。「ええっ!」っていう(笑)。

(安東弘樹)裏アカウントね。

(吉田豪)そうなんですよ。大量に流出していて。当然、公式にはそのへんは触れないようにしていたのをあっさりと触れて。「ええっ! いきなり使いづらい話ですが……」って言ったら、「ああ、でも大丈夫ですよ。本当のことだから。嘘じゃないし、実際に流出しましたから」っていうね。

(玉袋筋太郎)これ、ハードルを超えてくるね。ピョーンと、軽く。

(吉田豪)そうなんですよ。で、もともとグループLINEで注意をしたらしいんですね。「あなたたちは信頼関係でお仕事をもらって、ファンの方に応援してもらっているので。いまの段階ではまだ大丈夫だけど、これからは気をつけてください。いままでのところはしょうがないけど、これから先には無しにしましょう。それを私たちの決まりにしましょう」って言った後に、「禁止されてるけど、載せちゃいまーす」っていう投稿をしたのが流出して(笑)。で、怒ったと。

(安東弘樹)そりゃそうだ。

(玉袋筋太郎)怒るね。面白いね。

(吉田豪)そうなんですよ。「だから、泣いたのはそういうことで。そんなことがあったのに、メンバーに会ったらどうも反省の色も感じられなくて。私だけがHKTの番組が終わらないように必死にお願いしているのかなって絶望しちゃって。でも、一緒にTIFのステージに出たらやっぱり諦めきれないと思って。感動もしちゃって涙が出ちゃった」というね。

(安東弘樹)はー!

(吉田豪)で、そんな話をして。実はこれ、(原稿)チェックがギリギリまで保留だったんですよ。これは載せるかどうかわかりませんっていう。

(玉袋筋太郎)会社側で。

(吉田豪)そうなんですよ。でも、最終的には本人OKだったんでOKが出て。で、さらには「この話はSNSがテーマのシングルにはふさわしい話ですね」って僕が言えば、「本当ですよ! 『裏アカ禁止条例』。カップリングはそれにすればよかった!」とかね、笑いに転がすっていう。

(玉袋筋太郎)すごいな!

(吉田豪)すごいですよ。

(安東弘樹)面目躍如というか。本当にすごいですね。

(玉袋筋太郎)ねえ。いまナンバーワンっていうことになってくるんだな。

(吉田豪)そりゃ売れるわ!っていう。

(玉袋筋太郎)さあ、そして親知らず4本一気抜き。「4本一気抜き」って聞くとなんかドキッとしちゃうんだけどね。異常な仕事ぶりっていう。違いますよ!

(吉田豪)歯ですよ!

(玉袋筋太郎)これもまたすごい。うん。

(吉田豪)そうなんですよ。そのTIFでは「さすがにすごく疲れていて無理かもと思った」ってつぶやきもあったんですよ。そしたらまあ、「すごく疲れていた。そもそもその時期、ずーっとものすごく忙しくて。死ぬんじゃないかっていうぐらい働いている」って言って。実際にそうなんですよ。親知らずを一気に4本抜いて翌日の握手会が体調不良で途中で中止になったんですよ。明らかにそれが原因で。どう考えても普通、4本を一気に抜いちゃいけないものじゃないですか。

(安東弘樹)1本でもまあ、腫れ上がる人いますもんね。

(吉田豪)せいぜい2本っていう。

(玉袋筋太郎)だって骸骨に入っているもんだからね。骸骨から行くんだから。ちょっとした手術ですよね、これ。

(安東弘樹)僕も奥に入っていて、横に生えていた歯を抜いた時、本当に手術でしたから。

(玉袋筋太郎)相当なダメージなのに、それを4本一気にポンポンポンッて抜いちゃうわけでしょう? ドンペリじゃねえんだから。

(吉田豪)(笑)。医者も止めたらしいんですけど、「時間がなさすぎてこういうトリッキーなやり方しか私には残っていなかった」っていう。

(玉袋筋太郎)でも、あったな。うちの師匠も昔、そうだったな。1日で全部治したって。それで北野屋にその晩、来て。顔をこんな腫らせて飲んでたけどね。うちの師匠は。

(吉田豪)いちばんいけないやつですね(笑)。でも、そんな忙しいのにそのTIFの時も「参加されるアイドルのみなさま、バタバタ動いていてもほぼ暇なので、気にせずお写真とかお話とかありましたらお声がけください」みたいな感じで。「事務所確認なしで何でも載せていいです」っていうね。だからみんな、「指原さん、どこですか?」ってアイドルが探し回っていて。結局寝る時間もなく、とても疲れて……。

(安東弘樹)そりゃそうだよな(笑)。

(玉袋筋太郎)いいな。「事務所なしで何でも載せてもいいです」って言える。気持ちいいね!

(吉田豪)で、疲れ果てていた。実はこれ、インタビューでカットされていた話がありまして。それ以上のこともこの時期、あったんですよ。指原さんがTwitterで「過去最大に迷惑をかけた。観覧のお客さんもびっくりしたと思う」ってつぶやいていたことがあって。これ、インタビューでも聞いたんですよ。そしたら実は某番組の収録中に貧血で突然倒れていたと。

(玉袋筋太郎)あ、俺も聞いたことがある。

(吉田豪)聞きましたよね? まあ、共演者から僕ら、直接聞いているっていう(笑)。

(玉袋筋太郎)直接聞いてるんだよ。

(吉田豪)ある人が番組に出ていたら、司会の指原さんが突然倒れて。

(玉袋筋太郎)倒れちゃって、番組を。そう。聞いた聞いた。

(吉田豪)インサイダー情報を聞いていたんで、即ぶつけて(笑)。実はそれについても答えてくれていたんですけど、「いろんな人に迷惑をかけた話を笑い話にするのは失礼だ」っていうことでカットになっていた。でも実は、それぐらいギリギリの状況で彼女はいま仕事をしているという。

(玉袋筋太郎)すごいな、おいおいおい。そして、その3だよ。いちばん出会えて楽しかった人、杉作J太郎の筋。

(吉田豪)そう。この寝る時間がなくなっている中で、いま指原さんはリリー・フランキーさんと『真夜中』っていう深夜にロケする番組が始まって、更に睡眠時間が削られているんですよ(笑)。で、寝ない上に、指原さんがあんまり不向きなところに連れて行かれるっていう番組なんで。文壇バーとかゲイバーとかに連れて行かれて。で、指原さんはもともとお酒の場とかも苦手な人なんですよ。そこで、そういうとこに連れ回されるという思いをしている中で、僕も出たんですけど、杉作さんと僕で共演したんですよね。1回。みんなでアイドルトークをするという回がありまして。

(安東弘樹)はい。

(吉田豪)それ、しかも親知らずを抜いた直後ですよ。「笑うのも辛い」って言っていた時に、来ました。深夜ロケで。そしたら、大喜びですよ。っていうか、杉作さんと完全に意気投合しちゃったんですよ。同じ時期にハロー!プロジェクトに夢中になって、同じようなコンサートにずっと行っていた人間として、一瞬で意気投合して。「面白すぎる! 今年会った人の中でいちばん面白い!」って言っていて。

(玉袋筋太郎)それは杉作さん、いつ死んでもいいね、これ。

(吉田豪)で、深夜ロケでハロプロのDVDを見まくって。で、最終的には「すごい興奮するロケしていました。寝れない。あと5時間いけた」ってつぶやいていて。もう全然寝れないでいる時にですよ。で、バス移動中も疲れているなら寝ていればいいのに、ずーっと僕らとの無駄話に付き合って。

(安東弘樹)僕、それ見ました。あの時、抜いた直後って全くわからなかったですね。

(吉田豪)だから顔がちょっと丸くなっていたんですよ。で、Jさんに「笑わせないでください! 痛い痛い!」ってずっとやっていたんですよ(笑)。

(玉袋筋太郎)(笑)

(吉田豪)で、「最近出会った人間の中でいちばん面白い発言は信用できると思いました」って言ったら、「Jさん、今年どころじゃなくて本当に芸能界に入っていちばん出会えて楽しかった人」っていうね。「めちゃめちゃ面白いと思う、Jさん。面白かった。優しいんですよね」って、ここに気づくのが素晴らしいですよね。

芸能界に入ってから会った人の中でいちばん楽しい男・杉作J太郎


(玉袋筋太郎)優しいっていうところがね。

(吉田豪)ただのエロおじさんだと思っている人がテレビ的にはすごい多くて。違うんですよ。基本ジェントルな人だっていうことがちゃんとわかってくれていて。だから、Jさんの面白さを伝えるためにがんばってきたわけじゃないですか。こっち、10年以上。そしたら、日本のアイドルのトップがわかってくれたっていう(笑)。

(玉袋筋太郎)これだ! 豪ちゃんが発したJ-WAVEを受信したわけですよ!

(吉田豪)(笑)

(安東弘樹)上手い!

(玉袋筋太郎)ダメだよ、ダイヤルを変えちゃ。TBSだよ!

(安東弘樹)それを一瞬でみんなに伝えられるっていうのもすごいなー。

(吉田豪)この前もTwitterでつぶやいていたんですよね。「年に1回のananのSEX特集、めちゃくちゃ楽しみにしているんだけど、なぜかJさんが出てきてガン萎えしました」っていう(笑)。

(安東弘樹)そこはそうですね(笑)。

(玉袋筋太郎)さあ、そしてその4。

(安東弘樹)総選挙ほど辛いことは一生ない。辛いんだ……。

(吉田豪)今回の総選挙がね、指原さんにとって最後の立候補だったわけですけども。「当然、卒業とか考え始めますよね?」とか言っても、「いや、これマジなんですけど、全く考えてないです」っていうね。「くそっ、辞めたろうかなって思う時もあるんですけど。秋元さんにはお世話になっているし。悔しいことも多いけど、少しでもAKBとがんばりたいと思っているので。ただ、スタッフとの意見が食い違ったりすると辞めたろうかなって思うけども、いまはそういう気持ちはない」という。

(玉袋筋太郎)一応、でもそういうピストルをチラつかせるところも。

(吉田豪)チラつかせるんですよ。本当にTwitterで運営批判とか平気でしますからね(笑)。

(玉袋筋太郎)田村潔司だな、おい。すごいな。

(吉田豪)(笑)

(安東弘樹)それでも認められているっていうのがすごいですよね。

(吉田豪)っていうか、それが許されるAKBの特殊さもすごいですよ。

(安東弘樹)そこで、ダメになっちゃう人も。わかれるわけじゃないですか。

(玉袋筋太郎)昭和の芸能界的なイメージなのかね? 考えるとさ。パンと切られたりとかね、あるわけじゃないですか。干されたりとか。

(安東弘樹)それがなくてやっているということは、それも才能というか。

(吉田豪)バランス感覚。

(安東弘樹)そういうことでしょうね。

(吉田豪)で、「本当にもう選挙は疲れた」って言っていて。あれだけ圧倒的な票差で1位をとっても消耗するという。でも、「それよりもファンの人が疲れているのがかわいそうで。私が悪者扱いされるのはいいけど、ファンの人が、やっぱり40代、50代が中心なので『目がかすんで投票券が見えない』みたいになってくるって言っていて」って(笑)。

(玉袋筋太郎)そこまで? ハズキルーペのCMに出ろよ!

(吉田豪)(笑)

(安東弘樹)えっ、40代、50代が中心なんですか?

(吉田豪)そうなんですよね。大人の信用を勝ち得ている人だという(笑)。

(安東弘樹)50代かー!

(吉田豪)「周りが投票券、(シリアル番号を)打てないです。限界です」って。

(安東弘樹)なるほどね。そういう周りの人にも気を使っているということですね。

(吉田豪)そうですね。「あんなにドキドキする総選挙みたいなことはもう一生ないとは思う」って。「総選挙で揉まれてなにか変わる部分はあるんですか?」って聞いたら、「ありますって言うと洗脳されているっぽいですけど。狭い中でこんなに戦えることもないし、めちゃめちゃ辛いけれども、前田敦子さんが言っていたんですけど、周りのタレントさんとかの悩みを聞くと『えっ、そんなことで悩むんだ』ってびっくりすると。その悩んでいることのサイズ感に」って。

(玉袋筋太郎)うん、わかる。それ。

(吉田豪)「『私たちは総選挙とか乗り越えている分、強い』って言っていた。私もそういう意味ではめちゃめちゃ強いと思うし、総選挙ほど辛いことってもう一生ないと思う」っていう。

(玉袋筋太郎)そりゃあすごい。他のアイドルの悩みって、どんなことだったんだろうね? 本当にちっぽけなんだろうね。

(安東弘樹)逆にそっち、気になりますね。

(吉田豪)精神崩壊するぐらいまで追い込まれて、それを生放送で中継されるみたいな目にはなかなかあわないですからね。ブルブル震えながら……みたいなね。

(安東弘樹)晒されてるんだもんな。

(吉田豪)だから、実際に僕も前田敦子さん取材した時にすごく思って。「僕はアイドルって大変な職業だと思うんですよ」って聞いたら、「えっ、アイドルっていちばん簡単ですよ。誰にでもできます」って返ってきて。やっぱりハートが違うんですよね。あの世代は。

吉田豪 前田敦子インタビュー

吉田豪が語る 前田敦子インタビュー裏話
吉田豪さんがBUBKA 豪STREAMでコンバットRECさん、編集長サミュLさんと、元AKBの48の前田敦子さんにインタビューした話を語っていました。 (コンバットREC)豪...

(玉袋筋太郎)すげえな!

(吉田豪)昭和のプロレスラー感というか。「そういう意味でも総選挙は絶対に出た方がいいと思います。いろんなことを乗り越えられるから」って。いま、立候補制だから、出ないでもよくなっちゃったんですけどね。

(安東弘樹)そうかそうか。

(玉袋筋太郎)俺もこれから言おう。「たけし軍団なんか、簡単ですよ。あんなもん」っつって。「誰でもできますよ、あんなの」って。

(吉田豪)簡単なわけないですよ(笑)。

(玉袋筋太郎)(笑)

(安東弘樹)それ玉さん、本気で言えますか?

(玉袋筋太郎)言えないな! まだ言えねえ。だから、すごい。凄玉だ。彼女たちの方が凄玉ですよ。うん。

(安東弘樹)さあ、その5。『恋チュン』で終わった。ザ・アイドルソングが好きの筋。

(吉田豪)そうですね。総選挙と言えば2013年に指原さんがはじめて1位になって、センターで歌う『恋するフォーチュンクッキー』ができたわけですけど。名曲だと言われてますが。指原さんはあれ、はじめて聞いた時に全然曲を好きになれなかったっていう話が大好きで。それを聞いたら、「本当、全然いいと思わなくて。いまは名曲と思えるようになったけど、最初にみんなで聞いた時、こじはるさんが『えっ、カップリング?』って言ったことが忘れられなくて」って。本当に、周りの評判もあんまりよくなかったっぽいんですよ。

(安東弘樹)へー!

(吉田豪)で、「当時は『はじめてセンターをとったのに、この曲か。終わった……』って思った。秋元さんはもともと『お前が好きな曲なんて目をつぶっても書けるよ』って言っていたのに。それぐらい、私はザ・アイドルというそういう感じの曲が好きなのに、ショックだった。でも、篠田麻里子さんだけは『いい曲じゃん』と言ってくれた。でも、篠田さんだけだし、終わったなと思っていたら、タモリさんも『あの曲、いい曲だね』って言ってくれた。千原ジュニアさんとかも褒めてくれて。最初に公開した時もAKBのファンの人は『えっ?』っていう反応で。でも、一般のリスナーの人からすごい反響があって。それで私も手のひら返しするようになって、『この曲、最高じゃない?』って言うようになった」っていう。

(玉袋筋太郎)このエピソードを語っているだけで、すごいよ。本当。あれだけ売れた曲をね。

(吉田豪)ダメ出しして(笑)。

(玉袋筋太郎)そう。で、「手のひら返しするようになって、『この曲、最高じゃない?』」って言っているって。すごいなー!

(吉田豪)「秋元さんは最初から『この曲は絶対に売れます』って言っていた」っていうね。

(安東弘樹)そっちもすごいしね。でも、そうか。AKBのその村の中では「えっ?」だったんですね。

(吉田豪)まあ、いわゆるザ・AKBソングじゃなかったんで。「えっ?」って感じだったわけですね。で、実はいま出ているこの『#好きなんだ』っていう曲がザ・AKBの曲なんで。「実はこういう曲が好きで、これを待っていた」っていう。

(安東弘樹)なるほどね。指原さんとしてはね。

(玉袋筋太郎)いやいや、面白いなー。

(吉田豪)そしてこの『恋するフォーチュンクッキー』を『真夜中』でクラブで流して指原さんに一緒に踊ってもらうっていう企画の時に指原さんが泣き出すっていう事件が起きるわけですよ(笑)。怖すぎて。「酔っ払いがテンションが上っているのを見るだけで怖い。嫌だ、できない……」って。

(安東弘樹)そっちの涙。怖い、恐怖の。

(吉田豪)怖い。ガチ泣き。それがネットニュースになる。で、そのネットニュースになったことを怒って。「吉田さんから言ってくださいよ、ネットニュースのやつらに! なんであんなテレビを見るだけであんなことを書いて。腹が立っているんですよ!」って。すごい怒っていて。

(玉袋筋太郎)(笑)

ネットニュースに怒る

(吉田豪)「これはネットニュースにしないでほしいんですけど」みたいな感じでたまにつぶやくんですよ。「『指原、目頭切開している』とか書かれますけど、してないですから! これはネットニュースにしないでください」みたいな(笑)。いちいち面白いんですよ!

(玉袋筋太郎)いちいち。本当、面白えなー。

(吉田豪)たしかに目頭切開している顔じゃないんですよ。どう見ても(笑)。

(安東弘樹)それに触れるのもね(笑)。

(吉田豪)そう。いちいち触れにいく(笑)。

(玉袋筋太郎)っていうのがすごいわ!

(安東弘樹)さあ、その6。過呼吸になってから卒業したい。これはどういうことですか?

(吉田豪)まあ、指原さんはそうやってハロー!プロジェクトもAKBもどっちも楽しめる人。そのハロー!とAKBの違いについて聞いたら、ハロー!は完璧なものを見せるジャンル。グループの子が過呼吸になっているような映像は使わないと思う。そもそも私自身、ハロー!のメンバーが過呼吸になっている映像とかは見たくない」と。そして「ハロー!だとイベントが中心だと思うので、メンバーがTwitterで批判とか書かないと思うんですよ」って僕が言ったら、「絶対に書かない!」って。その沖縄での選挙のイベントが中止になった時とか、一斉にみんなが運営批判を始めるっていう(笑)。

(安東弘樹)本当ですよね。

(吉田豪)でも、あれも聞いたら実は、秋元さんに許可を取っているんですよね。「あれ、やっていいですか?」って言って、「お前、書け!」って言われて、「わかりました!」って書きすぎなぐらいに書くっていう(笑)。

(安東弘樹)なるほどね。はいはい。

(吉田豪)「むしろそっちの方が面白くなる」っていう秋元さんの発想もあってというね。その違い。だから、1回秋元さんとつんくさんで対談した時、やっぱり元がバンドマン・ミュージシャンの人(つんく)と元が放送作家の人(秋元康)の違いって言っていて。それなんですよね。

(玉袋筋太郎)なるほどな。うん。

(安東弘樹)たしかに、僕、いまSKEの子たちとCSの番組をやって、地上波でハロプロの℃-uteのお二人とも仕事をやっているんですけど、見事な対比。本当に面白いです。もう、楽屋から違うっていうか。

(吉田豪)異常に礼儀正しいハロー!の人たちと。

(安東弘樹)「あざーっす!」みたいな感じ。SKEの子たちは。

(吉田豪)(笑)

(安東弘樹)いや、でも全然嫌な感じはしない。

(吉田豪)人懐っこいんですよね。

(安東弘樹)全然嫌な感じしない。だから、大好きなんです。全然違って、両方大好きなんです。でも、違いは面白いですね。

(吉田豪)そうそうそう。真逆です。そうなんですよ。だから、指原さんは「ハロー!のメンバーのTwitterとか見たくない。ブログでいい。完璧なものだけ見たい。AKBは全部を見せる。だから完璧なアイドルを見たい人はハロー!を選ぶし、精神的な部分も含めて好きになりたい人はAKBを選ぶ。そういうAKBのスタイルにハマッたのが自分(指原さん)だと思う。ドキュメンタリーに向いている人って言ったら。ただ、過呼吸にはならないですけどね。私、倒れたことないんですよ。学校で突然フラフラッて倒れる子とか見て、『あれってどうなっているんだろう?』って思っていたし。メンバーが突然過呼吸になって倒れるのとかも見ていて、『どういう仕組みでああなっているんだろう?』と思って。こじはるさんとかと『あれ、どうやってやっているんだろうね。うちらもやりたいね』『なんか、かっこいいよね。カメラも一気に集まるし』『うちら、なんでドキュメンタリーで使われないかって、過呼吸になれないからだ』みたいな話をしていた」っていうね。ふざけた話をして。

(安東弘樹)まあ、「なろう」って思ってなっているわけじゃないですからね。

(吉田豪)「前田敦子さんが過呼吸で倒れてから復活するシーンとか、異常にかっこいいじゃないですか。映画の見所で。うちらはああなれないな」って言っていたから、「一度過呼吸になってから卒業したい」ってオチをつけていて。最高じゃないですか。

(安東弘樹)すごい!

(吉田豪)ただ、これ某ネットニュースで叩かれていたんですよ。「過呼吸の人に失礼だ」みたいな。でも、さっきのだから削った部分なんですよ。本人は(実際に貧血で)倒れていて。倒れている話をポップにするための、これなんですよ。実は。

(安東弘樹)ああー。なるほど、そうか。

(吉田豪)気を使って削った結果、ただ「失礼」みたいに受け取る人が出てきちゃったっていうかわいそうな話で。

(安東弘樹)そうだよね。全部で、マクロで見ないとわからないんですよ。こういう話は。

(吉田豪)「私は倒れたけど、貧血なんで」っていう。「過呼吸、なりたいですね」っていう話なんですよ。

(安東弘樹)まあ、ね。

(玉袋筋太郎)そこを読めと。

(吉田豪)なかなかそこの行間は読めないですけどね(笑)。読めないから、僕があえて言いふらすという(笑)。

(安東弘樹)いや、それは大事ですよ。たしかに、普通に過呼吸になったことがない人は純粋にわからないですからね。そういう意味では。いやー、深いな。指原さん。

(吉田豪)頭もいいし、かっこいいと思います。

(安東弘樹)本当ですね。それを痛感しました。

(玉袋筋太郎)4本抜きはすごいよ。やっぱり。できるもんじゃない。

(安東弘樹)いや、できない。ええっ、だって1本抜いて1週間後にまた1本でも辛いですもん。

(吉田豪)しかも、貧血で倒れた瞬間っていうのが、とある俳優さんがとんでもないド下ネタを話した瞬間だったっていうね(笑)。

(安東弘樹)そこのタイミングもすげえな(笑)。

(吉田豪)そう(笑)。

(玉袋筋太郎)でもこりゃあ、引っ張りだこだな。理由がわかるよ。

(吉田豪)それは売れます!

(安東弘樹)さあ、今日はね、本当に盛りだくさんのHKT48指原莉乃さんの筋でした。このインタビューはWEBサイト音楽ナタリーで読むことができます。

ギリギリトークから読み解く国民的アイドルの強み

(吉田豪)はい。

(安東弘樹)豪さん、なんかありますか?

(吉田豪)うーん、なんかあるかな? まあ、ないです。

(安東弘樹)わかりました(笑)。たぶんネットを見ればわかると思います。

(吉田豪)いろいろあります。毎日のようにイベントやってます。

(玉袋筋太郎)手広くやってる。

(安東弘樹)吉田豪さん、次回の登場は11月3日、文化の日でございます。ありがとうございました。

(玉袋筋太郎)どうもありがとう!

(吉田豪)どうもー。

<書き起こしおわり>
吉田豪が語る 指原莉乃の凄さ『前田敦子と正反対の人』
吉田豪さんがTBSラジオ『赤江珠緒たまむすび』に出演。赤江珠緒さん、博多大吉さんにAKB48の指原莉乃さんの凄さを前田敦子さんと比較しながら語っていました。 (赤江珠...

吉田豪と西野亮廣 ダイノジ大谷ノブ彦を語る

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吉田豪さんがAbemaTV『エゴサーチTV』にゲスト出演。キングコング西野亮廣さんとダイノジ大谷ノブ彦さんについて話していました。


(西野亮廣)いま、いらっしゃいます? 「こいつ、ちょっと香ばしいぞ。そろそろ……あとひと押しで燃えるぞ」っていう匂いを出している方、いらっしゃいます?

(吉田豪)でも、そういう人は早めにリツイートして……もうすでに炎上とかになっていたりとか、「なんでずっと吉田さんがあの人のことをリツイートしたりしているのか、いまわかりました」みたいなことはよくありますね。「伏線がつながった」っていうか。

(西野亮廣)めぼしい人はいるんですか? はあちゅうちゃんとか、僕とか、ホリエモンとか。めぼしい人、お気に入りがいるんですか?(笑)。

(吉田豪)まあ、堀江さんはそういう枠じゃないですね。それこそ、ダイノジ大谷さんとかは常に監視対象として……。

(西野亮廣)(笑)

ダイノジ大谷は常時監視対象

(吉田豪)ラジオとかで失言するたびに即……(RT)。

ダイノジ大谷 Maison book girlを語る
ダイノジの大谷ノブ彦さんがCBCラジオ『大谷ノブ彦のキスころ』の中でMaison book girlについて話していました。 (大谷ノブ彦)さあ、じゃあもう1曲。...

(西野亮廣)いまのお気に入りベスト5ぐらいは、誰なんですか?

(吉田豪)誰だろう? でも、ダイノジ大谷さんは相当好きですね。かなり好き。

吉田豪と玉袋筋太郎 ダイノジ大谷ノブ彦を語る
吉田豪さんがTBSラジオ『たまむすび』の中でダイノジの大谷ノブ彦さんについて、玉袋筋太郎さん、安東弘樹さんとともに話していました。 (安東弘樹)さあ、このコーナー...

(西野亮廣)大谷さんの魅力はなんですか?

(吉田豪)「どうだ!」っていう感じでよく間違えている感じ(笑)。

(西野亮廣)(笑)

(吉田豪)すごくいいんですよね。あれが。怒る人はすごく多いんですけど、ひと回りして面白くなってくるんですよ。だんだん。

(西野亮廣)「嫌い」っていうことじゃないんでしょう? 「大谷さんが嫌い」っていうことじゃなくて、あれがかわいらしいというか、面白いということでしょう?

(吉田豪)よく言うんですよ。「嫌いでしょう?」って言われるんですけど、全然嫌いじゃなくて。それこそ、岡田斗司夫さんのことをよくいじっていた時に「嫌いでしょう?」とか言われたりするんですけど、「嫌いじゃない。むしろ課金しているんですよ、僕は。あの人のニコ動とかに課金して有料で僕は見ているんですよ。メルマガ会員ですよ!」っていう。

(西野亮廣)そっかー。そこまでして見ているんだ。岡田斗司夫さん、ダイノジ大谷さん……。

(吉田豪)誰だろうな? 西野さんも当然好きですよ。

(西野亮廣)僕、はあちゅうちゃん……。

(吉田豪)ただ、西野さんは最近そういう対象からは外れていますよね。

(西野亮廣)香ばしいんじゃないんですか?

(吉田豪)あの……かなり理論武装がされてきて、隙がなくなってきているんですよね(笑)。

(西野亮廣)それがよくないんですね、僕は(笑)。

(吉田豪)そうなんですよ。ツッコミしろがなくなってきていて。

(西野亮廣)「それがよくないぞ」ってこの間、怒られましたね。

(吉田豪)西野さん、「毎週炎上している」って言っていますけど、そんな炎上していないんですよ。自分で「炎上」って言って騒いでいるだけで、実は炎上は起きていないと思っていて。

(西野亮廣)たしかに(笑)。

(吉田豪)怒らなくていいことで怒って炎上っぽく見せたりとか。ちょっと前の会社の役員かなんかをやるのも……。

(西野亮廣)ああ、ありましたね。この収録中にキレてやめたというね。CIOですね。

(吉田豪)あれも正直、そこまで怒る案件じゃないじゃないですか。たぶん西野さんの中では問題提起をしたくてちょっと怒っている感じがあると思っていて。

(西野亮廣)はいはい。たしかに。

(吉田豪)ちょっとだから僕の求める隙とは違うんですよね。

(西野亮廣)そこはちょっと僕、寂しい思いをさせちゃっているっていうのは……そうですね。前に言われましたね。

(吉田豪)本気でキレて言っちゃいけないようなことを言うようなパターンじゃなくなってきていて。「吉田豪、蹴っ飛ばす!」の頃とはちょっと違うんですよ(笑)。なんか後ろに意図が見えるんですよ。

(西野亮廣)なるほど(笑)。

西野亮廣の唯一の欠点

(吉田豪)西野さんの唯一の欠点は単純に顔がかっこいいことだけだと思っていて。

(西野亮廣)……全然嫌な気、しないっすわ、いま(笑)。

(吉田豪)(笑)。あの、普通だったら笑えるところが、笑いに転がらないパターンがあったりとか。いけ好かなくなっちゃったりするのは、たぶんそこじゃないですか。

(西野亮廣)はいはいはい。でも、全然嫌な気がしないです。なんか、いまシュンって受け止めちゃいました。いまの。


(吉田豪)(笑)

(西野亮廣)全然嫌な気がしなかった。でも、それがよくない?

(吉田豪)「よくない」っていうか、たぶん最大の欠点というか。この番組で自撮りとかやっている時も他の芸人さんだったらもっといい滑稽さが出ると思うんですけど、そんなに滑稽さが出ないんですよ。

(西野亮廣)はいはい。でも、それぐらいですよね?

(吉田豪)そうなんですよ。

(中略)

(吉田豪)本当、「なぜそれを僕に伝える?」っていう(タレコミの)パターンはすごいありますよ。

(西野亮廣)へー。恋愛のこととか、そういうのまであるっていうね。仕事のことから。

(吉田豪)とか、ダイノジ大谷さんの悪口が次々と来たりとか(笑)。「私もひどい目にあいました!」とか。

(西野亮廣)大谷さんの悪口はたぶん言っても大丈夫だと思うんですよ。表沙汰にしても大丈夫なんですよ。大谷さんの悪口って、どういうのが多いんですか?

(吉田豪)まあ、後輩とかがひどい目にあった話は山ほど聞いてますよね。

(西野亮廣)(爆笑)

(吉田豪)イベントのたびにですよ。誰もよく言わないっていう(笑)。

(西野亮廣)いやー、それはね、僕も本当にね……ちゃんとしゃべりたいんですよ。大谷さんとかとみんながいる前で1回、それをしゃべりたい。僕はもう、好きですから。

(吉田豪)でも、「嫌われ芸人」っていうことでよく一緒にされるじゃないですか。西野さんとか。全然違うということはよく言っていて。

(西野亮廣)ああ、大谷さんと僕とがですか?

ダイノジ大谷と西野亮廣の決定的な違い

(吉田豪)西野さんは会って嫌う人はあんまりいないんですよ。ネット上とかで嫌われている人で、仕事した相手とかはそんなに悪く言わない。大谷さんは逆なんですよね(笑)。

(西野亮廣)(笑)

(吉田豪)仕事した人がすごい言うんですよ。それが面白くて(笑)。

(西野亮廣)呼びましょうよ、大谷さんは(笑)。

(中略)

(西野亮廣)さあ、というわけでもうお時間ですから。収録で切られたくない、「あそこを絶対に残して」っていうゲストからの要望をお聞きしてるんですけども……。

(吉田豪)それじゃ、西野さんをかっこいいと褒めたところはぜひ、マストで(笑)。

(西野亮廣)僕が何のリアクションもせずに……(笑)。

(吉田豪)普通に気持ちよくなって(笑)。

(西野亮廣)そこなんだよなー、ただただ受け入れちゃうんだよなー(笑)。いや、ちょっと勉強になりました。ありがとうございます。ちょっと1回、大谷さんを呼んでやりましょうよ。

(吉田豪)大谷さんは本当にいじり所しかないから。

(西野亮廣)大谷さんの回の時、1回来ていただけないですか?

(吉田豪)サポートしたいですよ。

(西野亮廣)サポートで。たぶん大谷さん、いろいろと弁明されると思うんですよ。

(吉田豪)あの人、いろいろ忘れてますからね(笑)。

(西野亮廣)その回に、またよろしくお願いします(笑)。

(吉田豪)はいはいはい。

<書き起こしおわり>

吉田豪と西野亮廣 ウーマン村本大輔を語る

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吉田豪さんがAbemaTV『エゴサーチTV』にゲスト出演。キングコング西野亮廣さんとウーマンラッシュアワー村本大輔さんについて話していました。


(西野亮廣)インタビューする相手って、もちろんお仕事で誰か、勝手に組まれることもあると思うんですけども。豪さんが選ばれることもあるんですか?

(吉田豪)っていうか、基本は好きじゃないとやらないですから。乗れない人には会いに行かない。

(西野亮廣)はー、なるほど! 最近、どうですか? 興味がある芸人、いますか?

(吉田豪)芸人?

(西野亮廣)「こいつ、面白いな」みたいな。

(吉田豪)いや、村本さんはいま本当にものすごい気になっていて。だから取材もしたんですけど、村本さんの嫌われ方もガチじゃないですか。

(西野亮廣)あいつはガチですね。

吉本内での浮き上がり方が本物

(吉田豪)吉本内での浮き上がり方が本物じゃないですか。最近、僕が聞いた話で衝撃を受けたのが、出番の時に舞台の袖に荷物を置いて、控室に帰らないでそのまま帰るって聞いて。もう、控室にいま戻れないらしいんですよね。

(西野亮廣)ああ、たしかにいない!

(吉田豪)行ったら何かを言われるから、もう控室にもいないようにしているっていう。異常事態じゃないですか、それ。

(西野亮廣)いない! 村本と堤下はいないっすね(笑)。

(吉田豪)(笑)

(西野亮廣)いない、そういえば。

(吉田豪)村本さん嫌いの意見もいっぱい入るんですけど、それも踏まえてやっぱり村本さんは面白いですね。

(西野亮廣)面白いですね。僕、好きですよ。

(吉田豪)だから西野さんもそうだと思うんですけど。それで、大谷さんもそうなんですよ。吉本内で居場所があると、たぶんそこに甘えちゃう部分があると思うんですけど、居場所がなくなると腹を括らなくちゃならなくなる人っているじゃないですか。

(西野亮廣)ああ、はいはいはい。

(吉田豪)大谷さんもほぼ完全に干された時に腹を括って。「俺、クラブイベントとかをやろう!」って行ったわけじゃないですか。で、村本さんはいま、そうなっているからスタンダップコメディアン云々とか、政治的な発言を……とか。普通ならやらない方に進んでいるという。

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(西野亮廣)はいはいはい。ああ、なるほど。

(吉田豪)ちょっと追いつめられた方が人はいいんだろうなって思うんですね。

(西野亮廣)オリラジの中田はどうですか?

(吉田豪)気にはなっています。もちろん。

(西野亮廣)ああ、なるほど。

(吉田豪)ただちょっとトゲトゲしすぎちゃって笑いが足りないから。ガチな匂いはしますけども。気にはなっています。

(西野亮廣)はいはい。そういうの、面白いな。そこ、ちょっと気になるんですよ。芸人が、傍から見た時にどういう風に見られているんだろう?っていう。本当に面白がれているのか、ちょっと飽きられているのか、どうなんだろう?ってずっと気になっていて。でも、村本とかああいうのは見ていて面白いですか。

(吉田豪)吉本から浮き上がっている人はみんな面白いですね。

(西野亮廣)へー、なるほど!

(吉田豪)腹に一物ありそうな人たち。

吉本から浮き上がっている人はみんな面白い

(西野亮廣)まあ、あいつはありますね。たぶんそこの取材も、どうせ本人はそういうことを言っていたでしょう? 吉本に対して思うところもあるでしょうから。

(吉田豪)ずーっとほぼ会社批判&先輩批判みたいなのでしたから(笑)。そりゃあ、面白いですよ。そしたら、それを読んだ吉本の芸人さんが「読みました! あれ、最高でしたよ! 本当にあいつの最悪さが出ていて!」みたいな(笑)。そういう環境も含めて面白いじゃないですか。嫌いな人が読んでもすっきりして、好きな人が読んでも楽しめるっていう。

(西野亮廣)なるほどね(笑)。

(吉田豪)村本さんもすごい喜んでくれましたね。

(西野亮廣)ああ、そうなんですか? なるほどなー。

<書き起こしおわり>

吉田豪とギュウゾウ 里咲りさZeppワンマンライブを語る

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吉田豪さんがRADIO BERRY『ギュウゾウと里咲りさのアイドルパンチ!』にゲスト出演。ギュウゾウさん、里咲りささんと大成功に終わった里咲りさZeppワンマンライブについて話していました。


(里咲りさ)ここで改めまして今週のゲストは……。

(吉田豪)はい。吉田豪です。

(里咲りさ)豪さんに来ていただきました。

(ギュウゾウ)いよいよ。満を持して。

(里咲りさ)ギュウゾウさんは1回目の放送からずっと言ってましたもんね。「なんとか豪さんを呼べないか、呼べないか」って。

(吉田豪)何気に僕、結構放送を聞いているんですけどね。

(里咲りさ)第一回目の放送が終わった後に……

(吉田豪)すぐ感想を送りましたよね。

(里咲りさ)そう。豪さんからご連絡いただいて。「もっと里咲さんがギュウゾウさんをおじいちゃん扱いした方がいい」っていうアドバイスを。

(ギュウゾウ)まあ基本的におじいちゃんなんだけどね。

(吉田豪)ギュウゾウさんのこの空気の読めない感じとかをいじった方がたぶん面白くなるっていう(笑)。天才的に読めない人だから。

(ギュウゾウ)空気読めない人は、空気が読めていないのもわかっていないからね。

(里咲りさ)そうそうそう(笑)。ゲストさんとかがまだ話が続く感じで、まだネタを用意している感じなのに話をぶった切って次に持っていっちゃうとか、そういう感じが(笑)。でも、だんだんね、それが味になってきましたね(笑)。

(吉田豪)わかってきて。

(ギュウゾウ)いや、それもわかっていないっていう可能性もあるから(笑)。本当にでも、よく来てくれました。豪ちゃんはラジオのエキスパートでもあるので、番組が終わる前に呼びたかったんですよ。終了する前に。そしたら、なんとか半年続いちゃって。

(里咲りさ)みなさん、ご存知かと思うんですけど、吉田豪さんのプロフィールを改めてご紹介したいと思います。1970年生まれ、東京都練馬区出身。専門学校卒業後に編集プロダクションに入社。プロレス雑誌『紙のプロレス』に移籍。30本前後の連載を抱える人気ライターとなり、後に独立。独立後はプロインタビュアー・プロ書評家として活動され、テレビ、ラジオ、イベントなどで引っ張りだこに。著書『聞き出す力』『サブカルスーパースター鬱伝』などがベストセラーになる他、アイドル文化にも造詣が深く、イベントMCやアイドル番組等でのコメンテーターなど幅広く活動されています。

(吉田豪)ありがとうございます。

(ギュウゾウ)豪ちゃん、東京生まれなんだね。

(吉田豪)東京ですよ。そして、『紙のプロレス』時代にギュウゾウさんのインタビューをしているんですよ。

(ギュウゾウ)そうそうそう(笑)。

(里咲りさ)そうなんですか?

(ギュウゾウ)まだ僕がね、若干グレていた頃(笑)。

(里咲りさ)ええっ、グレてました?

アイドルに目覚める前のギュウゾウ

(吉田豪)まだアイドルに目覚める前ですから。「なんでみんなあんなアイドルとか聞いて騒いでんの? 意味わかんねえ」って(笑)。

(里咲りさ)ええーっ! 信じられない(笑)。いま、本当にただのアイドルおじさんみたいな(笑)。

(ギュウゾウ)本当にね、僕ほどガラリと転向した人も珍しくて。いまでは楽しいわ~。

(里咲りさ)その頃はまだ、突っ張ってらっしゃったんですか?

(吉田豪)突っ張ってましたよね。だから、宇多丸さんとか掟(ポルシェ)さんとかがアイドルDJをやっているのを冷たい目で見ながら、1人でロックとかをかけ続けるDJだったんですよ。

(里咲りさ)信じられない!

(ギュウゾウ)それでね、アイドルさんたちとも一緒に仕事をしていたんだけど……。

(吉田豪)そうですね。Perfumeだなんだとか、一緒にやっていた仲間ですからね。

(ギュウゾウ)そうなんですよ。

(里咲りさ)それでも?

(吉田豪)「なんでみんな、騒いでんの?」っていう(笑)。

(ギュウゾウ)Perfumeさん、楽曲はちょっと好みではあったけど、いま思えばね、がっついとけばよかった!

(吉田豪)(笑)

(里咲りさ)いまはね、がっつきまくりっていう(笑)。

(ギュウゾウ)またでもね、楽屋だと僕、がっつけないのよ。性格、ハートが弱いから。空気が読めないっていう(笑)。さてさてせっかく豪ちゃんが来てくれたんで、この間の里咲さんのワンマンを。

(里咲りさ)お二人とも来ていただいて本当にありがとうございました。

(ギュウゾウ)よくできました。本当に。

(里咲りさ)びっくりしましたね。

里咲りさZeppワンマン Tシャツの謎

(ギュウゾウ)裏話じゃないけど、先にちょっと質問していいですか? なんであのTシャツ、着てたの?

(里咲りさ)衣装ですか?

(吉田豪)ああやっていつものままの感じでまずやって。

(ギュウゾウ)なんで大一番にあんなヨレヨレのTシャツを着てるのよ?

(里咲りさ)Zeppといえば大きな舞台だから、普通はちゃんと衣装をつけたり、メイクしたりするじゃないですか。予算がなかったわけじゃなくて、あえてやらなかったんですよ。そのままの里咲りさでZeppに立ったらかっこいいだろうと思って。

(吉田豪)写真集とかだとだって、ちゃんとかわいい服を着てね、かわいく撮られていたじゃないですか。

(里咲りさ)豪さんがインタビューしてくださった本が出たんですけど。

(吉田豪)4万字インタビュー。かわいくしようと思えばかわいくできる人なんですよ。でも、出た瞬間に爆笑しました(笑)。「安っぽい!」っていう(笑)。


(里咲りさ)(笑)。それが私のロック魂だったんですよ。

(吉田豪)昔からずっと言っているじゃないですか。「なんでこんなお母さんが買ってきたような……」って。お母さんが買ってきた服を着る中学生みたいな状態のままで。

(里咲りさ)(笑)

(ギュウゾウ)豪ちゃんね、今日吉田豪がゲストということで、いつもよりもいい服着てるの。

(吉田豪)そうなんですか?

(里咲りさ)いやいや、これは台湾のワンマンの時に買った、たぶん800円ぐらいの。


(吉田豪)安っ!

(ギュウゾウ)いつもね、僕と2人でやる時はヨレヨレなTシャツを着ててさ。

(里咲りさ)そんなことないですよ(笑)。

(吉田豪)基本、ヨレヨレの人ですよね。常に。大一番でも。

(ギュウゾウ)そうかそうか。その時はそういう狙いがあったと。本当にいいステージで。よくまあ、あそこを埋めましたね。

(里咲りさ)ねえ。埋まりましたね。

(ギュウゾウ)なんかいい感想とかないですか?

(吉田豪)最初、だからなにも知らないで……普通はZeppでやる時って、関係者席は2階じゃないですか。2階に上がったらガラガラで本当に心配になったんですよ。「これはヤバいんじゃないか?」って思ったら、2階は完全に閉鎖で。

(里咲りさ)はい。閉鎖しました。

(ギュウゾウ)一緒に怒られちゃったよね。

(吉田豪)そうそう。「下で見てください」って(笑)。

(里咲りさ)えっ、そうなんですか? 失礼しました。すいません。でもなんか、前日まで本当にあんまり売れてなかったんですけど、最終で前日に集計を取ったら、「あれ? 席よりもチケットが売れているのが多いな。おかしいぞ、そんなわけない。私が計算できないだけだ」って思って当日に行ったら、制作の人に「席が足りませんよ。2階を開けましょう」って言われたんですけど、音響のリハがそれでやっちゃっていたから、開けると音が変わるから開けないで……。

(吉田豪)えっ、そんなに違うんですか?

(里咲りさ)違うらしいんですよね。よくわかんないんですけど。音響の担当の人が「変わっちゃうんで……」って。だから、「じゃあスタンディングを作って、当日券も入れましょう」っていう感じになって。

(吉田豪)ねえ。入らない用の(会場の)作り方をしたのに……っていう(笑)。

(里咲りさ)はい。もう、入ってしまったという。

(ギュウゾウ)花もいっぱい来ていて。

(里咲りさ)お花、うれしかったです。いろんな方が贈ってくれて。

(吉田豪)小林清美先生が自分の花の前で水着姿になるっていう、頭のおかしいアクションをしていましたよ(笑)。

(里咲りさ)K&Mミュージックの小林清美先生がイベントに出させてもらった時に……。

(吉田豪)感動しちゃったんですよね。社長の話を聞いて感銘を受けて、涙を流すぐらいになって。「協力する!」ってなって。

(里咲りさ)「もしZeppが満員になったら私、水着になる!」って言ってくださって(笑)。

(吉田豪)意味がわからないんですよ、その流れが(笑)。

(里咲りさ)で、一部、小林さんの熱狂的なファンの方が「それならZeppのチケット、買います!」ってチケットを買ってくれたりして。

(ギュウゾウ)小林さんはきれいな方なんでね。

(吉田豪)美人な、天然な、変わった……まあ、本物の人ですね。だから、服の下に水着を着てきていたんですけど、「見せる機会がなかった」って言ってたから、僕らが「いま、写真撮ればいいじゃないですか」って言ったら、「そうします!」って脱ぎだして(笑)。

(里咲りさ)お花の前で(笑)。最高ですよね(笑)。

(吉田豪)すげえ! やっぱり本物だ!っていう(笑)。

(里咲りさ)いや、前日にイベントで、前夜祭みたいなのでお会いしていたら、「りさちゃん、明日はね、りさちゃんはまだわかっていないと思うけど、絶対に大成功するから。私は下に水着を着て行くからね」って言ってくださって。本当に水着になってくれたっていう。


(ギュウゾウ)栃木県からも結構来てくれていたもんね。Twitterを見る限りね。本当にうれしい。

(里咲りさ)うれしかったです。

<書き起こしおわり>

吉田豪とギュウゾウと里咲りさ『ラストアイドル』を語る
吉田豪さんがRADIO BERRY『ギュウゾウと里咲りさのアイドルパンチ!』にゲスト出演。吉田さん、ギュウゾウさんが共に審査員として参加した『ラストアイドル』について話していました...
吉田豪とギュウゾウ BiSプー・ルイ活動休止騒動を語る
吉田豪さんがRADIO BERRY『ギュウゾウと里咲りさのアイドルパンチ!』にゲスト出演。BiSプー・ルイさん活動休止騒動やギュウゾウさんの天才的な空気の読めなさについて話していま...

吉田豪とギュウゾウと里咲りさ『ラストアイドル』を語る

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吉田豪さんがRADIO BERRY『ギュウゾウと里咲りさのアイドルパンチ!』にゲスト出演。吉田さん、ギュウゾウさんが共に審査員として参加した『ラストアイドル』について話していました。


(ギュウゾウ)せっかく豪ちゃんが来てくれているので、里咲ワンマン大成功の話の他にもいろいろと、僕らたまに一緒に仕事をしていまして。あの話題の『ラストアイドル』。行ってきたんですよ。

(吉田豪)テレビ朝日の。2人で審査員をやりましたよ。

(ギュウゾウ)やりましたよ。

(里咲りさ)あれはね、すごい辛そうで。

(吉田豪)行った瞬間に「ギュウゾウさんが炎上した」っていうことで話題が持ちきりで。

(ギュウゾウ)怒られてましたね(笑)。


(吉田豪)でもね、絶対正解だったんですよ。空気を読まない……みんなが選んでいるのと違う人を選ぶギュウゾウさんのおかげで、間違いなく番組が面白くなったんです。まあ、見ている人はみんな怒りましたけど。

(里咲りさ)うんうんうん。

(ギュウゾウ)大槻ケンちゃんがさ、あの人も僕と同じで1、3だったじゃないですか。なんでオーケンさんをみんな怒らないのかな?って思いましたよ。

(里咲りさ)うーん、まあギュウゾウさんだからなんですかね?(笑)。

(ギュウゾウ)本当ね、里咲さんも出たら?

(里咲りさ)なんかTwitterを見ていたら、「出て吉田豪さんか大森靖子さんにケチョンケチョンにされて落ちる里咲が見たい」みたいなツイートとかが……。

(ギュウゾウ)勝ち抜くのも結構大変だからね。

(里咲りさ)すごいと思う。あそこに出ていけるアイドルさんとかは本当にすごいと思います。私は絶対にできない。

(吉田豪)あのスタジオの緊張感が本当に異常なんですよ。

(里咲りさ)あれはだってガチの空気で。

スタジオの緊張感が異常

(吉田豪)より緊張感が増すような作り方をしているから、比較的テレビに慣れてきたと思っていた僕でもずっと、手をどこに置いていいのかわからないぐらいの緊張の仕方を。

(ギュウゾウ)本当、僕も手がびっしょりだもん。手のひらびっしょり。

(里咲りさ)他の審査員さんもそんな感じですか?

(吉田豪)審査員とかもすごい呑気な人がいたんですよ。もう名前出していいんですかね?

(ギュウゾウ)そろそろOKじゃない?

(吉田豪)倉田真由美先生が来ていて。「私、本当にこういう残酷なの大好きで。楽しみなのよ!」とか言っていたのが、始まった瞬間からもうガクガクになっちゃって。「これはもう、無理です……」みたいな。

(ギュウゾウ)くらたまさんが(笑)。

(里咲りさ)すごいですね!

(ギュウゾウ)ちょっとくだらない話、挟んでいい? 大森靖子さんと一緒に出た時、俺の隣が大森さんで。「はい、カット!」ってなった時に大森さんに「うわー、緊張した。もう手がびっしょりなんですよ、ほら!」って大森さんに出したら、大森さん、触らなかったんだよ(笑)。「うわー」って。

(里咲りさ)うん、それは「うわー」ですよね(笑)。

(吉田豪)「うわー」ですよ。

(ギュウゾウ)「あ、ああ……」みたいな(笑)。

(里咲りさ)それを「うわー、すごい。びちょびちょ」とはやらないですよ。

(吉田豪)触りには来ないですよ、それ。

(ギュウゾウ)そう? 「ほら!」ってこうやったんですよ(笑)。

(里咲りさ)いやいやいや、触らないですよ。誰でも。

(ギュウゾウ)「大森靖子、触ってくれなかったわ」って。それがショックで。僕らの回、まだオンエアーしているかどうかわからないですけど、ぜひ僕たちが何をしゃべっているかを見てほしいです。

(吉田豪)まあでも、本当に困りましたけどね。もし僕らの時にライムベリーのMISAKIさんの審査だったらどうしよう……って。同じ収録日だったんですよね。まず、頭を抱えて。

(ギュウゾウ)僕ね、実は出るのを知っていたんで、早めに行って見させてもらったんだけどね、すごく緊張なさっていて。その後ね、楽屋にご挨拶に来てくれたんだけど、すごいかわいかったんだよ。なんかいろんなものが抜けて。

(吉田豪)負けて、倒れて。泣き崩れてね。

(ギュウゾウ)最初、声をかけようかなと思ったんだけど、やっぱりかけれなかったんだ。で、すごく泣きながらスッと行ったんだけど……いらっしゃった時にはスッキリして。やっぱりもともとかわいい子だしさ。私服もすごくかわいくてさ。「私服で出た方がよかったんじゃないかな?」なんて思ったりもしつつね。

(吉田豪)収録の時に渡されるプロフィールシートとががあるんですけど、それには結構深い話まで書いてあったんですけど、番組ではそんな深い話までは触れないんだなっていうのも。

(里咲りさ)じゃあそこじゃなかったんですかね。番組。

(吉田豪)どうなんですかね?

(ギュウゾウ)オンエアー見てからじゃないと、わからないね。僕らも。本当ね、伊集院(光)さんの切り盛りぶりの上手さ。すごいですよ。出た方がいいですよ。この番組。

(里咲りさ)本当ですか?

(吉田豪)結構なクラスのアイドルも「悩んで止めた」みたいなことを言っていた人がいましたね。

(里咲りさ)ああ、そうなんですね。いや、私が出ても何も面白くならないですよ。

(ギュウゾウ)審査員側でさ。

(里咲りさ)審査員側ですか?

(吉田豪)(笑)。なんすか、その適当な話の転がし方は?(笑)。

(ギュウゾウ)審査員側でも面白いじゃないですか。

(里咲りさ)わかります?(笑)。

<書き起こしおわり>
吉田豪とギュウゾウ 里咲りさZeppワンマンライブを語る
吉田豪さんがRADIO BERRY『ギュウゾウと里咲りさのアイドルパンチ!』にゲスト出演。ギュウゾウさん、里咲りささんと大成功に終わった里咲りさZeppワンマンライブについて話して...
吉田豪とギュウゾウ BiSプー・ルイ活動休止騒動を語る
吉田豪さんがRADIO BERRY『ギュウゾウと里咲りさのアイドルパンチ!』にゲスト出演。BiSプー・ルイさん活動休止騒動やギュウゾウさんの天才的な空気の読めなさについて話していま...

吉田豪とギュウゾウ BiSプー・ルイ活動休止騒動を語る

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吉田豪さんがRADIO BERRY『ギュウゾウと里咲りさのアイドルパンチ!』にゲスト出演。BiSプー・ルイさん活動休止騒動やギュウゾウさんの天才的な空気の読めなさについて話していました。


(吉田豪)ちょっと僕が話したい話を1個、していいですか? 里咲ワンマンで僕がいちばんツボに入った話があるんですよ。ギュウゾウさんに会って、ギュウゾウさんが言い出した話っていうのがあって。ちょうど会うなり、「豪ちゃん、いろいろごめんね」って言われて、何の話かと思ったら、ちょうどBiSのプー・ルイさんの減量騒動があったじゃないですか。あの時に、みんな結構な大事になって世間が叩いている中、ギュウゾウさんが1人、「これは約束を守らなかったプー・ルイが悪い!」という(笑)。「このタイミングでそれ、言う!?」っていうのがあったじゃないですか。

(里咲りさ)あのツイート、びっくりしましたよね!

(吉田豪)「さすがギュウゾウさん!」って思って。

(里咲りさ)「うわっ、ザ・ギュウゾウ!」っていう感じがすごいしました(笑)。

さすがギュウゾウさん

(吉田豪)そうそう(笑)。で、拡散したじゃないですか。で、たぶんそのことを謝ったんですけど、その後のギュウゾウさんの発言ですよ。「でもね、豪ちゃん。これ、言いづらいんだけどね、あのね、俺は個人的にはすごいうれしいんだよ、これ。当時は全然騒がれなかったBiSがこうやって世間に届いて。うれしいなー!」って言っていて。「いま、あの騒動で喜んでいるの、この人だけだよ!」っていう(笑)。

(里咲りさ)(笑)。ギュウゾウさん、本物1

(吉田豪)天才的な空気の読めなさ(笑)。

(ギュウゾウ)あの後にさ、新メンバー募集とか、いろんな社会的にいろいろとすごく抗議とかをしてくる団体さんとかも取り上げていたことを僕、知らなかったの。

(吉田豪)知らなかったんですね(笑)。あれだけの大事になっているのをよくわかっていなくて、「なんかネットで騒がれているな」ぐらいだと思っていた?

(ギュウゾウ)はい……(笑)。

(里咲りさ)この鈍感力っていうか(笑)。

(吉田豪)強え(笑)。

(ギュウゾウ)渡辺(淳之介)さんから電話があったのよ。「すいません」って。僕のイベント、本業の電撃ネットワークで南部(虎弾)さんが復帰ライブでメンバー全員が集合して。それで、BiSに出てほしかったんだけど、どうしてもスケジュールが合わなくて、プー・ルイさんだけ出てくれるっていうことになっていたんで。「それがちょっと難しくなる」みたいな電話はあったんだ。だけど、こんな騒動になっているとは思わなくてさ。

(里咲りさ)いや、だからそっちの方が反応しちゃったから、みんな「ああ、ちょっと大事になってきた」って空気が出ていたのに、ギュウゾウさんは……(笑)。

(吉田豪)1人だけ「プー・ルイが全部悪い! いやー、楽しい! 面白いことになってきました!」って(笑)。

(ギュウゾウ)でもさ、「プーちゃんの方が悪いでしょ」って言っちゃダメなんだよね(笑)。

(吉田豪)さすがですよ! だから、ずーっといろいろと見ている人からしたら……っていうことですよね?

(里咲りさ)そう。ギュウゾウさんは長く応援されているから。

(吉田豪)だから、僕がつぶやいた通りじゃないですか。今回の騒動しか知らない人が、BiSのことをよくわかんないで「なんかこういう変なグループがいるらしいけど、ひどいね」ぐらいの話しかしていないことにモヤモヤしていて。「いや、BiSっていうのはずっとそういうことをやっていたグループで、それによって結果も出してきたグループで。プー・ルイさんとの人間関係も実に強固なものがあって……」っていう。

(里咲りさ)ねえ。渡辺さんとプー・ルイさんの。

(ギュウゾウ)朝のニュースで取り上げられた時はちょっと俺もゾッとした。

(里咲りさ)ギュウゾウさんの発言がですか?

(ギュウゾウ)いやいやいや、もう本当にゾッとした。

(吉田豪)自分の発言なわけじゃないんだけどね(笑)。

(ギュウゾウ)もうね、寒気がしちゃったけど。「いまは俺、動かない方がいいな」って思って。

(吉田豪)僕、もう即言いふらしましたよ。「やっぱりギュウゾウさんはすごい!」って。渡辺さんにまで報告して(笑)。「ギュウゾウさんはやっぱり天才ですよ!」って(笑)。

(里咲りさ)すごかったですねー(笑)。

(ギュウゾウ)この着地、プー・ルイと淳之介の楽曲がリリースされたじゃないですか。

(吉田豪)リリースというか、パスワードを入れないと聞けないっていう。要は、コアなファンしか聞けないというシステム。

(ギュウゾウ)あの着地ぶりは何点ぐらい?

(吉田豪)でも、さすがだなと思いましたね。こういうシャレにならない状況になっても、謝罪もしながらシャレ感も出すっていう(笑)。

(ギュウゾウ)勉強になっちゃったね。

(里咲りさ)勉強になりましたね。

(ギュウゾウ)僕も不祥事を起こした時にはこれぐらいのシャレをきかせないとね。

(吉田豪)パスワード、相当悩みましたもん。「ええと、これはまず、なにかな?」とか。

(ギュウゾウ)本当ですよ。僕も割とBiS、好きじゃない? それでもちょっと迷ったもん。あれはね……ダメですよ、あれ。ちょっと渡辺さんにダメ出しをしないと(笑)。

(吉田豪)ギュウゾウさん、すごいよねっていう。本当、ギュウゾウさんの話でよくする話があるんですよ。感動したのが。

(里咲りさ)なんですか?

天才的な空気の読めなさ

(吉田豪)僕と吉本の芸人さんとずっとイベントをやっていた時、何度かやった後に、僕がゲストでなくてアイドルの回もあって。で、鎌田紘子さんっていうアイドルの方。あの人の回があったんですよ。で、ギュウゾウさんは鎌田さんと面識がなかったんでしたっけ? 1回? うっすらあって。

(ギュウゾウ)僕、大好きなんですよ。

(吉田豪)一方的に好きで。で、その芸人さんとは面識がなかったんですよ。でも、芸人界の大先輩じゃないですか。突然、客席にいて、酔っ払っていて。で、「入ってくる!」って、もう芸人さんが困っているんですよ。「豪さん、ちょっと助けてください。なんかギュウゾウさんが『出る!』って言っていて……」みたいな感じで。で、出てきて……あの時、うしじまさんもいたんでしたっけ?

(ギュウゾウ)うしじまさんもいました。

(吉田豪)で、ダメ出しをし始めたんですよ。「鎌! お前、面白くねえよ!」って始めて。

(里咲りさ)ええーっ!

(吉田豪)「いじり方もできてない!」みたいな感じで、「俺がいろいろアドバイスをする!」みたいな感じで始まって、大変なことになったんですよ。終わって控室に戻ってきた時に鎌田さんが「最悪……許せない!」みたいなことを言っているんですね。で、芸人さんも困っているんですよ。で、「豪さん、助けてください!」って。ところが僕、メガネに帽子の完全にOFFモードで、控室で原稿を書くために行っていたんですよ。で、「出てください」って言われた時に、「すいません、僕、今日は出れないですよ」「ええーっ! 誰か、助けてください!」みたいな状態になっていて。で、ギュウゾウさんにみんなが頭を抱えていた時ですよ。終わった後に物販が始まるってなったら、ギュウゾウさん、鎌田さんの物販のいちばん前に並んでいるんですよ(笑)。

(里咲りさ)すごい空気読めない!(笑)。

(吉田豪)「何も読めないんだ、これ!」っていう(笑)。

(ギュウゾウ)あの時に、本当に反省しているんですけど……。あのうしじまさんがめっちゃ助けてくれた。

(吉田豪)いい人ですからね。

(ギュウゾウ)うしじまさんに説教をされて。そこで「はっ!」って気がつくっていう(笑)。

(里咲りさ)ご本人が「最悪!」ってなっているところでいちばん前に並んでいるのがギュウゾウさんなの、最高すぎません?(笑)。

(ギュウゾウ)鎌ちゃんさんからフォロー外されちゃって(笑)。

(里咲りさ)そりゃそうですよ!(笑)。

(ギュウゾウ)でもブロックされては……あ、ミュートされているのかな? きっと。

(吉田豪)そうですね。天才的な人だと思うんですよ。ギュウゾウさんは。

(ギュウゾウ)本当、うしじまさんには感謝しているんですけど。あのうしじまさんが助けてくれたけど……鎌ちゃんさんだけはちょっと怖くて近づけないという。

(里咲りさ)あ、ここで話がいちばん盛り上がっているところなんですが、「いったん曲へ」ということなので。じゃあ、里咲りさで『オリーブ』、お聞きください。どうぞ。

里咲りさ『オリーブ』



(里咲りさ)『ギュウゾウと里咲りさのアイドルパンチ!』、早いものでもうエンディングのお時間です。早い。まだまだね、豪さんからギュウゾウさんのおもしろ話が出てきそうなんですが。

(吉田豪)ねえ。社長とギュウゾウさんのファーストコンタクトの話も好きですよ。秋葉原のイベントで。

(里咲りさ)なんでしたっけ? ああ!

(ギュウゾウ)あれはでも、セカンドじゃないかな?

(吉田豪)社長にベタベタ触ったりとか、顔をのぞきこむようにしゃべったりとかしているのを見て、絵恋ちゃんが「厄介な半ヲタ」みたいないじり方をして。で、ギュウゾウさんが一斉にネットで叩かれたりとかした……「距離が近すぎる!」「ふざけんな!」とか。

(里咲りさ)あったあった(笑)。「触りすぎ!」みたいな(笑)。

(吉田豪)そうそうそう。TIFの最中ですね。

(里咲りさ)懐かしい。深夜にイベント、あったんですよね。

(ギュウゾウ)みんなね、よく覚えてますね。本当に、もう(笑)。

(中略)

(里咲りさ)来週はなんと、豪さんが来るきっかけとなってくださったライムベリーさんがゲスト。

(吉田豪)ギュウゾウさんとの絡みが楽しみ!

(ギュウゾウ)ガーン! 来週も来るんですか?

(吉田豪)来ますよ。その話をしに(笑)。

(里咲りさ)やった!

(ギュウゾウ)怖いなー。

(吉田豪)いまこそ検証、B-BOYイズム騒動!

(ギュウゾウ)怖いなー。いや、もう汗だくだな、おい。

(里咲りさ)(笑)。もう毎回、豪さんに来てもらいたいですね。こんなギュウゾウさんを上手に転がせる方は豪さんぐらいしかいない(笑)。

(吉田豪)(笑)

(ギュウゾウ)再来週から僕がいなくなっちゃってさ。『吉田豪と里咲りさのアイドルパンチ!』に(笑)。

(里咲りさ)そうしましょうね(笑)。

(吉田豪)「そうしましょう」って(笑)。

(里咲りさ)今日は本当に吉田豪さんに来ていただいて、ギュウゾウさんのヤバい話ができて。まだ豪さん、持っていますか?

(吉田豪)まだいくつかありますけども。でも本当にギュウゾウさんは天才だと思っているんで。ひと回りして本当に面白い! 素晴らしい!(笑)。

(里咲りさ)ロマン(優光)さんが来てくださった時はすごいギクシャクされていたんですけど。

(吉田豪)まあロマンがね、本当に大一番を前にダメ出ししかしないっていう(笑)。

(里咲りさ)すごい怒られて(笑)。

(吉田豪)「お前、宣伝する気ないだろ!?」っていう(笑)。

(里咲りさ)愛情で言ってくださって(笑)。

(ギュウゾウ)でもあの時はね、僕とロマンさんの懐かしいいい話がいろいろと出ていたんで。

(里咲りさ)おかげさまでZeppも終わったんで。ということで、来週も吉田豪さんには来ていただけることになりました。みなさん、来週もぜひ聞いてください。


<書き起こしおわり>
吉田豪とギュウゾウ 里咲りさZeppワンマンライブを語る
吉田豪さんがRADIO BERRY『ギュウゾウと里咲りさのアイドルパンチ!』にゲスト出演。ギュウゾウさん、里咲りささんと大成功に終わった里咲りさZeppワンマンライブについて話して...
吉田豪とギュウゾウと里咲りさ『ラストアイドル』を語る
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吉田豪・ライムベリー・ギュウゾウ『B-BOYイズム』騒動を語る

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ライムベリーのお三方がRADIO BERRY『ギュウゾウと里咲りさのアイドルパンチ!』にゲスト出演。吉田豪さん、ギュウゾウさんらとライムベリー『B-BOYイズム』・『B-GIRLイズム』騒動を振り返っていました。


(吉田豪)個人的にはね、そろそろギュウゾウさんとライムベリーのエピソードを掘り下げたいんですけども……。

(里咲りさ)これから吉田豪さんタイムで行きましょう。

(ギュウゾウ)怖いなー。

(吉田豪)ちょっと、ギュウゾウさんに大変な目にあわされた人たちじゃないですか。

(ギュウゾウ)覚えてます?

(吉田豪)そんなこと、忘れるわけないですよ! ねえ。『B-BOYイズム』騒動というのがございまして。

(ギュウゾウ)あったんですよ。そういうのが。

(YUIKA)私、ちょっと文脈がわからないから……。

(吉田豪)MIRIさんは説明しづらいですか?

(MIRI)いや、全然できますね。私たちがライブでCOMA-CHIさんの『B-GIRLイズム』っていうのをカバーさせていただいて。

COMA-CHI『B-GIRLイズム』



(吉田豪)結構な思い入れがあって。だからこそ歌ったと。

(MIRI)私が「やりたい」って言って、それでやらせていただいた時に、そのライブをちょうどギュウゾウさんが見てくださっていて。で、「(ライムスターの)『B-BOYイズム』、最高だった!」っていう言葉とともに……。

(吉田豪)「『B-BOYイズム』にオリジナルリリックをつけて歌っていた!」っていう表現をしていたんですよね。

RHYMESTER『B-BOYイズム』



(ギュウゾウ)僕、勘違いしていて。

(吉田豪)COMA-CHIさんの『B-GIRLイズム』を知らなくて。

(ギュウゾウ)知らなくて。そうなんですよ。

(MIRI)それで、勘違い……まあ、私も「カバーの」っていうのを言えてなかったので、勘違いをさせてしまって申し訳ないなというのもありつつ。そのご本人の方から……。

(吉田豪)そのCOMA-CHIさんがそれを見て。

(MIRI)ちょっと気を悪くされてしまって。

(吉田豪)まあ、気を悪くした決定的な理由はギュウゾウさんなんですよね。さらにダメ押しをしましたよね。あの時ね。

(ギュウゾウ)僕がね、怒っちゃったんですよ。実際に『B-GIRLイズム』を『B-BOYイズム』だと僕は聞いたんだけど、ものすごくよかったの。リリックもすごく、「おっ、MIRIちゃんっぽいな!」っていう感じでね。で、僕がまた余計なことをしてしまって。COMA-CHIさんの周りの人が特に怒っていたのかな。COMA-CHIさんは……終わってみるとかなりいい人だったなと。

(MIRI)うんうん。

(吉田豪)いい人だと思いますよ。そりゃあ。

(ギュウゾウ)変なビーフにしたりとかじゃなくて、いろいろと……。

(吉田豪)あの時、ギュウゾウさんがCOMA-CHIさんにビーフを仕掛けたんですよ。「ええっ!?」っていう(笑)。

(MIRI)(笑)

(ギュウゾウ)その時にね、MIRIさんもあれだけど、OMOCHIさんがTwitterで「なんでこうなっちゃうのかな……」ってつぶやいていたのを見て、俺もザーッて冷や汗が出てきて。

(吉田豪)まあ、一言でいうとギュウゾウさんの勘違いで火がついて、ギュウゾウさんがさらに勘違いして攻撃までしちゃって。最終的には「全部ギュウゾウさんが悪かった」という一言で終わって、ライムベリーとCOMA-CHIさんは普通に和解という流れですよね?

(MIRI)そうですね。はい。

最終的に「全部ギュウゾウさんが悪かった」で収束

(ギュウゾウ)COMA-CHIさんも結構懐が深い感じで。でも本当、MIRIちゃんは怒っていたでしょう? 「なんでこうなっちゃうんだろう」って。

(MIRI)まあ、そうですね。私、あんまりそういうのはTwitterで言わないようにしていて。でもあの時は本当に焦って。「うわっ、どうしようかな。とりあえずご本人の方に私からちゃんと謝ろう」っていう風に思って。だいたいそういう危険度が高いツイートとかはマネージャーとかに確認を取ってからやるんですけど、この時は「いや、自分で動かなきゃいけない」って思って。メンバーも周りも誰もなにもやっていない状態だったので、「これはマズいな」と。ご本人に「これはこうこうこういう意味で、こうだったんですけども、本当にすいませんでした」っていうことを言ったら、COMA-CHIさんも「ああ、そういうことなら……」という感じで、その後の関係もすごくよく付き合わせていただいているので。あそこでしっかりできてよかったなっていうのはありますね。

(吉田豪)うんうん。

(ギュウゾウ)僕もね、あの時にちょっと焦ってさ。で、慌てて「ごめんなさい」を出したんだけど……ライムベリーさんの違う人に送っちゃったっていうね(笑)。

(里咲りさ)もう、ギュウゾウさん!(笑)。

(吉田豪)そうそう(笑)。「ライムベリー」を名乗るどこかの女性にリプライを飛ばしていて(笑)。

(里咲りさ)謎すぎますよ!

(吉田豪)そう(笑)。「ギュウゾウさん、それ、違う人ですよー!」って僕が(笑)。

(里咲りさ)どこまでおっちょこちょいなんですか、ギュウゾウさん(笑)。悪意はないんですよね。ギュウゾウさんにね。

(ギュウゾウ)焦っちゃって……(笑)。

(吉田豪)すごかった(笑)。

(里咲りさ)まあ、いつものことですが。

(ギュウゾウ)フォロワーさんが30人ぐらいの……。

(MIRI)主婦の方で。

(吉田豪)主婦の方にね。そう(笑)。

(ギュウゾウ)MIRIちゃん、それ知ってました?

(MIRI)ファンの方に聞いて、そうですね(笑)。

(吉田豪)「ギュウゾウさんがまたやらかしてるぞ」って(笑)。

(MIRI)教えていただきました。

(ギュウゾウ)そこにも僕、丁重に謝って。

(吉田豪)意味分かんないですよ。主婦の方からしてみたら(笑)。

(里咲りさ)「なんか急に電撃ネットワークのギュウゾウさんから謝られたんですけど……」って(笑)。

(吉田豪)いろんなご迷惑をおかけして。でも、よかったですね。その後、こうやって曲のきっかけとなったりとか。

(MIRI)そうですね。

(ギュウゾウ)なにかさ……イベントで何回かご一緒もしているし。「なにか、ライムベリーさんにしたいな」って思っているんだけど、上手い具合いに空回るんだよね(笑)。

(MIRI)まあでもこれがあったから、ご本人とも接触できましたし、その後も一緒に曲もやらせていただいたりとかもあったので。本当にこれも、ある意味ギュウゾウさんのおかげかなというのもありますね。



(吉田豪)おおっ、ポジティブ。

(ギュウゾウ)5年後ぐらいに、いい感じでディスってください。こういう時ね、ディスられた方がまだ気が楽というか。もう宇多丸くんとか本当にすごいからね。僕のことをディスるのが。

<書き起こしおわり>

吉田豪 ASKA逆指名インタビュー書き起こし

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ASKAさんがAbemaTVのトークドキュメンタリーに出演。プロインタビュアーの吉田豪さんを逆指名しインタビューしていました。

(ナレーション)続いて逆指名したのは日本一インタビューが上手いという肩書を持つ百戦錬磨のプロのインタビュアー。吉田豪。これまで数々の著名人をインタビューしてきたプロフェッショナルがASKAの本音をどう引き出すのか?

(吉田豪)こんにちは。どうもです。お願いします!

(ASKA)お願いします。

(吉田豪)どうも。

(ASKA)はじめまして。

(吉田豪)ああー、会えると思わなかったですよ。

(ASKA)どうぞどうぞ。あ、「どうぞ」って俺が言うことじゃないね。俺、今日はインタビューされる側だから。

(吉田豪)いやいや。

(ASKA)ネットでね、本当に書いていただいて……。

(吉田豪)っていうか、認識されている時点で恐縮ですよ。

(ASKA)いやいや、分析されているから。俺は。それはね……そう。本も読んでくれているみたいで。

(吉田豪)もちろん、もちろん。グッズも見ての通り、いろいろと買って。いま着てるのもそうですけども。

グッズを着用する吉田豪さん


(ASKA)アハハハッ! ああ、そうなの? それは今日、狙ってきたでしょ?

(吉田豪)いやいや、結構日常的に着ているんですよ。テレビに出る時に積極的に着るようにしてて。

(ASKA)ありがとうございます。いやいや、今日は「逆指名インタビュー」ということで。

(吉田豪)逆指名の人選がやっぱり独特ですよね。

(ASKA)なんで?

(吉田豪)亀田(興毅)さんと僕っていう(笑)。

(ASKA)いや、ご両人とも僕はお会いしたいから。

(吉田豪)僕、亀田さんとできればパンチ力対決をしてほしかったんですけど……。

(ASKA)なにを、また(笑)。

(吉田豪)ASKAさん、伝説じゃないですか。パンチ力がすごいの。テレビで2回ぐらい、だって具志堅用高さんと佐竹雅昭さん。ゲームセンターのパンチ力を調べるやつ、あるじゃないですか。あれで2回とも圧勝しているんですよね。

(ASKA)いやいや、まああれはね、まあまあ、もう古い話ですから……。

(吉田豪)ダハハハハッ! ASKA幻想がすごいんですよ。だから、僕の中で。

(ASKA)いやいやいや。

(吉田豪)すごいエピソードだらけじゃないですか。

(ASKA)いやいや、そんな人の人生を漫画みたいに言うの、やめてよ。フフフ。

(吉田豪)ダハハハハッ! いや、尊敬する人も……それこそデビュー当時に尊敬する人を「王貞治とアントニオ猪木」って書いているのを見た時点で、「信用できる!」って思ったんですよ。

(ASKA)あ、お好き?

(吉田豪)もちろん。

(ASKA)なるほど!

(吉田豪)昭和の男子はだいたい2人とも好きですよ。

(ASKA)そうねえ。

(吉田豪)あの、伝えたいことがあったんですけど。いま、若いミュージシャンでスカートっていうポップアーティストがいるんですよ。最近デビューした。ASKAさんの大ファンで。

スカート・澤部渡



(ASKA)ああ、本当に?

(吉田豪)会うたびにCHAGE and ASKAの話をするんですよ。

(ASKA)ありがたい!

世にも不思議なバンド、スカートの発展史・後編 ~ASKA以降に輝く“シリウス”に導かれし5人編成での新スタンダード『CALL』

(吉田豪)今日も報告して、ものすごい喜んでいて。だから、いまだに若い世代も慕っているしっていう。

(ASKA)いやいや、っていうのもなんかね、楽曲を書いていて、自分の中では……玉置浩二なんかとも話をするんだけど。俺たちは時代のシンガーだから、どうせ……「歌謡曲」っていう言葉のニュアンスの取られ方とは別として、やっぱりその時代時代の歌を歌う歌謡歌手だっていうところがどこかにやっぱりあって。「歌謡歌手」っていう言葉は使わないにしろ。だから、その世代の中で残っていけばいいと思ったんだけど、若い子たちが聞いてくれているっていうことはね、その楽曲が残っていってるんだなっていうことを、いまの話を聞かせてもらって。うん。もしかしたら、音楽って本当に残っていくものなのかもしれないな。でも、いやいや、そんなことはない。やっぱり新しい人たちには新しい音楽が出てきて。

(吉田豪)ええ。

(ASKA)どうせ生きているこの何十年間を生活を、たとえば生きている人間は共にしているわけで。僕たちの知らない世代が現れた時にはどうせ残らないって思っているから。割とそういう意味では覚めたところもあるんだけど。

(吉田豪)そうなんすか?

(ASKA)だけど、その若い世代がいま聞いてくれているっていうのは非常にありがたいかな。

(吉田豪)やっぱり子供の頃から見ていて、なんとなく本当に失礼な言い方をしちゃうと、ちょっとナメた部分もあると思うんですよ。みなさん、昔から見ていて。で、実際に見るととんでもないと思うのがそのへんの人たちっていうか。玉置浩二さんもやっぱり生で見て「とんでもないわ、これ!」って思うし。

吉田豪 伝説の玉置浩二ベッドインインタビューを振り返る
吉田豪さんがニッポン放送『上柳昌彦・松本秀夫 今夜もオトパラ!』で伝説の玉置浩二さんベッドインインタビューの際のエピソードを紹介していました。 (松本秀夫)さあ、この...

(ASKA)まあ、玉置はね、あれはすごいからね。あいつはね。

(吉田豪)2人の関係も面白いなと思って。

(ASKA)ああ、ねえ(笑)。あいつは本当にね、もう……毎日遊びに来ていた時期があるから。朝7時、8時まで家にいて、それから仕事に行くんだけど。「今日は俺は金が無い!……どういう意味か、わかるか?」「わかった。じゃあ俺がタクシー代、出すよ」って。で、渡す。「これは借りたんじゃない。もらったんだからな」「わかった!」って。それで、そんな距離じゃないのに、乗ったタクシーの運転手さんが玉置と同郷の旭川だったらしいの。で、着いてから旭川のことをそのタクシーの運ちゃんと話し込んで。距離的にはそんなにないのに、あとは全部チップで渡したって。「やめろよ、お前! なんで……お前さ、返せよ、お金!」っていう。

(吉田豪)人のお金をっていう(笑)。

(ASKA)面白いやつですよ。

(吉田豪)そうですよね。飛び入りで歌ったりとかもされて。近年もね。

(ASKA)やつはね、そういうところは男気があって。「男気」っていう言葉は使っちゃいけないな。あの時の状況だからね。玉置が呼んでくれたことに返したんだから。

(吉田豪)大変な状況の時に声をかけてくれて……っていう。

(ASKA)そうね。あの、なかなかなやつですよ。

(吉田豪)いつまでも歌いたいっていう気持ちはすごい伝わるんですよね。ASKAさんが。

(ASKA)そうね。まあでも、それでも一時は事件のことがあった時にはやっぱり歌えないなと思っていて。もうきっと、人前じゃ歌っちゃいけないし、歌うことに対して堂々と歌えないんだったらもうすっぱりと辞めなきゃって思う時期もあったりして。ちょっとの時間なんだけどね。もう歌うことは無理なんだっていう諦めに入った時があって。まあ、その時にね、「なにをほざいているんだ」っていうような言い方をしてくれたんで。「やりますよ、ほら!」って言われたんで、あれにハッとして、また歌うことができるようになったんだけどね。

(吉田豪)それは、どういう風に言われたんですか?

(ASKA)うん。まあ、連絡をしてもらっていたんで。「もうとりあえず、記者会見でいま引退の発表をすることで動いてもらっているんで。まあ世話になったな」っていうことを何人かに伝えて回っている時に、「なにを言ってんすか? やりますよ!」って言われた一言で。うん。なんか……なにかに占領されていたんだね。心の中がね。それがパッといきなりはがされた感じがして。まあ、単純っちゃあ単純なんだけど。急に。そうだね。

(吉田豪)それは、スタッフの方が?

(ASKA)いや、メンバー、メンバー。仲間内に。それも1人じゃないからね。同じようなことを言ったのは。だから、まだまだやらなきゃいけないなと思っているんだけどね。

(吉田豪)だけど、それぐらいまでは追い込まれていたみたいですね。もう辞めなきゃって。

(ASKA)うん。追い込まれていたっていうかね、「もう歌えない」って思ったから。自分で、やっぱり堂々と歌えないものは、お客さんには伝わらないから。自分で、やっぱり堂々と歌えないものはお客さんには伝わらないから。お客さんってすっごい敏感だから。お客さんがどういう精神状態で、どういう空気か?っていうのをずっと感じながら歌うわけでしょう。で、なにか一言を発した瞬間に、空気はファッと変わるから。変わった空気をすばやく察知して、それに対応しなきゃいけないわけでしょう。だからね、本当によく「ステージは生物だ」ってみんな言うし、「毎日が生物で別物だから」っていうのはあの頃はわからないで使っていたけど、いまはすごくよくわかっている。もうライブっていう空間はその日その日の一瞬しか起こらないから。ずーっとお客さんっていう1人の精神状態が揺れている中を、最後は同じ出口で出ていくわけでしょう? そこに誘導するのが、自分たちステージ上の役目であり。だから、そういうことを考えているんだけどね。

(吉田豪)じゃあ、事件の後にお客さんの前に出るのってかなりプレッシャーとかあったんじゃないですか?

(ASKA)いや、それはなかったかな。なんか福岡の友達がいきなり、そういう場を設けてくれたので。もうお客さんの多さは関係なかったから。呼んでくれて、そのままパフォーマンスとなったんだけど。まあ、でもそれは普通にできたかな。うん。だから、それはあるんだけど。まあでもいま、今回僕はこの逆指名をすることによって、僕のことも少しは調べてもらったと思うんだけども。いま、自分がそこまで追い込まれていた状態があって、とりあえず音楽というものを自分の中から1回なくしてしまわなきゃって思った時から、なんかすごく強い思いっていうのがあって。実はね、もう20年ぐらい前からね、いまのような音楽業界になることがわかっていて。

(吉田豪)ああー、音楽バブルの頃に、もう?

(ASKA)もう音楽業界はおそらく、このまま行くと衰退するな。その衰退する原因は僕らのみあるんだろうけど、あまりにも世の中に迎合している音楽業界はこのまま終わってしまうなと思ったわけ。で、まさにそうで。それに対していま、自分なりに動いている最中なんだけど。やっぱりほら、どんだけ……まあ苦労とは言えないよ。楽しんで作っているし、音楽をやっているから。だけどやっぱり、それに注ぎ込んだ時間とか自分の精神状態の中でやっぱり引っ張り出してきたものだとか。それなりに自分は作品を作っているんだけど、それをね、「聞き放題」っていうね……。

(吉田豪)はい。海外ではもうそれが主流になって。

(ASKA)うん。その枠の中で、自分の音楽が聞き放題にされていくことの懸念があって。俺はその中には入っていないのね。絶対に入らないですよ、だって。それは、無理。聞き放題にされるのは。だから、今回僕は『Weare』っていう名前をつけて、アーティストのための配信サイトっていうのを……まあ、僕は広報みたいなもんだから。別に中心人物じゃなくて。仲間の中でもまだ名前が出てこれない人がいるから。

音楽配信サービス『Weare』

「Weare」は、作り手とその作品を愛する人々を繋ぐ架け橋となり、共に歩む存在でありたいと思います。

(吉田豪)ええ。

(ASKA)まあいま僕はとりあえずどこにもいま、制約がないから。束縛がないから。なんでも発信できるということで今回、発信させてもらったんだけど。やっぱり、アーティストがいまね、活動しようにも活動できなくなっていて。もちろん、時代の中でちゃんと活動できる人は常に現れるので。でも、そういう人にスポットを当ててもしょうがない。一部の人だから。音楽をやっている人が、音楽で食べられない状況にどんどん追い込まれていることはね、これは危機感だと思わなきゃいけない。音楽業界は。

(吉田豪)CDが売れない時代にどうやっていくのか?っていう。

(ASKA)そうそう。で、それをね、「売れないからどうしようか? じゃあもっと世間が喜ぶように。もっと喜ぶように。もっと喜ぶように……」って。結局最後に出てきたのは「タダで聞かせる」っていうことになっちゃったの。そんなことしたら、もうミュージシャンは出てこないでしょう。だから今回僕は配信サイトを立ち上げて、ここで配信音源を買ってくれたら70%をミュージシャンに還元する。このサイトは一切利益を追求しないと。本当にそのつもりなのね。だから、「公開しろ」って言われたらいつでも数字は公開できるしね。

だから、いまやらなきゃいけないのは、とにかくたくさんアーティストがここに集まって、ここから配信して。だからこの会社は全然利益も、お金をプールする会社じゃなくて、アーティストがいっぱい集まるごとにこの会社が大きくなっていく。大きくなっていくけど、この会社自体には何もお金はない。アーティストがここに集まってくればくるだけ大きくなるっていうだけの話。で、そういうことをやって。これはずっと前の
構想なんだけど、やっと発表できるところまで来たので。まあ、それもこれもね、いま自分が縛られるものがないからできていることなんで。まあ、これに対してはいろいろと考えることはありますね。

(吉田豪)たぶんだから、事件がきっかけになっている部分も大きいと思うんですよ。レコード会社はたぶん、契約はもう難しいだろうし……っていう。

(ASKA)そうね。だから1人でやらなきゃいけなくなったところから、以前から考えていることに向けて動き出せたっていうかな。で、結局これをしゃべると、みんなミュージシャンは共鳴してくれる。「じゃあ、やろうか?」っつった時に、「いや……実は契約があるんだよ」っていうところでの縛りの中で動けないから。でもまあ、そうは言わず、音楽業界の活性化ができるならこんないいことはないので。少しがんばってみようかなっていま……「少し」じゃないな。かなり本気で思っているかな。

(吉田豪)たしかに、大手の配信の会社とかも、パーセンテージがすごい低いんですよね。1回、調べたことがあるんですけど。

(ASKA)ああ、そうなんだ。そりゃあ、調べているよね。そうだよね。

(吉田豪)ポッドキャストを配信しようとしたんですよ。そしたらもう、全然こっちに(収入が)入らないってことがわかって。

(ASKA)そうね。だって、向こうはフォーマットを1回組んでしまって。あとはサーバーの問題でしょう? 容量が増えていくだけだから。フォーマットを組むのに時間はかかる。アプリケーションを作るのにも時間はかかる。でも、作ってしまうと高速道路と一緒で、ある時にリクープできるわけですよ。リクープしてからが全ての利益となっていくわけだけど。まあ、もちろんそれをね、会社として……「ベンチャー」と呼ぼう。これをベンチャーの生業としてやっているんだったら、それはそれでありなんだけど。

僕らはベンチャーじゃないから。音楽がやっぱり90年代の時に、自分たちじゃないよ。音楽がさんざん世の中に重宝されたり、大事にされていた時期。その時期をもう一度目指さなきゃいけない。みんな諦めているから。「もう音楽では食べていけない」だとか、「音楽産業はもう終わった」ってみんな、口を揃えて言うんだけど。

(吉田豪)「ライブでは稼げるけど、楽曲では難しい」みたいな。

ミュージシャンが食えない時代

(ASKA)そうそう。で、口を揃えてみんな言う、そんなあなたは音楽業界の人じゃないか?って思うわけ。あなたが言っちゃダメでしょう!っていうのが。で、まあ本当にいま言われたようにね、これから先はもうライブをやれる人しか残らないという時代に入ってしまったんだけど。これはひとつのあり方として、間違いじゃないから。でもね、やっぱり音楽にはいろんな種類があって。ライブが得意な人と、ライブはやらないけど、楽曲を作るのは得意な人と、住み分けがあるんだよね。その住み分けさえもなくなってしまって、ライブをやれる人だけが残っていくこの……全てが単一志向で動いていくことはね、これはどこか、常に選択がないといけないと思っているので。

だからそういう意味ではね、ちゃんと作った人に還元されるべきもの。還元されたもので、また新しい音楽を作っていく。より良いいい環境で。たとえば、弦(ストリングス)にしても、生弦をみんな使いたい。でも、使うお金がいまはない。なぜかと言うと、楽曲を世の中に買ってもらえないから。お金が入らないから。「制作費、これで作ってくれ」と言われて、この中で作らなきゃいけない状況の中では、とても贅沢な、ゴージャスな音作りができない。

(吉田豪)はいはい。

(ASKA)これができない自分を受け入れてやるしかない。でも、次はもっとこうなる。もっと次は……って。これ、音楽やれないよ。ミュージシャンは。そんなこんなでね、今回は「無謀だ」とか「音楽業界に背いていろんなことをやり始めた」とかさっそく、いろんなことを言われて始めて。まあ、ある意味「敵」と呼ぼう。なる人たちの影はちらつき始めているんだけども。でもね、最終的にミュージシャンが集まって、一人ひとりが個人商店で独立して。ただそこに、隣にやつがいて、隣にやつがいて、隣にやつがいて……いつの間にかこういう風な広がりになっていれば、それはもう全てじゃないかと思っていて。だからそういうような意識改革をする時代なんだと思う。いまは.

(吉田豪)ASKAさんはすごい、そういう世の中の流れとかを考えるタイプだと思うんですよ。いま思うのが、ちょうど元SMAPの3人が「新しい地図」として、そんなに地上波メインじゃない活動を……だから地上波メインじゃなくても芸能活動とかを続けていける時代になってきたと思うんですよ。まあ、このAbemaもそうですけど。ASKAさんとかは、それをどういう風に見ていますか?

(ASKA)うん。比重はテレビなんだけど、実のところは芯を食っているのはどこか?っていうと、やっぱり「見たいものにアクセスする」という行動を取らせてしまうネットの力っていうのは大きいと思うの。ということから考えると、実は音楽番組なんていうのもそういうところに来ていて。もちろん、大衆に自分の音楽を聞いてもらうのはテレビなんだろうけど、でも本当に心を打っていく、心を刺していく歌となっていくには「見たい」と思う人の気持ちに対して応えていくっていうそのオンリーワンの時代だよね。そういう意味ではね、実はこのAbema TVの枠の中で今回僕は初回に選んでいただいたことはすごい光栄で。いみじくも、数日前に「これから音楽番組はネットが音楽番組として台頭していくんじゃないか?」っていうことをしゃべっていた矢先だったんで。

(吉田豪)はい。

(ASKA)だから番組の内容も聞かずに「やろう!」ってそう決めて。で、この番組が逆指名インタビューって、後で聞いたことなのね。

(吉田豪)なるほど、なるほど。

(ASKA)でその時に僕はひとつ条件を出して。もう昔からこだわってきた、「フルサイズを歌わせてくれるんだったら出演させてください」っていう。これだけだったかな。

(吉田豪)テレビサイズでは……まあ、ある時期からは歌っていたけど、もともとはフルで歌ってきた人なわけですよね。

(ASKA)そうだね。うん。ずっとデビュー当時から、ある意味どこか尖っていた部分があって。テレビサイズっていうのにすごい抵抗があって。でもそれを……テレビサイズを受け入れなかったから自分たちの輪郭っていうのを世の中に見てもらえるようになって。たとえば『SAY YES』のヒットのあたりから、いまそれをやるとかえって敵を作るんじゃないか? これ(天狗)に見えてしまうんじゃないか? ということで、テレビサイズというものを受け入れるようになったら……スタッフも入れ替わりがあるでしょう? 若いスタッフと。現場のスタッフ。そうすると、次の打ち合わせは知らないスタッフが来て、いきなりテレビサイズから始まるから。もう、それが当たり前になってきて。

(吉田豪)それが。はいはい。

(ASKA)だから、結局自分たちの世の中に対してこう映らなきゃいけないと思った考え方っていうのは、まあ正解ではあるんだけど、諸刃の剣でもあって。結局それは、いま考えるとやっちゃいけないことだったなっていう風に思っているところもある。

(吉田豪)受け入れたことでバカ売れしたみたいな部分はあるんですか? そこって。

(ASKA)いや、結局受け入れなかったことで、自分たちの足場が作れたので。受け入れてしまったことで、足場が崩れてしまったと思っている。まあでも、とはいえ番組の中でたくさんのシンガーが集まって、いろんなことを紹介するのがテレビ番組なので。それに対して、気持ちはあれど、それを述べることはなくて。「だったら出なければいいじゃないか」っていうことに徹していたので。だから、そうだね。もちろん、必要な時はプロモーションと考えてテレビサイズっていうのはあるのであろうけど、そうじゃない時には、「だったら、出ない」っていうことを強くやっていくことが、これから先の音楽生活の中で自分を表現していくことになるんじゃないかなと思っているんだよね。

(吉田豪)いまのところは、その九州のローカル番組に出て、そしてAbemaに出て……っていう感じですかね?

(ASKA)うん。そうですね。福岡ではね。もうコンプライアンスの問題で……いろんなところではじめてコンプライアンスっていうのを味わって。それで発表されたものはマスコミにとっては格好のネタで、どんどんそれが広まって。

(吉田豪)匿名コメントは多いですからね。こういうのは。

(ASKA)ねえ。自分のことがきっかけなのかどうかわからないけど、世間がやっぱりそういうスクエアにかっきりされた報道の中での、ここの外側を読むようになってきたから。ここだけが報道されているんじゃないっていうことをずいぶんと気づいてくれだしたので。だから、今回はAbemaTVに出していただいたんですけど。いろんなことがすごく、誤解も解けてきたし。やったことは悪いんだよ。絶対に悪いんだよ。だけど、そうじゃないところで接してくれる方がすごく僕の場合は増えてきて。そこに対してはちゃんと応えていこうっていう気持ちはすごくあるかな。だから、今回の音楽配信なんていうのも思い切ってやれたんだと思う。うん。

(吉田豪)ASKAさんはたぶん、昔からメディア不信みたいな部分があった人だと思うんですよ。

(ASKA)うん。ある時期からね。

(吉田豪)ある雑誌とちょっとモメて、それを丸々単行本の半分ぐらい、そのバトルについて書いたりとかっていう。

吉田豪 CHAGE and ASKA 飛鳥涼の魅力を語る

吉田豪 CHAGE and ASKA 飛鳥涼の魅力を語る
吉田豪さんがニッポン放送『プチ鹿島長野美郷GoodJobニッポン』に出演。騒動があったCHAGE and ASKAのASKAさんの著作から、ASKAさんの魅力を解説していました。 ...

(ASKA)うんうん。あれはね、世の中っていうよりも、やっぱりすごくライブ活動をやってきて、僕らのことを本当に愛してくれているオーディエンスがいて。まあ、何気に今日聞いてくれている人はその次の予備軍みたいなオーディエンスで。僕らのことを愛してくれている人たちの。だけどね、結局そのコアな人たちに誤解を与えたままじゃないけないと思ったわけ。だから、あの本は世の中に訴えるつもりじゃなくて、本当にコアで応援してくれる人たちには、ちゃんとこの出来事はしゃべっておかないと。「そういう人じゃない」っていうことをわかってくれたとしても、でもああ書かれると信じてしまうので。だから書いたんだけど、結果的にね、やっぱりほら。ないことをカギカッコを付けて書いてくるわけだから。それにはちょっとね、ちゃんと反論しなきゃいけないなと思ったな。ああ、それも書いてくれたもんね。本当にありがたかったですよ。

(吉田豪)面白い本だったんですよ(笑)。

(ASKA)まあまあ、ここでね、そんなことを言ってもしょうがないので。未来を語りましょう。ねえ。これはしょうがない。

(吉田豪)ええ。いろいろあって、大変だったけど。

(ASKA)大変だったけど。とりあえず僕はいま、音楽を作ることに専念していて。さっきもおっしゃったように、とかくいままでのプロモーションではどれだけお金をかけても届かない世代が、ある種皮肉なことに事件によって音楽を聞くようになってくれて。10代の子たちなんかが聞いてくれるようになっている状況が生まれているから。それはとてもいま、自分の中では起こった現象というか、そうそうこういうことを体験できるシンガーはいないので。やっぱりある程度の年齢、それからキャリアを持つと、いろんなものを自分の中で抱えるけど、失うものがひとつだけあって。「新鮮さ」。

(吉田豪)ああ、はいはい。

(ASKA)この新鮮さっていうのは、絶対に得ることはできないから。これは無理ですよ。新鮮さを持っているのは、デビューした人だけ。表で。それからどんどん失っていくのが……でもね、今回あの事件によって僕は二度目の新鮮さっていうのを持ち合わせることができたんだな。これが。

(吉田豪)ですよね。

(ASKA)だからそこは大切に。その層に向かってもちゃんと歌を歌っていかなきゃいけないなと思っていますね。

(吉田豪)たぶん人前で歌える喜びみたいなものを改めて味わえた。

(ASKA)そうかな。うんうん。ですよ。

(吉田豪)プラスにするしかないですもんね。

(ASKA)うん。いまはね。そう。背いちゃいけないこともしっかりあるので。といって、そのことばっかり考えて、頭を垂れて生活するなんていう人生も送りたくないので。やっぱりある種、区切り目をつけて。あったことはあった。でも、前を向いて行かなきゃっていうところをすごく自分の中で、ある種区切り目ができたので。それからはどんどん前に向かっていってるかな。いまは。うん。だからそういうところをもう、精神状態だとかさ、起こったこととか全部知ってくれているから。僕はもう、記事を見ていて読ませてもらいながらもう笑うところもあったよ。俺。

(吉田豪)自分で?(笑)。

(ASKA)「こんなところも細かく知ってくれている」なんていうのはね。

(吉田豪)ファンクラブ会報からなにから、相当買っていますからね(笑)。

(ASKA)ああ、そうだったんだ! それでよく知ってくれていたんだね。

(吉田豪)もともと興味があったのが、まあ事件きっかけでよりちゃんと調べようと思って。で、調べれば調べるほど、好きになるんですよ。

(ASKA)ありがとうございます。

(吉田豪)「この人、面白いわ!」っていう(笑)。そこを伝えたくなっちゃったんですよ。

(ASKA)ああ、そうかそうか。いやいや、本当に読ませていただいておりますよ。

(吉田豪)よかったと思いましたよ。変に叩いたりしていなくて(笑)。

(ASKA)アハハハッ! いやいや、もうね、叩かれた人もね、その部分はストレートに受け止めて。とはいえ、当然だよなと。あのね、『バイキング』の坂上(忍)くんがそうだった。

(吉田豪)ああ、はいはいはい。

(ASKA)彼も最初は叩いてくる側にいたから。でもね、彼を見ているとね、いろんなことをフラットに言う人だから。「ああ、叩いて当然だな。このフラットな坂上くんという人を、知りたいな」って僕は思ったのね。で、自分から「会いたい」ってアプローチしたのよ。で、会うことになって、2、3時間しゃべったのかな? だいぶ面白いわ。やつは。すごいいい男だなと思って。それからね、まあ、ことがあるごとに連絡はしたりしているんだけど。そういう風に、叩かれてもかえって僕は面白いと思った人には会ってみたいなっていう気持ちは変わらないかな?

(吉田豪)ちなみに、井上公造さんとかに対してもそんな感じ?

(ASKA)ない!(キッパリ)。

(吉田豪)ない(笑)。

(ASKA)フハハハッ!

(吉田豪)「あの野郎、曲流しやがって!」みたいなことも、ない?(笑)。

(ASKA)ないない。まあ、ジョークジョーク。まあ、そんなこんなで、ここであんまり語れないからさ。

(吉田豪)ですよ(笑)。でも、ついいろいろ言っちゃうタイプですよね。

(ASKA)うん。我慢できないからね。そうそうそう。なんかね、こうやって共有すると、みんな仲間だと思ってしまうわけ。これが俺が騙されるところなんだよ。

(吉田豪)ダハハハハッ!

(ASKA)もしかしたら敵になる人がいるかもしれないから。これ、気をつけなきゃいけないんだけど。これ、みんなこうやって共有すると、「よーし、仲間だ。家族だ!」って言ってしまう、俺はダメだよな? フハハハッ!

(吉田豪)ダハハハハッ! まあでも、信用できますよ。そういうところも。

(ASKA)そうっすか? いやいや、まあこれからもね。本当にありがとうございました。今日は。

(吉田豪)ありがとうございました!

(ASKA)今日って俺がインタビューされる側なのに、なんで毎回インタビューするのよ?(笑)。

(吉田豪)ダハハハハッ!

<書き起こしおわり>
星野源 CHAGE and ASKA『WALK』を語る
星野源さんがニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中でCHAGE and ASKAの『WALK』を紹介していました。 (星野源)さあ、今日の1曲目に行きま...

吉田豪 ラストアイドル炎上騒動を語る

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吉田豪さんがTBSラジオ『たまむすび』に出演。玉袋筋太郎さん、安東弘樹さんとアイドルオーディション番組『ラストアイドル』で炎上した際の話をしていました。


(玉袋筋太郎)豪ちゃん、どうですか? 最近、なにか。

(吉田豪)いろんなことが起きてますよ。

(玉袋筋太郎)ああ、本当? いま?

(吉田豪)いま。ちょっと前に炎上騒動とかもね。

(安東弘樹)ちょっと前に。

(吉田豪)いつもは燃やしてるんですけど、僕が今回普通に燃えたんですよ。

(安東弘樹)ああ、自ら燃えた。

(玉袋筋太郎)なにがあったの?

(吉田豪)秋元康さんがやっているアイドルオーディション番組で『ラストアイドル』っていうのがあるんですけど。それがそのアイドルのバトルを審査員が審査する時に、秋元さんの考えなんですけど。「合議制(多数決)だと指原莉乃みたいなのは見つけられない」っていうことで、審査員が1人、突然指名されて選ぶんですよ。で、僕が突然指名された時に視聴者の方々プラス他の審査員と真逆のジャッジを下した結果、「あいつは見る目がない」とか「あいつはアイドルを何もわかっていない」とか「アイドルを知らないだろ!」とか。すごいことになって。

(安東弘樹)正直僕もあの番組、見ています。相当シビアですね。だけど、それが楽しみなんですよ。「この人はどっちを選ぶのか?」っていう。

審査員がいちばんリスキーな番組

(吉田豪)そうなんですよ。通常、だって審査員ってリスクを背負わないじゃないですか。多数決とかで。あれは審査員がいちばんリスキーなんですよ。本当に。

(安東弘樹)「あ、ああ……俺か……」って。

(吉田豪)だって、指名されなかったら一切発言を使われないんですよ。

(玉袋筋太郎)ああ、そうなの?

(吉田豪)僕、前に出た時、それですよ。僕、一言もしゃべっていない(笑)。

(玉袋筋太郎)壁の花。

(吉田豪)そう。それも残酷だし。しゃべったらしゃべったで残酷な目にあうし。

(玉袋筋太郎)厳しい番組だよ!

(吉田豪)ガチンコなんですよ。

(安東弘樹)選ばれなかった子がまた、ね。もうかわいそうなんですよ。それがまた。

(吉田豪)でも、その子が結果的にそれで知名度が上がって。番組も得をして、その子も得をして。僕だけ損してるんですよ。

(玉袋・安東)フハハハッ!

(吉田豪)本当に……大変な目にあいましたよ(笑)。

(安東弘樹)なるほどね。まあ、それでもあっての豪さんですからね。

(吉田豪)でもあの番組、何がすごいって、土曜日の深夜に炎上したんですよ。……日曜日の朝、早朝。8時とか9時に番組から電話がかかってきて。「次回もお願いします」っていう(笑)。

(安東弘樹)得してるじゃないですか!

(玉袋筋太郎)本当に。豪ちゃんがいちばん損してるよ、これ!

(吉田豪)「いい弾除けが来た」ぐらいな感じで(笑)。

(安東弘樹)さあ、ということでね、今週は八代亜紀さん。

(吉田豪)あ、もう行っちゃいますか?

(玉袋筋太郎)ASKAさんにインタビュー?

(吉田豪)インタビューっていうか僕、指名されづいていて。逆指名インタビューっていう番組がAbema TVで始まって。渦中の人がインタビュアーを逆指名するっていうので、僕が指名されたんですけど。それもすごいんですけど、ASKAさんが指名した人が、亀田興毅さんと僕の2人がインタビューをやるという企画で。「亀田興毅って、何?」って思ったら、当初の予定ではあとオファーしたのが魔娑斗さんだったっていう。で、魔娑斗さんは「僕には荷が重い」って断ったという。

(玉袋筋太郎)フハハハッ! 矢沢心が来ればよかったんだよ、矢沢心が。

(安東弘樹)奥さんがね。

(吉田豪)いろんなことがありました。

(玉袋筋太郎)あるんだよ。72時間テレビもやっているけど。

(安東弘樹)そうです。いまやっていますよ。

(玉袋筋太郎)楽しくやってくれ。どうぞどうぞ。

<書き起こしおわり>

吉田豪 八代亜紀を語る

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吉田豪さんがTBSラジオ『たまむすび』の中で八代亜紀さんについて話していました。



(玉袋筋太郎)さあ、今日は?

(安東弘樹)そうなんです。八代亜紀さん。では、八代亜紀さんのあらすじとその筋をご紹介しましょう。1950年、熊本県のお生まれで21才で歌手デビュー。デビューして2年後、『なみだ恋』が120万枚の大ヒットを記録。以降、『愛の終着駅』『舟歌』など数々の名曲を世に送り出し、1980年には『雨の慕情』で日本レコード大賞を受賞。現在もジャズやメタルなど音楽のジャンルを超えて活躍しており、女性演歌歌手としては楽曲の総売上枚数トップを誇る演歌の女王です。そして、吉田豪さんの取材によりますと八代亜紀さんのその筋は……その1、ギャラの持ち逃げ、金銭トラブル。どんな苦労も笑い話の筋。その2、嫌われ続けた全日本歌謡選手権。売られたケンカは3回目で買うよ! の筋。その3、「俺たちが守る」「俺が亜紀と一緒になる」。いろんなファンが増殖の筋。その4、知らないおじさんの面倒を見ていた八代パパの筋。その5、あくまでも代弁者。私、意外と経験ないんですの筋。以上、5本の筋でございます。

(玉袋筋太郎)豪ちゃんはそれまで八代さんとは何回かあったの?

(吉田豪)全然接点ないですね。まあ1回だけ僕が握手会で会ったっていうだけですね。ただのファンとして(笑)。

(玉袋筋太郎)偉いねー。うん。

(吉田豪)フフフ、そうなんですよ。僕、5年前に八代さんの握手会に行っていて。5年前に小西康陽さんのプロデュースした『夜のアルバム』っていうジャズのアルバムが出て。僕、アイドルの握手会にも行かないし、CDの複数買いもしない主義なんですけど、八代さんのアルバムを手違いで3枚、買っちゃったんですよ。

(安東弘樹)手違い?

(吉田豪)そうなんですよ。単なるミスで。で、握手券が3枚入っていたから、「これは行かなくちゃ!」って思って行ったら、ものすごい神対応でかわいらしくてっていうね。あ、『たまむすび』にも出ていましたね。

(安東弘樹)もう我々、メロメロになりましたよ。

(玉袋筋太郎)うん。八代さん、よかったよ。

(吉田豪)かわいいんですよ。

(安東弘樹)かわいかったです。本当に。

(玉袋筋太郎)俺、番組で八代さんの実家まで行ってるからね。ロケで。

(吉田豪)ストーキング的なものではなく?

(玉袋筋太郎)じゃない。番組で。

(安東弘樹)番組でね。ああ、うらやましい。

(吉田豪)だから本当にかわいらしいなと思ったのが僕、この取材の時に取材の部屋に入った瞬間に、最近新しいアルバムで『夜のアルバム』の続きの『夜のつづき』っていうのが出て。それのLPサイズのジャケットができたということですごいはしゃいでいたんです。「みんな、見て、これ!」とかってスタッフに見せてキャーキャー言っていた瞬間で。で、僕が山ほど本を持参したんですよ。そしたらその本も見て、『舟唄ビューティー』っていう八代さんがダイエットしてすごい若いメイクをして……みたいな本があったんですよ。それを見てまた興奮して。「みんな、これ見て! これ見て! ほらっ、ほらっ、ほらっ!」って。ずーっとそういう(笑)。

大量の八代亜紀本


(安東弘樹)そういうテンションなんでしょうね。

(吉田豪)「かわいいなー」っていうね。

(安東弘樹)僕、だって6回、「抱きしめたい」って思いましたもん。

(吉田豪)ダハハハハッ!

(玉袋筋太郎)6回ですか!?

(吉田豪)カウントしてた(笑)。

(安東弘樹)6回、「抱きしめたい」と思いましたけどね。

(玉袋筋太郎)八代さんをですね。うわー。

(吉田豪)でも、わかりますよ。本当にアイドル以上にアイドル性のある人で。前から「40才、50才になっても『かわいい』と言われたい」って本で書いていたんですけど、実際にそうなっているんですよね。ちゃんとかわいい。

(玉袋筋太郎)なってる、なってる。バラエティー出てもね、そういう対応してくれるし。うん。

(吉田豪)で、いろいろと僕は八代さんの本を読んだんですけど、かなり苦労をされている人なんですけど、自覚がないっていうか。「苦労、してないですよ」って言っていて。

(玉袋筋太郎)いや、しているはずだよ。そんな……。

(吉田豪)「してますよ!」っていう。

(玉袋筋太郎)若い頃からそんな、キャバレーで。

(吉田豪)キャンペーンとかキャバレーとか、それぐらいは当たり前ですって感じなんですけど。それ以外にもいろいろとあるじゃないですかって。デビューするなりマネージャーさんにギャラも含めてお金を全部持ち逃げされたりとかね。あったんですよね。

(玉袋筋太郎)そうそうそう。

(吉田豪)「レコード大賞を取った後も金銭トラブルがあったり……」って言うと、もういきなり笑い飛ばされて。「アハハハハッ! 金銭トラブルはもうクワーッと来てる八代亜紀ですから!」っていう感じでね。「レコ大の前もレコ大の後も。アハハハハッ!」みたいな(笑)。

(玉袋筋太郎)すごいな。その位置まで達するっていうことは。

(吉田豪)なんか笑い事にしてるんですよ。

(安東弘樹)なんかの境地に達したんでしょうかね。悟りというかね。

(吉田豪)音楽学校に通っていた時代の話っていうのもひどくて。学校の先生にいきなり気に入られて、「歌手なんか辞めて俺と結婚してくれ!」って迫られたりとか。

(玉袋筋太郎)昭和だな、おい。

(吉田豪)昭和なんですよ。で、音楽学校にスカウトとかでレコード会社の人も結構来ていたんですけど。で、八代さんもレコード会社にスカウトされて。オーディションにも受かって、レコーディングもして。あとはレコードを出すばかりっていう段階になって「お金がいる。200万円持って来い。もしくは、ないなら君の体で払え」って言われたっていうね。

(玉袋筋太郎)これだよなあ……。

(安東弘樹)うわー、当時らしいなー。

(吉田豪)「昭和!」っていうね(笑)。

(玉袋筋太郎)ハリウッドのプロデューサー(ワインスタイン)もびっくりですよ、これ!

(吉田豪)いま話題の。そういう案件ですよ。で、八代さんは「じゃあ結構です」って断ったら、「もったいないことをするね」って言われたっていうね。

(玉袋筋太郎)うわー……。

(安東弘樹)でも、「結構です」って言える八代さん、かっこいいな。

(吉田豪)そうですね。で、「当時はそんなことが氾濫していました。架空のディレクターとか架空のプロダクションとかいっぱいあったんじゃないかしら?」って言っていて。そういう経験があった後でクラブで歌うようになったんで、クラブでいくらスカウトされても……たぶんちゃんとしたスカウトもあったかもしれないんですけど。「どうせお金がいるんでしょう? 興味ありません」って言ってレコード歌手の話には一切乗らなかったっていうね。

(安東弘樹)なるほどね。

(玉袋筋太郎)そこで人を見る目を養ったってことなのかもしれないな。

基本的に騙されやすい人

(吉田豪)見る目はあんまりない気がするんですけどね。基本的に騙されやすい人なんで(笑)。だから、余計にスカウトマンとかにも追いかけ回されて、プレゼント攻撃みたいなこともあったらしいんですよ。「歌に惚れた。だからお礼がしたい」って宝石とかをプレゼントするって。ベルベットの箱をパカッと開けたら、ダイヤモンドがぎっしりとあって。「好きなのを選びなさい」っていう。で、八代さんはちょっと考えて、「こんなことはしない方がいい」と思って、結局もらわなかったという。

(安東弘樹)そうかー。騙されるけど、最後の最後で八代さん、なにかが働いているんですね。

(吉田豪)そうですね。

(玉袋筋太郎)これでダイヤモンドをもらったら八代さんはいないわけだよ。

(安東弘樹)そういうことですね。

(吉田豪)いない可能性もありますね。

(安東弘樹)なんか保護機能が働くんだろうな。最後の最後で。

(吉田豪)「なんでそんないろんなことがあって暗い影が見えないのですか? こういうフワフワした感じになるんですか?」って聞いたら、「そういうのもね、全部勉強だから。高い勉強代だな、仕方ないなって思っています」っていうね。ただ、八代さんのところの社長に「あなたはずっとヒット曲もあってちゃんとした人の側にいたら、何百億も持っているよ」と言われちゃったという。

(玉袋筋太郎)これだよ。(マイク・)タイソンみてえだな。ファイトマネーを稼いで。島倉千代子さんも結構お金のトラブル、あったよね。

(吉田豪)同じパターンですね。あの人も信じやすい人で。晩年まで信じ続けて(笑)。「私に新しい息子ができました」とか言い出したり(笑)。「できない、できない!」っていう。

(玉袋筋太郎)なんだよ、それ。あのスケートの渡部絵美さんも金を騙されたもんな。うーん、まあまあまあ……。

(安東弘樹)でもね、そんな中ですよ、

(玉袋筋太郎)才能があるからそういう人がたかってくるんだよ。金のなる木だと思って。

(安東弘樹)しかも、魅力がなきゃそんな風にもならないし。「体で……」なんて話にもならないし。でも、かわいさを維持しているという。そして、嫌われ続けた全日本歌謡選手権。売られたケンカは3回目で買うと。

(吉田豪)まあ、全日本歌謡選手権っていう番組で10週勝ち抜いて成功していくのは有名な話なんですけど、ちょっとその周辺をたっぷり掘ってみたんですよ。この番組に出ようとした理由っていうのは、最初のマネージャーさんに騙されて全てを持ち逃げされて裏切られた時で。で、まだ10代でレコードを出したんだけど、会社も倒産して。もうその時は「生きていてもしょうがないな」と思って手首を切ろうとしたぐらいだったっていう。

(安東弘樹)そういうところまで行かれたんですね。

(吉田豪)1回、10代の時に考えて。でも、まあ「死ぬ気になったらなんでもできる」と考え直して。で、「五木ひろしさんが成功した全日本歌謡選手権に私もチャレンジしてみよう」って腹をくくって。で、「10週行かなかったら八代亜紀を捨てよう」と思っていたと言っていて。どういうことなのかと思ったら、「故郷に帰るつもりもない。このまま私はどこかに……」ぐらいの覚悟でいたらしいんですよ。だからお母さんが心配して。「落ちたらこの子、自殺するんじゃないか」って思っていたという。

(安東弘樹)ああ、そうか。そのぐらいの覚悟を。

(吉田豪)そうそう。四国の新居浜っていうところでやっていたんで。「受からなかったらそこから瀬戸内海へ身を投げるんじゃないか?」っていう。それぐらいの覚悟で受けた番組で審査員の淡谷のり子先生からダメ出しされまくるんですよ(笑)。

(玉袋筋太郎)もう、厳しいな!

(安東弘樹)本当に淡谷さん、すごいですね。

(吉田豪)10週連続で「あんた、嫌い」って言われ続けるっていう。

(安東弘樹)ダメ出しじゃないじゃない。感情ですね。「嫌い」って。

(吉田豪)清水アキラパターンをずっとやられていたっていう(笑)。これ、本当にあれですよ。まだその番組だからよかったですよ。『ラストアイドル』形式だったら八代亜紀さん、いないですよね(笑)。

吉田豪 ラストアイドル炎上騒動を語る
吉田豪さんがTBSラジオ『たまむすび』に出演。玉袋筋太郎さん、安東弘樹さんとアイドルオーディション番組『ラストアイドル』で炎上した際の話をしていました。 新番組「ラストアイド...

(安東弘樹)ああー、そうですね。

(玉袋筋太郎)いないんだよ。「嫌い」って言われちゃってるんだもん。

(吉田豪)で、毎週毎週、「あんた嫌い。はい。あんた嫌い。はい」って言い続けて。だから淡谷さんにはキツい点数をつけられていて。ただ、他の先生には気に入られていたんで、打ち合わせをして、淡谷先生が落選する点数をつけるから、他の審査員で上乗せして点数をつけてくれていてなんとなかったっていう。

(安東弘樹)へー! 本当に嫌いだったんですね(笑)。

(吉田豪)そう。でね、「そんな経験から受かっていくうれしさの方が大きいから、恨まなくなった。すごく優しくなった」って言っていて。で、ちなみに淡谷先生とはその後どうなったのか?って思ったら、その後も淡谷先生がたとえばご老体だから転びそうになった時に、ちょっと手を貸そうとすると手をピシャッとやられたりとか(笑)。

(安東弘樹)ああー! 淡谷先生……。

(玉袋筋太郎)『セッション』ですよ、これは!

町山智浩 ジャズ映画『セッション』のバトル映画的魅力を語る
町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』の中で、ジャズドラマーを目指す若者を描いた映画『セッション(原題:ウィップラッシュ)』のバトル映画的な魅力について紹介していました。 ※こ...

(吉田豪)その後も緊張感のある関係は続いたという。

(安東弘樹)でもある意味、筋が通っていて気持ちがいいですね。淡谷先生ね。

(吉田豪)「でも、ついそういう時に手を差し伸べちゃうのよ、なんか」っていう風に言っていましたね。で、楽屋で淡谷のり子先生が着替える時にチャックとかを上げられなくて困っている時に手伝おうとしたらまたピシャッと……みたいな話も聞いたんで。楽屋の話が出たんで、「とある先輩の女性タレントに楽屋で絡まれたことがあるらしいじゃないですか」っていうのを聞いたんですよ。

(安東弘樹)方法。

(吉田豪)ある時、リハーサルを終えて楽屋に戻ると付き人の女性が楽屋で泣いていて。見てみたら化粧前なのに化粧道具が全部床に落とされていて。で、八代さんは「泣くな、笑っていなさい」って言ったっていうね。八代さんは自分に何かがあった時もニコニコしている人なんで、とにかくそういう風にされてもずっと笑っていたと。そしたらその相手に「ビビッてるのに何で泣かないんだ!」って逆に言われて。

(玉袋筋太郎)ええーっ!

(吉田豪)それでもニコニコしていたっていう。

(玉袋筋太郎)すっごい。誰だろうね。あの当時……。

(吉田豪)でもね、なんかまだいるっぽいんですよ。来ていると(笑)。

(安東弘樹)まだご活躍中?

(玉袋筋太郎)まだいるんだ。

(吉田豪)「その後、和解したんですか?」って聞いても「和解はしていないけど、普通にしているから向こうもあんまりツンツンしなくなって、普通に挨拶を返してくるようになった」みたいな。

(玉袋筋太郎)その頃の上の年代って、誰だろうな。気になるな、これ。

3回売られたケンカは買う

(吉田豪)で、色々あったけど、八代さんに暗い影が見えないのはこういうハートの強さだろうなって思って。そうやって言ったら、「ステージではそういうのを出す必要はないし、表に出して引きずって相手に『どうしたんだろう?』って思わせることが間違いでしょう。ただし、売られたケンカは3回売られたら買うよ!」って言っていて。

(安東弘樹)おおー、そういうことか。

(吉田豪)「10年に1回ぐらいしかないですけどね」っていうね。「10年に1回、あるんだ!」っていう。

(玉袋筋太郎)あるんだよ。八代の女ですなあ!

(安東弘樹)ねえ! 誰なのか気になるな。

(玉袋筋太郎)さあ、そんな八代さんをね、「俺たちが守る」「俺が亜紀と一緒になる」と言っていろんなファンが増殖の筋。

(吉田豪)八代さんといえば、まあトラック野郎人気がすごくて。トラック野郎の観音様と言われているわけですけども、そのトラック野郎たちが何台も連なって、レコード会社とかテレビ局とかコンサート会場に乗り込んできたこともあったという。

(玉袋筋太郎)哥麿会かな。

(吉田豪)「八代亜紀を大切にしろ! 俺たちが守る!」って言って、抗議団体みたいな感じで。なにかあるとトラック野郎が乗り込んでくるらしいんですよ(笑)。

(安東弘樹)かっこいいな、これ!

(吉田豪)で、追っかけが始まったのはその全日本歌謡選手権の7週目ぐらいかららしくて。トラックがパフパフいわせながらどんどん付いてくる。番組が終わって山道をハイヤーで下りていっても、ずーっとトラックとバイクが付いてきて。「八代亜紀を助けなきゃ!」って。

(安東弘樹)やっぱりね、ファンなんだな。

(吉田豪)八代さん的には、「悲しんだ歌を歌っているから、それでかわいそうだと思われたのかしら?」って言っていたんですけど……騙されやすいのがもうバレていたんじゃないか? ぐらいの(笑)。

(玉袋筋太郎)フハハハッ!

(安東弘樹)「俺たちがいないと、騙される!」っていう。

(吉田豪)そうです、そうです。

(玉袋筋太郎)ねえ。で、『トラック野郎』にも出るんだから。

(吉田豪)そうです。つながっていってね。で、その後『なみだ恋』で売れて。その頃からちょっと違うファンが増えたと言っていて。どういうことかと思ったら、八代さんはその時、ご両親と一緒に暮らしていたんだけど、お父さんとお母さんに「出て行け」って言ってくるらしいんですよ。「なんですか、それ?」って聞いたら、「お前らがいるから、俺が亜紀と一緒になれない」っていう。そういうファンが増えたという。いわゆる「ガチ恋」(笑)。八代亜紀ガチ恋ヲタが出てきて、「両親、邪魔だ!」っていう(笑)。

(安東弘樹)うわーっ! すげーな!

(玉袋筋太郎)妄信的なファンが。

八代亜紀ガチ恋ヲタ

(吉田豪)そうです。さらには、家財道具的な荷物が突然届いて。なにかと思ったら、「あなた、お願い。帰ってきて」とか「もう一度会いたい」とかって歌詞を本気にして。「会いに来た! 俺に会いたいんだろう?」っていう。

(玉袋筋太郎)「もいちーど、会いたい♪」を。

(吉田豪)「これは俺へのメッセージだ!」っていう。ダハハハハッ!

(安東弘樹)なるほど!

(玉袋筋太郎)受信しちゃダメだよ!

(吉田豪)「1回、会ってたもんね。わかったわかった、行く行く!」っていう(笑)。

(安東弘樹)コンサートで1回でも会えば、「俺か!」っていう。

(吉田豪)そうなんですよ。「『帰ってきて』って言ったじゃん!」っていう(笑)。厄介ヲタがどんどん増えたらしいんですよ(笑)。

(安東弘樹)いまで言うところの厄介ヲタ。

(吉田豪)それに対して八代さんのお父さんが玄関で「あれは歌ですから。歌の世界ですから」って説明しても、「いや、違う! 亜紀がそう言ったんだ!」って。

(安東弘樹)ああ、当時からそういう方はいらっしゃったんですね。

(吉田豪)で、そういうファンが増えたら、今度はそういう人から「俺が守る!」っていう新たなファンが生まれて(笑)。

(玉袋筋太郎)フハハハッ!

(玉袋筋太郎)どんどんファンが増えていくよ。増殖しているよ。まさに。

(吉田豪)そうなんですよ。それでも八代さんは「大変な思いはぜんぜんなかったです。楽しかった」っていう。

(安東弘樹)でも、八代さんは人をひきつけるんですね。

(吉田豪)ねえ。なんか心配させたりとか。本気で惚れ込ませたりとか。なんかでも、他人事な人なんですよ。「それもその時は大変だねって思うんですけどね」みたいな感じでね。で、いまの旦那さんは40年近く現場のマネージャーをやっていた人らしいんですよ。それでどうして結婚したか?っていうと、「この人は自分が守らなきゃ」と思ったらしくて。「私生活から守っておかなきゃ危ない。あまりにもこういう人だから」っていう。

(安東弘樹)やっぱりそれもそう思わせたっていうことなんですね。

(吉田豪)思いつつ、しかも、「そのままでもいいよ」とも言っていて。つまり「八代さんはこのフワフワした感じを保ってほしい。それを俺たちが守る」っていう。

(安東弘樹)なるほどねー!

(吉田豪)みんながトラック野郎みたいなモードなんですよ。

(安東弘樹)本当、そうですね。でも、すごくわかるなー。

(吉田豪)だからあれが保てているんですよね。周りがちゃんと守って。

(玉袋筋太郎)安東さんと一緒ですよ。6回抱きたいと思ったわけでしょう?

(安東弘樹)あ、ごめんんさい。「抱きたい」じゃないです。「抱きしめたい」です。

(吉田豪)ダハハハハッ!

(安東弘樹)そこ、ニュアンスが変わってくるんで。はい。

(吉田豪)安東さんもガチ恋枠ですね(笑)。

(玉袋筋太郎)ガチ恋だよ!

(安東弘樹)「守ってあげたい!」っていう感じになったもんなー。さあ、続いて。知らないおじさんの面倒を見ていた八代パパの筋。これ、八代さんのお父さんのこと。

(吉田豪)お父さんですね。話を聞いていたら、八代さんのお父さんもすごいいい人なんですよね。八代さんがちいさい時に知らないおじさんの面倒をみていたっていう話があって。なにかと思ったらホームレスの人で。「寒そうだ」っていうことで家に連れて帰ったりしていたっていうね、そういう人で。その血を継いでいるのが八代さんっていう。

(安東弘樹)ああ、困っている人を放っておけないんですね。

(吉田豪)そうなんですよ。だから「裏切られても意地悪でも、人間はご飯を食べなきゃ生きていけない。どんなに悪い人でも、食べる時は耳の後ろがカクカクッて動く。その動く姿を見ると切なくなるの。ああ、恨んじゃいけないって思う。この人も人間なんだって恨めなくなって、逆にかわいそうになってくる」っていう。

(安東弘樹)耳の後ろがカクカクッて……。

(吉田豪)それだけで?っていう(笑)。

(安東弘樹)すごいね! 八代さん、やっぱりすごいな! でも、お父さんの流れなんですね。これは。

(吉田豪)そうですね。で、お父さんがさらには小さい頃から「天狗になるな」って教えていたんで。売れた時ほど「ありがとう、こんにちは、よろしく」って礼儀正しくして。ところが、レコード大賞を取った時に「天狗になった」的な噂が流れたらしいんですよね。本人いわく、「いつもニコニコしているから、のぼせて見えたかもしれない」っていうね(笑)。

(安東弘樹)でも、それはいつも通りですからね。言われたからその通りにやっていただけなのに。

(吉田豪)調子に乗ってヘラヘラしているわけでもなく。見られても、そうなわけですからね。

(玉袋筋太郎)そうだよな。へー。誤解されちゃったわけだ。

(吉田豪)まあ、一貫しているんですよ。八代さんの子供の頃のエピソードもやっぱり本に出ていて。いじめられっ子がいじめられているのを見た時に、そのいじめていた女番長に食ってかかったこともあると。女番長をひっくり返したという。

(安東弘樹)正義の人だな!

(吉田豪)正義の人なんですよ。ニコニコしているけど、根底にはそういうハートがあって。それもお父さんがそういう人だった。お父さんも売られたケンカは3度目に買うタイプっていう(笑)。

(玉袋筋太郎)フハハハッ!

(安東弘樹)すぐは買わない。

(吉田豪)ただ、怒った時に怖い感じで。だから15才で内緒でクラブで歌っていたのがバレた時も勘当されて大変で。柱時計が飛んできて、本当に死ぬかと思ったっていう。

(玉袋筋太郎)ああ、言っていたよね。これはね。

(吉田豪)で、当時、お父さんはトラックの運送の会社をやっていたんですよね。で、12才の時にはじめて車に押している姿を見て、「お金に困っているのかな? 私が助けなきゃ」って思って。でも、親のプライドもあるだろうし……って言いだせなくて、クラブで働きはじめて……っていう流れなんですけど。その後に八代さんがトラック野郎に支持される流れも面白いですよね。

(玉袋筋太郎)本当だよ。ねえ! つながっているなー。

(吉田豪)つい最近も楽屋に大きなダンボールが届いて「観音様へ」って書いてあって。中にはカボチャがいっぱい入っていたとか。コンサートに訪ねてきたファンがいて、その18才の息子さんも「観音様!」って言っていたりとか。いまだにちゃんとトラック野郎は支持しているっていう。

(玉袋筋太郎)いるんだよな。まだまだ。道はつながっているよ。ねえ。

(安東弘樹)で、次。あくまで代弁者。意外と経験ないんです。これだけ経験を聞かされた後に、「私、経験ないんです」って、これはどういうことですか?

(吉田豪)「八代さん、本当に色気ある歌ですよね」って言ったら、「全然色気ないですよ」って言っていて。「あんなのもね、全部何の経験もない」っていう。「誰かにフラれたとか恨むとか引きずるとか、そういうことも意外と経験がないんです」って言ったら、周りのスタッフが「気がついてないだけですよ」って言っていたっていう(笑)。

(安東弘樹)ですよね。これまでの筋、紹介してきて。気づいてないんだ。

(吉田豪)その感情がないだけなんですよ。恨むとかの。「なにかはいろいろあるんですよ。仕事上はいっぱいある。人間関係の挫折とか。でも、恋愛関係では本当に一度も何もない」って言っていて。だから、経験があったから歌に深みがあるっていうわけでもないと。八代さんいわく、もともと小さい頃からイマジネーションが強い子だったらしくて、2才ぐらいの頃にいつもお父さんの腕枕で寝ていたけど、お父さんが天中軒雲月さんっていう女性の浪曲を聞かせながら寝かせていたら、「おかあしゃん、おかあしゃん」って泣いて追いかける部分で浪曲士が悲しい声色を出す。そしたら、歌詞なんかわからないはずなのに2才の八代さんがボロボロと泣いていた。記憶が無いはずだけど、お父さんが「どうしたんだ?」って聞いたら、「かわいそう、かわいそう」って2才の八代さんが言っていたという。

(安東弘樹)うん。

(吉田豪)だからそういう、声音が心を打つ。悲しい声の出し方が心に響くっていうね。

(安東弘樹)がっつりお父さんの影響をいろいろと受けているんですね。本当に。

(吉田豪)で、歌に色気を感じるのは、やっぱり本当に誤解だったという(笑)。

(安東弘樹)その「経験がない」っていうのは恋愛とかの経験があまりないっていう意味でもあるんですかね。

(吉田豪)でしょうね。だからそういうドラマチックなことも何もなく……っていう。

(安東弘樹)ああ、そうなんだ。だから新鮮さがなくならないのかな?

(吉田豪)八代さんはあくまでも代弁者なんですよっていう。なりきる能力が高くて、でもなりきろうと思ってもやっていない。自然とそうなるっていう。

(安東弘樹)へー! すごいな! それってなかなか身につけられるものじゃないですね。これはもう、もはや。

(吉田豪)で、これだけいろんな経験をして、いろんな……人には2通りあって、「あの時代は俺じゃない。いまが俺だ」っていう人もいて。逆に「あの時代があるからいまがある」っていう人もいて。八代さんはその後者で。「お金を持ち逃げされたりとかいっぱいあるし、それがいいとは思わないけど、そういう人生もある。それを忘れないでいよう。いまを大事にしようと思います」って言っていて。

(玉袋筋太郎)いや、この代弁者っていうね。歌の中ではそういう色気とかそういうものを出すっていうね。でも、歌が終わっちゃうともう普通に戻っちゃうっていう。すごいよね。なんか、言葉が下りてきてワーッていう人みたいな。霊能者みたいだな。

(安東弘樹)だからまあ、ある種の……代弁者ってそういうことでしょうね。

(玉袋筋太郎)そうだよ。

(吉田豪)八代さんの歌がなんで泣けるんだろう?っていうので僕が好きな話があって。「歌に感情を込めると余計泣けなくなる」って言っているんですよね。「悲しい歌は笑って歌う。楽しいことの歌はちょっと悲しく歌うとズシッと来ます」っていう。それが刑務所とかの慰問に行っていた時に気づいたって言っていて。泣かそうとして感情を入れて歌うと全然泣かないらしいんですよね。で、むしろサラッと歌うとボロボロと泣いて。「これだ!」と思ったっていう。

(安東弘樹)ああ、八代さん、やってらっしゃるもんね。そういう慰問とかをたくさん。

(玉袋筋太郎)そうなんだよな。

歌に感情を込めると余計泣けなくなる

(吉田豪)本当、そうだと思って。僕もよく聞くアイドルとかで、よくあるんですよ。やっぱりキャリアを積むと歌に感情を入れ始めて、全然泣けなくなるんですよ。

(安東弘樹)ああーっ!

(玉袋筋太郎)なるほど。あの歌なんかでも、歌っている人は泣いたりするわけだもんな。

(吉田豪)ああ、曲名が書いてますね(笑)。

(安東弘樹)筆談です、筆談。

(玉袋筋太郎)筆談、始まったけども。

(吉田豪)まあ、そういう側の人もいるけど。

(玉袋筋太郎)いるんだよね。だからまあ、両極があるってことだろうね。うん。八代さんはそういうタイプじゃないっていう。

(吉田豪)でも、わかりますよ。やっぱり感情を入れない方が泣けますよって。むしろそれで感情が入る余地ができて……っていう。

(安東弘樹)ああ、こっち側の感情が入る余地が。欅坂とかもそういう感じなのかな?

(吉田豪)ああー。

(安東弘樹)さあ、その豪さんの八代亜紀さんインタビューなんですが、現在発売中の『CDジャーナル』11月号に詳しく掲載されています。これは読み応えがありそうですね。

(吉田豪)そうですね。ニューアルバム『夜のつづき』も出てますよっていうね。

(玉袋筋太郎)なんかいいんだよ。そういうのが。

(吉田豪)今回も行こうと思ったんですけど、仕事と重なっちゃって行けなかったんですよ。今回はハイタッチ会をやっていたんですけどね。「八代さんとハイタッチ、したい!」って思ったんですけど……。

(安東弘樹)すごい! ハイタッチ会!

(吉田豪)ためしに普通のコンサートでやったらしいんです。そしたらおじいちゃん、おばあちゃん中心だからもうハイタッチを空振りしまくって(笑)。

(安東弘樹)アハハハハッ!

(吉田豪)大変だったらしいですよ。

(安東弘樹)さっき他局のテレビでやっていましたよ。ハイタッチを。豪さん、いいんですか? その他のお知らせは。

(吉田豪)ええと、今日はこの後にミスiDという僕がやっぱり審査員をやっているアイドル企画のイベントに出て、夜はロフト9の漫画家さんのイベントに出ます。今日はイベント2本立てです。

(安東弘樹)忙しい豪さん、ありがとうございました。吉田豪さん、次回の出演は12月1日です。ありがとうございました!

(吉田豪)どうもー!

(玉袋筋太郎)ありがとうございました!

<書き起こしおわり>

吉田豪と玉袋筋太郎 貴乃花親方と日馬富士を語る

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吉田豪さんがTBSラジオ『たまむすび』に出演。玉袋筋太郎さんと貴乃花親方や元横綱・日馬富士について話していました。



(玉袋筋太郎)よろしく、豪ちゃん。

(吉田豪)もう玉さんといろいろと話したくてしょうがないですよね。

(玉袋筋太郎)俺も話してえんだよな! もういま、話したくてしょうがねえな、豪ちゃんな。

(吉田豪)そうなんですよ。まず、大相撲問題ですか?

(玉袋筋太郎)相撲もな! どうなんだよ、豪ちゃん的には?

(吉田豪)やっぱりでも、あれですね。プロレスを通ると見立てはみんな似てきますよね。

(玉袋筋太郎)そうなんだよね(笑)。「貴乃花が……」みたいなね。

(吉田豪)貴乃花はどうしても船木誠勝に見えてくるっていう。

(玉袋筋太郎)船木に見えちゃうんだよ!

貴乃花親方=船木誠勝

(安東弘樹)もう今日、ずっとその話をしていましたもんね。

(玉袋筋太郎)そうそうそう。見立てがな。

(吉田豪)15才で何も知らないままそういう世界に入って、純粋すぎて、その結果ガチンコ革命を起こそうとして、いろんな軋轢を起こしたりしながら……っていう人なんですけど、タイプが本当に似ているんですよ。表情も似ていますけども。僕がいちばん印象的なのは、僕、1回船木さんをインタビューした時に、ちょうどその時がプロレスに復帰して東京ドームで永田裕志さんと試合をして、膝蹴りで眼窩底骨折をしたことがあるんですよ。それについてすごい怒っていて。「僕、訴えようかと思いました」っていう……(笑)。

(安東・玉袋)フハハハハッ!

(吉田豪)プロレスの試合で訴えるって、ありえないじゃないですか!(笑)。

(玉袋筋太郎)「訴えてやる!」っていう。

(吉田豪)それとものすごい重なったんですよ。貴乃花が……っていう(笑)。

(安東弘樹)なるほどね。純粋でいいですねー!

(玉袋筋太郎)いや、日馬富士だってさ、俺バラエティーで共演したことがあってさ。お相撲さん20人ぐらいでやるロケだったんだよ。それで日馬富士、喫煙所でライター探していたから俺、火をつけてあげて。「あれ? 横綱でもタバコ吸うんですね?」なんつったら、「お酒とタバコと女やらないと横綱になれない」って(笑)。

(吉田豪)ダハハハハッ! そういう側の人。昭和の豪快な……。

(玉袋筋太郎)まあまあまあ、「ああ、素敵な人だな!」っていう。で、そのロケで一緒に行った女優さんがね、なんか段取りが悪くて。ものすげー大暴走してブチギレたのよ。女優さんが。もう全員いる前でだよ。スタッフを怒鳴りつけて、「ふざけんじゃねえよ!」って。

(吉田豪)結構な大物の人?

(玉袋筋太郎)結構な大物。で、ブワーッとロケの途中でタクシーに乗って帰っちゃったのよ。「タクシーつかまえろ、オラッ!」って。ブワーッて帰っちゃったの。もう現場はシーン! としたんだけど、日馬富士が「横綱でも勝てないよ……」っつって(笑)。

(吉田豪)ダハハハハッ!

(玉袋筋太郎)もうドカーン!って笑って。それで現場の空気がガッて変わったっていう。

(安東弘樹)心得ている方ですね!

(玉袋筋太郎)心得ているんだよ。

(吉田豪)そこで怒って何かをする人じゃなかった。

(玉袋筋太郎)じゃないんだよ。

(吉田豪)ビール瓶を出したりしない。

(玉袋筋太郎)出さない(笑)。カラオケもない。リモコンもなかった。笑いに変えた。

(安東弘樹)誰に聞いてもそんな感じなんですよね。「本当に素晴らしい」ってみんな言います。

(吉田豪)へー。

(安東弘樹)3大会連続金メダリスト、柔道の野村さんも、とにかくべた褒めですよ。

(吉田豪)へー。

(安東弘樹)あ、いま筆談していますけども。

(玉袋筋太郎)……この人がさ、コメントしてるじゃん?

(吉田豪)はいはい。

(玉袋筋太郎)この人が。

(安東弘樹)ああ、いま筆談中。

(吉田豪)僕も知っています。はい。

(玉袋筋太郎)……この人もやっていたろ?っていう。あったろう? 新年会とかで。


(吉田豪)ダハハハハッ! まあ、バイオレントの側の人ですよ。間違いなく。バイオレント&セックスの人ですよ(笑)。

(玉袋筋太郎)すいません。ラジオで筆談して、すいません。リスナーのみなさま。

(安東弘樹)ある方の名前を書いて、「この人は批判しているけど、やっていただろ?」みたいな話をね。

(吉田豪)有名です!

(玉袋筋太郎)有名でーす!

<書き起こしおわり>

吉田豪 歌手・大竹しのぶを語る

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吉田豪さんがTBSラジオ『たまむすび』に出演。女優・大竹しのぶさんの歌手としての側面について話していました。



(安東弘樹)豪さん、それで今日はあの方の筋。大竹しのぶさん。

(吉田豪)そうですね。

(玉袋筋太郎)おおーっ、すごい。なかなかインタビューできないって言うよね。よし、行ってみよう。

(安東弘樹)まず、あらすじとその筋をご紹介します。1957年7月17日生まれ、東京都出身。1974年『ボクは女学生』の一般公募に合格してドラマ出演。そして翌年、映画『青春の門・筑豊編』ヒロイン役として本格デビュー。その鮮烈さは天性の演技力と賞賛され、朝の連続ドラマ小説『水色の時』に出演。国民的ヒロインとなり、1976年には『みかん』で歌手デビューも果たします。以降、映画、舞台、ドラマ、音楽などジャンルに囚われず才能を発揮し、話題作に相次いで出演。プライベートでは1988年に明石家さんまさんと結婚するも、1992年に離婚。昨年はNHK紅白歌合戦に初出場し、『愛の讃歌』を披露して話題になりました。世代を超えて支持され続けている、名実ともに日本を代表する女優、それが大竹しのぶさんです。

(玉袋筋太郎)うん。

(安東弘樹)そして、吉田豪さんの取材によりますと大竹しのぶさんのその筋は……その1、アルバムにさんまさんが参加。でも、うるさいの筋。その2、本当に歌いたくなったのはここ10年。当時はけなげな子の筋。その3、この仲間に入りたい。清志郎さんが作った流れの筋。その4、紅白歌合戦出場は美輪明宏さんの枠の筋。その5、つまんなかったな。さんまさんとの結婚の筋。以上、5本の筋でございます。タイトルだけでお腹いっぱいっていう感じですけども。

(玉袋筋太郎)そうだよね。大竹さん。

(吉田豪)本当にかわいらしい人で、でも本当にさんまさんが好きになったのもわかるなっていう魅力はあるんですが、本当に笑顔でかわいらしく毒を吐く感じですね(笑)。

(安東弘樹)ああーっ!

(玉袋筋太郎)わかるわかる! ねえ。『あゝ野麦峠』のイメージじゃねえんだな。

(安東弘樹)その1。アルバムにさんまさんが参加?

(吉田豪)はい。いま出ている『ミュージック・マガジン』という音楽誌の12月号でインタビューしたんですけど、11月22日に大竹さん、『ち・ち・ち』というアルバムが出たんですよね。鬼龍院翔さんとか高橋優さん、中村中さん、松尾スズキさん、玉城千春さん、山崎まさよしさん、森山直太朗さんとか豪華な方々が提供した曲を歌っていて。なんで、たのまれて。僕はNetflixでさんまさんのインタビューをしたりとかあったんで、「興味ないですか?」って言われたんで。その話から自己紹介をしていったら、大竹さんは認知していたんですよね。「知っています、知っています」って。

Netflix 人間、明石家さんま。

明石家さんま×吉田豪 NetflixインタビューCMまとめ
NetflixのCMでついに吉田豪さんによる明石家さんまさんインタビューが実現! 以前から、「(さんまのまんまなどで)会えてはいるけどインタビューできていない。大好きだけど、取材を...

(玉袋筋太郎)そうなんだ、豪ちゃんのことを。ええーっ!

(吉田豪)なんで、さんまさんの話から入ったんですけど。今回のアルバム、高橋優さんが作った曲にさんまさんがデュエットっていうか……デュエットでもないんですよ。

(玉袋筋太郎)ああ、いま流れている?

大竹しのぶ『キライナヒト』



(吉田豪)一方的にしゃべっているんですよ。

(安東弘樹)あ、本当だ。会話しているんだ。へー! しかもタイトル、『キライナヒト』?

(吉田豪)歌にかぶってもずーっとしゃべり続けるぐらいの。

(安東弘樹)ああーっ! 高橋優さんのね。

(吉田豪)もともと、大竹さんが高橋優さんのロックっぽいメッセージ色の強い曲が好きだったんでそれをオファーしたら、なぜかこういう曲ができあがってきたという(笑)。「社会派の曲を作ってくれ」って言ったのに、最近大竹しのぶさんの還暦パーティーがあったんですよね。それで、さんまさんとの掛け合いを見て、これ以外の言葉が出てこなくなっちゃったっていう。

(安東弘樹)へー!

(吉田豪)で、その還暦パーティーの話をこの中でもボヤいていて。あれなんですよね。さんまさんに壇上で話してもらうということでたのんでいるのに、(さんまさんが会費)2万5千円取られたっていう(笑)。しかも、連れて行った人間も全員取られて、その分立て替えたりとかして(笑)。「ふざけんな!」っていう愚痴をこういう場でもボヤいているという(笑)。

(安東弘樹)ああ、なるほどね。

(玉袋筋太郎)普通、言わないよね。それ(笑)。

(吉田豪)まあ、大竹さんも反省していましたよ。「さんまさんの2万5千円は取らなくてよかった。ジミー(大西)ちゃんのとかは取っていいけど……」っていうね。もともと、さんまさんは入る予定ではなくて、仮歌をもらった時に高橋優さんが「えー、ホンマかいな?」みたいなのをイントロとアウトロで入れていたんで。「これ、本人が言ったら面白いかな?」っていう風に大竹さんが言って、気がついたらこうなったっていう。

(安東弘樹)ほうほうほう。

(吉田豪)娘さんに聞かせたら、「うるさすぎる」っていう。

(安東・玉袋)フハハハハッ!

(吉田豪)まあ、いいアルバムなんですよ。僕がすごい好きなのは森山直太朗さんが作った『しのぶ』っていう曲なんですけども。大竹しのぶさんの人生を歌い込んだよなすごい重厚な泣ける歌で。「あれ、よかったですよ!」って言ったら、「私、あれすごい抵抗があったの。自分のことをたとえば『しのぶ』とか言う女の人が好きじゃないの。気持ち悪いから」って。

大竹しのぶ『しのぶ』



(玉袋筋太郎)フハハハハッ! またキラー出てる(笑)。

(吉田豪)そうそうそう。要所要所で毒を吐きながら(笑)。

(安東弘樹)でも、俄然聞いてみたいですね。そのアルバム。

(吉田豪)はいはい。いいアルバムでした。

(安東弘樹)その2、本当に歌いたくなったのはここ10年。当初はけなげな子。

(吉田豪)せっかくの機会なので大竹さんの歌手業を掘り下げたくて。それこそアイドル的にデビューした頃からの。「もともと、歌は好きだったけども。で、レコードデビューして、自分で作るわけでもないので、与えられたものを歌うような感じだったから、本当に歌いたいなと思うようになったのはここ10年ぐらい」っていう。

(安東弘樹)そういうことか。

(吉田豪)「もともと歌手になりたいという人じゃなかった」って言っているんですけど。でも、本当に『みかん』とかを歌っていた頃ってすごいアイドル性が高いんですよ。

(玉袋筋太郎)かわいかったね。

(吉田豪)超かわいくて。ところが大竹さんは女優になりたいわけでもなく。お父さんのように教師になるんだろうと思っていたら、オーディションであっという間に女優になって。よくあるコースで「じゃあ、歌も出せば」と言われて。実は嫌でしょうがなくて、事務所を辞めようとしていたっていう話があるんですよね。それを掘り下げたくて聞いたんですよ。そしたら、「なにもわからなくて入った事務所なんですよ。でも、いまも存在する事務所なんで。ご想像におまかせします」っていう(笑)。

(玉袋筋太郎)ええー、気になるー(笑)。気になるよ(笑)。

(吉田豪)まあ事務所といろいろとゴタゴタして、辞めたくても辞められなくて……みたいなのがあったらしいんですよ。で、「ドラマだけでも忙しいのに、歌手業も入って死ぬほど忙しくなっちゃって。だから、なにも聞かされずにテレビドラマも全部決まって、『アルバムを作りましょう』とか言われて。千葉でずっと映画のロケをして、夜になるとビクターに来てレコーディングして。また夜中に千葉に帰って映画の撮影をして、また夜にビクターでレコーディングして……」みたいな。

(玉袋筋太郎)まあ、たしかにそれはけなげだね。

(吉田豪)で、その時、当時ピンク・レディーがビクターにいたらしいんですよね。「たまたまエレベーターで一緒になったら、向こうは立って寝ていた。私はまだ起きてられる。私の方がまだ幸せなんだって思った」って言っていて。

(安東弘樹)ピンク・レディーさん、すごかったんですね。

(玉袋筋太郎)立って寝るって、キリンじゃねえんだから(笑)。

(安東弘樹)きっとエレベーターでしか寝れなかったんでしょうね。

(吉田豪)ハードスケジュールのレベルが違ったっていう。まあ、実名は言えないですけどこの時代のこういうような忙しさの話って、ある大物の人から聞いたんですけど。「あの時代、なんでああやって死ぬほど忙しくてもみんな大丈夫だったか、わかるか?」って言われて。「わかんないです」「……クスリだよ」って(笑)。

(玉袋筋太郎)ワハハハハッ!

(安東弘樹)おいおいおい!

(玉袋筋太郎)まあまあ、いろんなクスリがあるわけですから。医薬部外品とか。いろいろあるんだから。

(吉田豪)そうです、そうです(笑)。合法かもしれない!

(玉袋筋太郎)合法です!

(安東弘樹)わからないですけどね。合法でしょう。

(玉袋筋太郎)モカとかあったんだから。

(吉田豪)で、そんな状況で大竹さん、一生懸命やっていたんですよ。「だから本当に、『この歌を歌いたい』とかじゃなくて、与えられた歌を一生懸命ちゃんと歌いたいと思って。で、デビュー曲の『みかん』のキャンペーンで西武園に行ってみかんを持って絣の着物を着て。『なんでこんなことしているんだろう?』って思ったけど、レコード会社の宣伝部の人たちがすごい一生懸命にやっていて。『こんな一生懸命おじさんたちが私のためにやっているだ』と思って、それに心を打たれてがんばろうと思って。だから『この歌を聞いてほしい』とかじゃなくて、『宣伝部の人たちが喜ぶんだったら、私もがんばる』っていう。そういうけなげな子でした」っていう。

(安東弘樹)けなげ!

(玉袋筋太郎)よくあるもんね。やっぱりね。

(安東弘樹)大人の人たちがみんながんばっているのを見て。そうか。それは私のためなんだと思ったら……いい子じゃないですか!

(玉袋筋太郎)いや、歌手からポルノ映画に出た人もいるじゃない。「こんなことやるのか……」って。でも周りの技術さん、制作の人たちが一生懸命やっているから、「ここは私、やらなきゃいけない!」ってやったのが畑中葉子さんだったりするわけじゃないですか。

(吉田豪)はいはい。

(安東弘樹)基本、みなさんけなげですね。純粋でね。そして、その3に行きましょうか。この仲間に入りたい。清志郎さんが作った流れ。これ、どういうことですか?

(吉田豪)デビューからシングル5枚とアルバム1枚を出して、当時の歌手業は終わったんですよね。で、今回のアルバムを「やらないか?」って声をかけてくれたのが当時の『みかん』のディレクターで。その人いわく、当時はもっと音楽をやりたいと思っても、スケジュールを事務所からもらえなかった。役者の仕事があって、「もう歌はいい」みたいな感じになっていた。そしたらその後、事務所が変わって……。「その変な事務所からちゃんとした事務所に変わって……」って言っていて(笑)。「『変な』でいいですか?」「『変な』でいいです」って言っていて(笑)。

(安東弘樹)いいんだ(笑)。

(吉田豪)「中途半端な感じで歌は歌わないということで、アルバム1枚だけで終わって。で、10年ぐらい前からまた歌手業が始まって。トークと歌みたいな感じで、エッセイみたいにいろいろと感じていることを話した後で歌みたいなライブをやるようになったと。で、きっかけは2005年の愛知万博。普通のライブだったら、自分のライブに来るお客さんだけが来るけど、万博だから『何をやっているんだろう?』みたいな好奇心だけの人も見に来る。おじいちゃん、おばあちゃんが『ああ、大竹しのぶさんか』みたいな感じでぼんやり見ていて、歌いだしたら『ああ、歌うんだ』ぐらいの感じで。そのうちに手を叩きだしたりするから、『やっぱり音楽ってすごいんだ!』って思った」という。

(安東弘樹)ああー、そうか。

音楽ってすごいんだ!

(吉田豪)「本当に単純だけど、全然知らない人が手を叩く、楽しくなるって芝居ではありえないことだから、『ストレートに伝わるものなんだ』と思って」という。意外なんですよ。本当にあんなザ・女優みたいな人なんですけど、なんか女優業よりも歌手業の方に奇跡を感じてるんですよ。なんか(笑)。「音楽ってすごい!」みたいな感じで。

(安東弘樹)たしかにその通りですもんね。

(玉袋筋太郎)女優さんでもすごいわけだからね。大竹さんなんてね。

(吉田豪)とんでもない才能の持ち主ですよ。その人が「音楽ってすごい!」って思うっていう。そこから2年に1回ぐらいライブをやって。泉谷しげるさんとデュエットとか、甲本ヒロトさんなどのアーティストとデュエットしてアルバムを出したりとか。「ミュージシャンと会うと、『なんて自由なんだ』と思う。役者同士って『相手がどう思っているのかしら?』とちょっと遠慮がちに話を始めるんだけど、ミュージシャンだったら、だらーんと『こんな感じで行きますか?』って言って。back numberの清水依与吏ともはじめて会ったのに1回、ギターで1フレーズ一緒に歌うと、『ええっ、ずっと前から友達だったよね?』みたいになる」っていう。

(玉袋筋太郎)ああ、これがやっぱりいいねえ!

(吉田豪)で、「『絶対にこの仲間に入りたい』と思って、それから『歌番組とかも楽しいからやってみようか』と思って。『あまり考えずに楽しいことをやろう』と思っていまに至る」という。で、そのきっかけが実は清志郎さんが大きかったんじゃないかと思ったら、「そうです」と。

(玉袋筋太郎)ああ、そうなんだね。

(吉田豪)「山崎まさよしさんにしてもヒロトさんにしても斉藤和義さんも、みんな清志郎さんがつないでくれて。映画で共演して大好きになって。もちろん前から好きだったけれども、ちゃんと話したことはなくて。はじめて会った時にはもう病気だったんだけど、復活祭とかに呼ばれて。『コーラスガールで出ない?』って言われて京都とか大阪で出て。とにかく大事な人。ただ、みんな清志郎さんに対しては『いや、俺の方が大事だ!』って思っている人が日本中にいっぱい。『お前なんかに清志郎を語ることは許さない!』って思っているだろうけど、ずっとずっと大事な人です」と。

(玉袋筋太郎)いや、ここはわかるな。ここ、わかる。「俺の方が……」って。

(吉田豪)そりゃそうですよね。

(玉袋筋太郎)ウチの……とかね。あるんだよ。

(吉田豪)そりゃそうですよ。「他所の人間がたけしを語るな!」っていう(笑)。

(玉袋筋太郎)そうそうそう。だからそこはね、ひとつ。そのレースからは私は下りているんで。違うところに。もう解脱してますから。そこは。でも、それは清志郎さんっつーのはデカいんだな。

(吉田豪)そこから本当にみるみるロックにハマって。大竹さん、いま普通にサマソニとか行ってますからね。「フジロックも行きたいんですよー」って言っていて(笑)。

(安東弘樹)それは見に?

(吉田豪)見るだけで。

(安東弘樹)「この仲間に入りたい」っていうのは「ミュージシャンの仲間」っていうものに。

(吉田豪)そうですね。

(玉袋筋太郎)それで紅白歌合戦出場だもんね。これはすごいじゃないですか。

(安東弘樹)美輪明宏さん枠。

(吉田豪)大竹さんの歌声って本当に女優さんの歌だなっていうのを僕は感じていて。デビュー当時から上手かったんですけど、だいぶ最近はモードが変わっていて。本人もね、「歌は好きで、女兄弟で二部合唱とかよくしていた」っていう。だから本当にデビュー当時は素直な歌い方だったんですよ。で、いまは本当に力強い歌声になっていて。「それはエディット・ピアフとかを役でやって歌って。歌うことがエネルギーを出すみたいなことを教えてもらった感じがする」って。その流れで紅白も出て。「なに考えてるんだろう? なんで出したんだろう? とか思っちゃう」っていう。

(安東弘樹)ご自身がね。

(吉田豪)自分がね。で、その時に野田秀樹さんが「美輪さんが出なくなったから、その枠なんじゃない?」って言ってたと(笑)。

(玉袋筋太郎)美輪明宏枠(笑)。

(吉田豪)もののけ枠みたいな(笑)。

(安東弘樹)まあ、『愛の讃歌』だけにね。

(吉田豪)でも、「美輪さんクラスにはもちろんなれていないから……」って。「これ、言ったらマズいかな?」って言った後に、「まあ、いいか!」って(笑)。

(玉袋筋太郎)フハハッ、「まあ、いいか!」(笑)。

(安東弘樹)しかもここでまた豪さんがするっていうね。

(玉袋筋太郎)乗り移った感じだったよ、いま大竹さんが。

(吉田豪)で、お友達のピアニストの小曽根真さんっていう方がホスピスでピアノをずっと弾いていて。行って歌ったりしていて。それと一緒にやったりとかしているらしくて。「私もたまたま東北で舞台公演があって、ピアニストの人がいたんで、次の日に出演者と一緒に病院に行って。クリスマスの時期だったんで『一緒にクリスマスソングを歌いましょう』みたいになって。『きよしこの夜』を歌っていたら、おじいさんは声は出してないんだけど、心で歌っているのがわかって。それが本当に一緒に歌えたなと思って。声が聞こえないんだけど、でも聞こえる。音楽ってすごいな。これは芝居では絶対に味わえない。それぞれの人の歌があって。芝居はちょっと客観的な感じがあるけど、歌はもっとプライベートな部分をつかめるというか、つかみ合いたいというか、一緒につながりたいという、そういうものがあるかもしれない」っていう。

(安東・玉袋)すごい!

(吉田豪)そう。「歌の力みたいなものをすごく感じるようになって。だから歌手になろうと思った」っていう。

(安東弘樹)「歌手になろうと思った」っておっしゃっているんですね。

(吉田豪)「サブちゃんが来てくれるとか、そういうのだけで幸せになる人がいるわけで。私もそういう歌手になりたいって、それは2年ぐらい前から思っている。そんなの、歌手の人には『ふざけるな』って言われちゃうけど」っていうね。

(玉袋筋太郎)いや、でも歌手の人よりも歌手の気持ちを語っているっていう。俺、昨日北島三郎さんの内弟子だったっていう女の人とお酒を飲んでいたんだけど、「大変だった」って言っていたよ。掃除が。

(吉田豪)ああ、なるほどね。

(玉袋筋太郎)八王子の豪邸。

(吉田豪)ダハハハハッ! デカいから(笑)。

(玉袋筋太郎)部屋数、「三郎」だから36部屋あるんだって(笑)。

(吉田豪)ダハハハハッ! 合わせなくていいじゃないですか(笑)。

(安東弘樹)36部屋!?

(吉田豪)僕、昔サブちゃんの本を読んで。息子さんが小学生の時の作文っていうのが、「うちのお父さんはすごいです。なぜなら、家もすごいし外車も何台も持っています」みたいな、そういうのしか書いてないから反省したって書いてあって(笑)。だから、そういうことですよね。そういうとんでもない家が(笑)。

(玉袋筋太郎)電気代100万って言ってた。光熱費も入れたら150万だってさ。すごいよ。まあ、ちょっと話がズレちゃったけど、でも本当に大竹さんはそういった……。

(安東弘樹)でも、女優としてちゃんときっちり自分を確立しているからこそ、言えるセリフですよね。

(玉袋筋太郎)でも、豪ちゃん。いちばんのヒットはこれか?

(吉田豪)「『かまっておんど』なんですかね」って聞いて。

『かまっておんど』



(玉袋筋太郎)やっぱり『かまっておんど』?

(吉田豪)本人はあんまり自覚がなくて。「そんなヒットしたのかな? つかこうへいさんが作詞なんですけど、聞かなくて大丈夫です」って言っていて(笑)。

(玉袋筋太郎)なんでよ! かまってあげてよ、そこは(笑)。

(吉田豪)「アルバム、いろいろと面白いことをやっていますよね」って言ったら、「そう。面白そうだなと思うとすぐやっちゃう。失敗したと思うこともありますけど」って。エリック・クラプトンの『Tears In Heaven』をカバーしていたりとか。変わったことをやっているんですよ。

(安東弘樹)ああ、そうなんだ! いやー、面白いな。大竹さんは。で、これが面白そう。つまらなかったな。さんまさんとの結婚時代。

(吉田豪)「さんまさんとの関係は本当に客観的に見ていると美しいと思うんですよ」って言ったら、「美しいですか? お互いに仕事として尊敬している部分があるからだと思う。あと、元気でいい仕事をしているっていう価値をお互いにわかっているから、いまでもいい関係にいられている。元気でいてほしいし、いい仕事をしてほしい」っていう。でもね、離婚した後にこれだけ表で絡んでこの面白さが保てるのってすごいじゃないですか。

(玉袋筋太郎)そうだよ。唄子・啓助以来だよ。

(吉田豪)そしたら、「しつこいですよね。だって離婚してもう25年? ちょっとしつこいと思うの」って言っていて。

(安東弘樹)25年たっているんですか!

(吉田豪)で、NetflixのCMで僕、さんまさんに直接聞いたんですよね。「さんまさんって本当にブレがなくてすごいんですけど、唯一ブレたと世間的に言われたのが結婚している時期で。『つまらなくなった』みたいな評判も耳に入ったと思うんですけど。その時、さんまさんはどう思ったんですか?って聞いたんですよ」って言ったら、「えっ? そしたら何て言っていたの?」ってすごく食いついてきて。

Netflix 人間、明石家さんま。「結婚したころ」の話



(玉袋筋太郎)おおっ!

(吉田豪)「あの時、実は芸能界をやめようと思っていたぐらいで。いろいろと嫌になって。とりあえず結婚生活にちゃんと向き合おうと思った、みたいな感じだった」って言ったら、「本当にね、かわいそうなことをした」みたいな感じで。「当時、(さんまさんは)本当にすごく生活を大事にしていた。それなのに私は『えー、全然面白くないじゃん!』とか言っていた」らしいんです(笑)。

(安東弘樹)ああ、さんまさんに向かってね。

(吉田豪)世間のままに(笑)。「『笑っていいとも』とかの衣装も結婚していた時は(大竹さん)が用意していた。そうすると、なんかつまらない。普通におしゃれな感じの服を着せると、テレビで見るとなんか弾けないというかつまらない。変な感じの方が面白く見えるんだな。でも、それは私はできないし。なんか、つまらなかったですよね」って言っていて(笑)。「これ、無邪気に言える人、いないですよ、こんなの!」っていう(笑)。

(玉袋筋太郎)いないな!

(吉田豪)だから、当時子供にどれだけ時間を費やしているか、わかるじゃないですか。「ギリギリまで寝て、『いいとも』に出てバーッとしゃべって。それでこんなにお金をもらっちゃいけないとか思ったし……」みたいな感じで(笑)。で、「本当につまらなかったなー。野田秀樹さんもそうでした。本当につまらなかった」って……そっちまで飛び火すんの!?っていう(笑)。

(安東弘樹)すげーな!

(吉田豪)「私といたら本当に全然面白くなくなった。で、別れて距離ができるとまた刺激的な関係に戻るんだけど……」っていう。

(安東弘樹)なるほどね。

(玉袋筋太郎)毒だ。

(吉田豪)毒ですよ(笑)。

(安東弘樹)でも本当によくわかってらっしゃるんですね。この方はね。

(吉田豪)野田秀樹さんにまで飛び火するとは思わなかった(笑)。

(玉袋筋太郎)言っちゃうんだろうね。悪気もないし、ナチュラルのまま。

(吉田豪)「最近、つまらないよねー」って(笑)。

(玉袋筋太郎)それ、すごいよね。言えないよ1

(吉田豪)無理ですよ。「ちなみにさんまさん、最近になって結婚生活不適合だと気づいたって言ってましたよ」って伝えたら、「ああ、そうかもしれないですね。娘ともどうするんだろう?って話してます。心配していると。だって、そしたら娘が面倒みなきゃいけないから、『結婚してくれればいいのにね。でも、できないんだろうな……』って言ってます」っていうね。

(玉袋筋太郎)さんま師匠をこれぐらいね、手玉に取るような発言をしているところがすごいな、こりゃあ!

(安東弘樹)娘さんのIMALUさんのスタンスもだいたいこんな感じで。継承している感じですもんね。

(玉袋筋太郎)しのぶイズムを。いやー、おもしれえ!

(安東弘樹)これは読みたいですね。ぜひ、いまの話を聞いて、豪さんによる大竹しのぶさんインタビューは現在発売中のミュージック・マガジン12月号に。ミュージック・マガジンだから当然、音楽の話を。

(吉田豪)音楽部分を中心に。

(玉袋筋太郎)最初の結婚の話はしなかったという?

(吉田豪)拾ってないです(笑)。

(玉袋筋太郎)そこは拾わないで行こう。それこそ、恋の綱渡りですから。よろしくお願いします。

(吉田豪)はい。

(玉袋筋太郎)さあ、豪ちゃん、もう12月。今回が豪ちゃん、今年最後なんだね。ありがとうよ、本当に。

(安東弘樹)1年間、ありがとうございます。なんか、言っておきたいことありますか?

(吉田豪)あと、いま出ているのが『GQ JAPAN』とか『BUBKA』。『BUBKA』でちばてつやインタビューとか、いろいろやっているんですけど。

(安東弘樹)『GQ』と『BUBKA』って……幅広いですね! 正反対と言っていいという(笑)。

(玉袋筋太郎)でもね、まだ九州場所も今日で20日目でしょう? まだまだ続いてますからね! 年を越すのか? いろいろと見なきゃいけないし。

(吉田豪)この騒動が。

吉田豪と玉袋筋太郎 貴乃花親方と日馬富士を語る
吉田豪さんがTBSラジオ『たまむすび』に出演。玉袋筋太郎さんと貴乃花親方や元横綱・日馬富士について話していました。 (玉袋筋太郎)よろしく、豪ちゃん。 (吉...

(玉袋筋太郎)あとは豪ちゃん、『アサヒ芸能』のスキャンダル大賞でたっぷりと話そうぜ。

(吉田豪)そうですね。長谷川豊が三連覇するのか?っていう(笑)。

(玉袋筋太郎)長谷川豊はもういいだろ?

(吉田豪)二連覇は初ですからね。

(玉袋筋太郎)でも、選挙出てたりしたな。あのバカ……「あのバカ」っつっちゃって。ごめん(笑)。

(安東弘樹)しかも、うちのところですよ。千葉県の。

(玉袋筋太郎)そうそうそう(笑)。

(安東弘樹)さあ、吉田豪さん次回の出演は新年1月5日です。良いお年をですね。

(玉袋筋太郎)良いお年を。早いよ! ありがとうございました。

(安東弘樹)ありがとうございました。

(吉田豪)どうもです!

<書き起こしおわり>

吉田豪 ドン荒川を語る

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吉田豪さんが2012年02月にTBSラジオ『小島慶子キラ☆キラ』の中でプロレスラー・ドン荒川さんについて話していました。

吉田豪さんの #ドン荒川 インタビュー、読み返してます。デタラメで最高!

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(ピエール瀧)そしてまさかの今日ですよ、山田さんにドン荒川をぶつけてくるっていう、この……(笑)。

(山田愛里)はい。

(吉田豪)まず、プロレスはご存知なんですか?

(山田愛里)なんとなくです。

(吉田豪)なんとなく。ルールもよくわかっていない?

(山田愛里)ほとんどわからないです。

(吉田豪)プロレスと格闘技の区別もつかないぐらい?

(山田愛里)すいません。つかないです。

(吉田豪)知っているレスラーはどんな感じですか?

(山田愛里)……ジャガー横田。

(ピエール瀧)フハハハハッ!

(吉田豪)そこ!?(笑)。馬場・猪木じゃないんですね。

(山田愛里)アハハハハッ!

(ピエール瀧)なるほど。ジャガー横田。いいですね。

(吉田豪)ジャガーさん、よかったです。すごいいい選手だったんですよ。「女猪木」と言われた、シャレの通じないプロレスラーで。バラエティー番組に出てもやりすぎちゃうんですよ。かならず相手をケガさせるぐらいまでやっちゃうんで。いまはバラエティー慣れしていますけど、昔は違ったんですよ。唯一知っているのがジャガー横田。そんな人が知るわけがない話を今日はしますよ。

(ピエール瀧)ああ、そうでしょうね。

(吉田豪)ドン荒川さん。荒川真さんという人がいまして。1946年生まれの65才。72年に新日本プロレスでデビューしたんですけど、実は新日本プロレスがゴールデンタイムで放送している頃の選手なんですけど、その頃にこの人の試合が流れることはなかったんですよ。

(ピエール瀧)そうですね。もうテレビ中継では見たことがない。

前座の力道山の異名

(吉田豪)「前座の力道山」って呼ばれたんですけど。前座の試合って当時、テレビで流れなかったんですよ。メインの2、3試合しか流れないんで。だから、知る人ぞ知るというか、そういう存在だったんですが……実はおかしな試合をしていたんですよ。当時の新日本プロレスってアントニオ猪木さんのもとで「ストロングスタイル」という、要は真剣勝負的なプロレスというか、そういうようなものをやっていたんですが、この人だけ例外で。1人でコミカルなプロレスをやっていたんですよ。

(山田愛里)はい。

(吉田豪)カンチョーをやったりとか、目つぶしをやるフリをしたりとか、勝手に金的打たれて痛がったりみたいな、1人で笑いを取ることをやって。猪木さんも苦々しい思いをしながらも注意できないみたいな。特例の存在で。それが受けて、実は『笑っていいとも!』とか『オレたちひょうきん族』とかでも試合をやったりとか。『タモリ倶楽部』で特集をされたりとか。西田敏行さんのドラマ『池中玄太80キロ』のレギュラーになったりとか、不思議なブレイクkの仕方もした人なんですね。

(山田愛里)はい。

(吉田豪)そんな人をこの前、『BUBKA』でインタビューしてきたんです。

(ピエール瀧)はいはい。まあよく、ルチャリブレとかああいうメキシコのプロレスに行くと、前半の方でそういうちょっと面白いのをやっていたりとかして。

(吉田豪)オカマキャラの人とかね。

(ピエール瀧)そういう子供に大人気みたいなレスラーがいますけども。日本にもいたと。

(吉田豪)なおかつ、そんないちばんクソ真面目な団体に。ふざけた試合をしていると猪木さんとかそれこそ竹刀とかを持ってきてボコボコにするみたいなことをやっていた団体ですよ。当時は。そこで1人、率先してふざけていた人という(笑)。

(ピエール瀧)治外法権(笑)。

(吉田豪)で、この人がまたプロレス界で珍しい不思議な人脈の持ち主で。本人も言っているんですよ。「人脈でメシを食ってます」っていう。実は、新日本の後でこの人はSWSっていう団体に入ったんですね。それがどういうものか?っていうと、1990年にメガネスーパーがスポンサーになって旗揚げした、日本ではじめての大手企業によるプロレス団体だったんですよ。ところが、いろんなことが上手く行かないで2年後に崩壊して、プロレス業界から完全撤退。で、選手はみんな次の働き口とか探したんですが、荒川さんだけメガネスーパーに社員として残ったんですよ(笑)。

(瀧・山田)フハハハハッ!

不思議な人脈の持ち主

(吉田豪)僕、はじめて取材した時に名刺がメガネスーパーの割引券になっていて(笑)。「なんだ、この人!?」と思って。そしたら、「あの時はメガネスーパーの田中八郎社長に『辞める』って言ったのに『辞めないで。お願いします。何もしなくていい。名前だけでいいから』って言われたから、『じゃあ……』っていうことで残った」っていう。で、社員として残ったから田中社長にミスター(長嶋茂雄さん)を紹介するっていう。

(ピエール瀧)なんでミスターを知っているのか?っていうところが、まずね(笑)。

(吉田豪)いや、本当に猪木さんの絡みとかで微妙な接点があった人に平気でズカズカ入っていっちゃうんですよ。で、気に入られる技術があって。当時、新日本の選手とかが多摩川でマラソンをしているじゃないですか。で、巨人の選手が練習しているのを見ると勝手に入っていっちゃうらしいんですよ。「おお、お疲れ様! お疲れ様!」っつって勝手にそこに入っていってコーラを飲んだりとか。で、どんどん仲良くなるっていう。

(ピエール瀧)はいはいはい。極度に人懐っこい人っていうことですよね。

(吉田豪)そうです。壁がなさすぎる人っていう(笑)。で、さらに中曽根総理が総理時代から交流があったりとかで。でも、周りはみんな冗談だと思って信じてくれないから、そんな時は「じゃあいま、中曽根総理に電話するよ!」とか言って実際に電話したりとか。そういう迷惑な人でもあるという(笑)。

(山田愛里)アハハハハッ!

(吉田豪)僕にもいろんな名刺を見せながら「電話しようか?」とか言われて。「やめてください! たのむから、やめてください!」っていう(笑)。そんな荒川さんにはいろんな伝説がありまして。荒川さんのレスラーとしてのバックボーンは柔道とアマレスなんですけど、アマレスの試合でドロップキックをやって反則負けになったという記録があるんですよ。

(ピエール瀧)ドロップキック!? フハハハハッ!

(吉田豪)そうです。実戦では決まらないと言われている技をやっちゃって。試合には負けたけど、本人いわく「僕の試合の時、会場のみんながワーッと集まってきたんですよ」っていう。その時は(アマレス時代の)長州力とかジャンボ鶴田とかが試合でいた時らしいんですけども。「あいつらの試合とか、(客は)全然見ていないけど、俺の試合にはすごい人が来た」っていう(笑)。そういう人ですね。アマチュア時代からプロとしての試合ができて。それで「国際プロレスに入るか?」って言われたこともあるという。

(ピエール瀧)なるほど。

(吉田豪)で、実は猪木さんはその先輩にあたるわけですけど、プロレス入りする前に猪木さんとスパーリングをやったことがあるらしいんですよ。で、「アマレスと柔道の実績でスパーリングをやってみて、猪木さんはいかがでしたか?」って聞いたら、「うーん……疲れてたんじゃないですか?」みたいな感じで。含みのある発言を。

(ピエール瀧)うん。その言葉の裏側はじゃあ、「俺、勝っちゃったよ」みたいなこと?

(吉田豪)まあ、決められはせず、確実に……っていうことでしょうね。ただ、荒川さんが強かったのは本当らしいんですよ。プロレスの神様、カール・ゴッチが当時、新日本のコーチで……全然わかってないですよね。そういうすごい人がいるんですよ。

(ピエール瀧)カール・ゴッチっていう伝説のレスラーですね。

(山田愛里)ええ。

(吉田豪)すごい裏技とかを知っていて。たとえば、関節技の達人なんですけど、決められない時は尻の穴に指を突っ込んだりとか、ひどいことをやって相手が気を抜いた瞬間に決めるみたいなことを……。

(山田愛里)ひどい! なにそれ? ひどいですね。

(吉田豪)ひどいんですよ。そうです。そういう人がいるんですよ。ところが、その人とスパーリングをやって30分間一度も決められなかった伝説があるんですよ。

(ピエール瀧)あのカール・ゴッチと?

(吉田豪)そうです。で、そのカール・ゴッチが怒って、荒川さんの唇をガーッと引っ張って、「ファックユー!」って言ったんですけど、荒川さんはその言葉の意味がわからなくて、カール・ゴッチに同じことをやり返したっていう(笑)。

(ピエール瀧)フハハハハッ!

(吉田豪)カール・ゴッチにそんなことをやったのは荒川さんがはじめて、猪木さんにゴッチが「いい弟子を持ったな」って言ったっていうね。みたいな話をしていたら、「ファックユー」つながりで荒川さんが思い出したエピソードが、前田日明さんがまだ新人の頃に荒川さんがちょっとしたイタズラを仕掛けたという。で、前田日明さんっていうのもものすごいシャレの通じないというか、恐ろしい人で有名なんですけどね。その前田さんが新弟子の時、タイガー・ジェット・シンというものすごい凶悪なプロレスラーがいるんですよ。この人も全くシャレの通用しない恐ろしい人で。

(ピエール瀧)うん(笑)。

(吉田豪)わかりやすく言うと、アントニオ猪木が奥さんと伊勢丹前で買い物をしているところを襲って警察沙汰になったことでおなじみの人です(笑)。新宿伊勢丹前事件っていうのがあるんですけど。

(山田愛里)ええっ?

(ピエール瀧)まあ、悪役レスラーですよね。

(吉田豪)サーベル片手でね。この人に向かって、「ニコッと笑って『ファックユー』と言え」って言って。前田さんが「どういう意味ですか?」って聞いても、「『おつかれさん』っていう意味だから」って言って、それを実行したら前田さんがタイガー・ジェット・シンにめちゃくちゃに怒られたっていうね。

(山田愛里)アハハハハッ!

(吉田豪)当たり前です!っていうね(笑)。新弟子が突然そんなことを言い出したら……っていうね。まあ、すごくイタズラ好きとして有名なんですよ。この人。「新日本プロレスにはホモの伝統がある」とか嘘をついたりっていうような感じで(笑)。

(山田愛里)アハハハハッ!

新日本プロレスの伝統(嘘)

(吉田豪)で、僕がすごい好きな話があって。どういうことか?っていうと、荒川さんと藤原喜明さん(藤原組長)が仲が良くて。この2人が新日本に入門したばかりの前田さんにやっぱりまたイタズラを仕掛けて。「アントニオ猪木さんとストロング小林さん、この2人がデキてる」って……まあ、ストロング小林さんはそっちの噂がすごい根強い人で、かなりリアリティーのある話なんですけども。「新日本はそうやって体を捧げないとダメな世界だ」っていう嘘を吹き込んで。で、そうなのかと思った時にある日、前田さんが部屋に入ってくるタイミングを見計らって荒川さんが藤原さんと裸で抱き合っていたんですよ。で、「フーちゃん」「マコちゃん」とか言いながら……荒川さんの本名は「荒川真」なので。そうやっていたところに前田さんがガラッと開けて「はあっ!」って驚いたら、藤原さんが「見たな! いま見たことは、言うなよ!」って言って、前田さんが「は、はいっ!」ってダダーッて階段を下りていって。「あれは面白かったー!」とか言っていて(笑)。

(ピエール瀧)フフフ(笑)。

(吉田豪)みたいなことを日常的にやっていた人たちです。

(ピエール瀧)なるほど(笑)。

(吉田豪)当時の新日本って変なんですよ。本当に高校生の修学旅行を毎日やっていたような感じで。ほぼホテルで(お風呂の)のぞきをやっていたとか。のぞきで死にかけたとか。気がついたら崖で落ちて死にそうになったっていう……(笑)。あと、「アメリカ軍の兵士(の霊)が出るホテルがある」って言って、さんざんその噂を言った後で、ジョージ高野っていうハーフのレスラーがいるんですけど。それに軍服を着せて枕元に立たせておいたりとか(笑)。手の込んだイタズラをずっとやっていたんですよ(笑)。

(ピエール瀧)フハハハハッ!

(吉田豪)そういう団体です。

(ピエール瀧)まあ、いいですよね(笑)。

(吉田豪)ただ、そのイタズラが大変なことに発展することも多々あって。実は本人は否定していたんですが、僕は知っているのでどんどん掘り下げたのが、実は橋本真也さんという方。まあ亡くなった方ですが、長州力さんとこの2人が犬猿の仲で有名だったんですど、この2人がモメるきっかけを作ったのもこの荒川さんだったんですよ。新日本プロレスから選手が大量離脱した後に橋本さんとか荒川さんががんばっていたわけですけど。その後、大量離脱で抜けた長州さんが仲間を連れて戻ってきたんですよ。ジャパンプロレスっていう団体の仲間を連れて。

(ピエール瀧)うん。

(吉田豪)荒川さんとしては、まあ否定していたんですけど。「俺はそんなことやらない」って言っていたんですけど、聞いていくとそれが許せなかったという。「出戻りなんてダメ」という。で、そんな時に橋本さんが同じく出戻りのヒロ斉藤さんと試合をすることになって。荒川さんが橋本さんに「好きなようにやれ」と焚き付けたという。橋本さんはピュアな人だから荒川さんの指示通り好きに仕掛けて。蹴りでヒロ斉藤の指を骨折させてしまうというね。プロレスでやっちゃいけないレベルのことをやっちゃって。で、荒川さんはこうやって橋本さんに「好きなようにやれ」って言っておきながら、荒川さんはマラソンが趣味なんですけど。試合を見ないでマラソンをしていたんですよ(笑)。

(ピエール瀧)うん(笑)。

(吉田豪)そんなことを言っておきながら。で、いざ試合が終わって蝶野正洋さんが飛んできて。「荒川さん、大変です! 橋本さんがやられました!」っつったら、「誰に?」っていうね。「マサ斎藤さんと長州さんにです!」っていうね。試合を終えた橋本さんをマサ斎藤さんと長州さんが袋叩きにしていたと。それから橋本さんは長州さんのことを恨むようになったっていう。で、2人ともその怒りをリング上でプロレスとしてちゃんと消化していたんですが、荒川さん曰く「まあ、お客さんがいる前ですからね。殺し合いじゃないんだから。どれだけ『あいつを殺す!』って言っても、殺した試合はないでしょ?」って言いつつも、「橋本は『長州を殺すよ!』って言って包丁を研いでいたけどね」って(笑)。

(山田愛里)(苦笑)

(吉田豪)そうなんですよ。靴下の中にナイフを入れていた時期があるんですよ。「許せない!」って。っていうのを、「あれは面白かったなー。プロレスがいちばん平和ですよ」とか言って(笑)。ひどいっていうね(笑)。

(ピエール瀧)まあ、度が過ぎますよね。

(吉田豪)度が過ぎます(笑)。でも、橋本さんも悪いんですよ。橋本さんはそうやって荒川さんと仲が良かったから。で、長州さんを許せないモードになって。これも本当に高校生みたいなんですけども、長州さんの替え歌とかをしょっちゅう作っていたんですよね。長州さんの入場テーマ『パワーホール』。

長州力『パワーホール』



(ピエール瀧)うん。

(吉田豪)あれに合わせて「長州力~、足が短い♪ 長州力~、腕が短い♪」とか替え歌を作って走っていたりしたのがバレて長州が激怒とか(笑)。くだらないんですよ(笑)。

(ピエール瀧)まあ本当にね、中坊の部室か?っていう話ですよね。やってることはね。

(吉田豪)それを大人になっても続けていたら、それは見ていて面白いですよ。試合も面白くなりますよっていう話なんですけども。そんな若い頃の橋本選手、よく荒川さんと一緒に行動をしていたんですよね。で、荒川さん曰く、「本当に橋本にはすごくお世話になりました。どこに行くにしても彼が運転をしてくれるし。当時ね、酒を飲んでも運転してよかった時代だから」って(笑)。「いや、そんな時代はないですよ!」って言ったんですけど。「あれ? ダメだった? おかしいなー」みたいな感じで。で、荒川さんはさっきの橋本さんの時同様、焚き付けるのが上手いというか。

(ピエール瀧)うん。

(吉田豪)まあ、タチの悪いイタズラをする人で。SWSという団体の時も、元横綱の北尾選手。元双羽黒ですね。と、ジョン・テンタの試合があったんですね。

(ピエール瀧)ヤバかった試合でしょ?(笑)。

(吉田豪)すごいヤバかった試合ですよ! 伝説の、プロレスじゃあなくなった試合というか。ジョン・テンタというのも相撲出身で、琴天山という人なんですけどね。2人は全く噛み合わない試合をやって、試合後に北尾選手がジョン・テンタに突然マイクを持って「この八百長野郎! お前、八百長しかできねえじゃねえか、この野郎!」とか言ってマイクをぶん投げて控室で大暴れして、それでクビになるという。リング上で言ってはいけない発言をしたというね。事件があったっていうね。

(ピエール瀧)そうですよね。北尾が指を2本にしてこう……。

(吉田豪)「目、突くぞ!」っていう(笑)。

北尾光司VSジョン・テンタ



(ピエール瀧)あの試合ですよね?(笑)。

(吉田豪)そうです(笑)。ジョン・テンタが異常に強いんですよ。一切入ラセなくて。そしたら、全然入れないもんだから北尾さんがマイクでそういうことを言っちゃうっていう事件があったんですよね。っていうのにも実はドン荒川さんが仕掛けていたんですよ。

(ピエール瀧)なるほど。それは、どんな感じで?

(吉田豪)「試合前、北尾さんに何か言ったわけですよね?」って聞いても「なにも」って言っていたんですけど。「本当に何も言っていないんですか?」って追求したら、「『あんた、横綱だろ?』って、それだけ! あとは何も言ってない!」とか言っていて。「つまり、言ったんですよね?」って言ったら、「だから、『あんたは天下の横綱でしょう? 向こうは幕下じゃないですか。わかってるんですか、あれ?』って言ったわけ」っていうね(笑)。

(ピエール瀧)フハハハハッ! なるほど。

(吉田豪)要は、「相撲界では横綱で向こうは幕下なのに、プロレスであんた、あいつに負けていいの?……やっちゃいましょうよ!」みたいなことを言ったわけですよ(笑)。

(ピエール瀧)ですよね。「きっちり教えておかない?」みたいなことね(笑)。

(吉田豪)ダハハハハハッ! 無責任っていう(笑)。その結果、暴走しちゃったというね。まあ、こんなことはするんですけど、その一方で面倒見の良さもあるんですよね。後輩にはすごい慕われていたりもしてて。有名な話では、新日本プロレスから選手が大量離脱するという事件があった時。長州さんなど、みんな抜けちゃった時に当時、有望な若手である武藤敬司さんと橋本真也さんとも連絡が取れなくなって。「まさか、武藤と橋本も引き抜かれたか!?」って新日本内部が大騒ぎになった時、この荒川さんが2人をソープランドに連れて行って、橋本さんの童貞を喪失させていたという事件があるんですよね。

(山田愛里)(苦笑)

(吉田豪)で、ものすごい大慌てしていた人が「よかったー!」って落ち着いたというね。で、荒川さん曰く、「僕はそういう騒動があったこと、なにも知らないから。で、2人を連れて帰ったら、えらいことになっていて」って。さらに、この騒動がまた大事になったせいで、嫁にもバレたっていうね(笑)。

(ピエール瀧)なるほど。「あんた、なにやってんの!?」っていう(笑)。

(吉田豪)そう(笑)。

(ピエール瀧)「若い子連れて、なにやってんの、あんた?」って(笑)。

(吉田豪)「それを言い訳に、あんたまで行って!」っていう(笑)。そうやって歴代の選手の童貞をソープで喪失させていたというのもあって。ある若手選手をソープに連れて行って、「どんな子がいい?」って聞いたら、「年下がいい」って言ったんですけど、それは無理な話で。その若手選手は15才だったというね。まあ、船木誠勝選手のそういう事件もあったんですけど。

(ピエール瀧)へー!

(吉田豪)まあ、そんなことを言いながらも。「あれから30年近いのか。早いな。歳を取るはずですよ。もう70だもん」って言っていて。まあ、65なんですけども。まあ、しかしコンディションは異常にいいんですよ。もう肌ツヤもいいし、体もパンパンで。で、本人曰く、「プロレスを40年も50年もやっていたら体はガタガタで当たり前で。だけど、気力があればマラソンもできる」って言っていて。「この歳だとまだ誰も注目してくれないけど、80才になったらみんな注目してくれるんじゃないかと思って。80才でベンチプレス100回やる人はいないから、僕はこれだな! だから早く80才になりたい」っていう(笑)。

(ピエール瀧)「だから早く80才になりたい」ってすごいですよね(笑)。

(吉田豪)異常に元気です。橋本さんの団体ZERO1に上がっていた時も異常なコンディションの良さでしたからね。体パンパンで。まあ、「歳には勝てない」って言いながらも、「まあ私、墓も全部用意していて。死んで1年ぐらい誰にも連絡しないで、『荒川、最近見ないな』『死んだって』っていう風にしたい。1年ぐらいしたら、悲しみもなにもないから。まあ、悲しむ人もいませんけど」とか言いながら。

(ピエール瀧)うん。

(吉田豪)ただ、こんだけ元気なのに実は数年前に交通事故で、歯も入れ歯になって。障害者手帳も持っているっていうことで。全然見えないんですよ。パンパン。

(ピエール瀧)ふーん!

(吉田豪)本当に人脈もどうかしていて。最近、『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』っていう本が話題になって。この話をこのコーナーでもちょっとやりましたけども。実は木村政彦の弟子でもあるんですよ。

(ピエール瀧)ああ、そうなんだ。はいはい。

(吉田豪)でも弟子って……また本人も平気で言うんですよ。「僕ね、木村先生の一番弟子だから!」って。一番弟子なわけないんですよ(笑)。どう考えてもっていう。「いやいや、一番弟子みたいなもんだから!」って言い張っているんですけど、正式な弟子でもなんでもないんですよ。木村先生は拓大で教えていたんですけど、この人は拓大生でもなんでもないですからね。要はこの調子で勝手に入っていったんですよ。「勝手に拓大を訪ねたら、みんな『押忍!』って言うから僕も『押忍!』って言って、そのまま知らん顔していたら拓大OBだと思われてだんだん仲良くなって……」っていう(笑)。

(ピエール瀧)なるほど(笑)。まあ、でもこれぞプロレスラーっていう感じはしますよね。ある意味、ど真ん中ですよね(笑)。こういう人。

(吉田豪)で、この人に影響を受けたから、橋本さんもああなっていった部分はあるんですよ。で、木村政彦の本で一番弟子の岩釣兼生さんっていう人が出てきて。その本の中ではものすごい無骨な、無頼な男で。「木村先生に『男は歯を見せて笑うな』って言われたから、一切笑わない」とか本の中に出てくるんですよ。みたいな話をしたら、荒川さんは岩釣さんと仲が良かったんですよね。「いや、そんなことないよ。あの人はひょうきんですよー! どこの歯も見せてましたよ!」って……幻想を台無しにするような話をどんどんしてくるんですよ(笑)。

(ピエール瀧)いいなー(笑)。その感じの人が当時の、それこそいま前田日明をいじるのとか、もう不可能じゃないですか(笑)。

(吉田豪)みんな恐る恐る触りますよね(笑)。

(ピエール瀧)そうでしょう? その感じのやつをみんなこういう人、先輩たちがこうやっていたわけですよ。本当に。街のナンバーワンたちが道場にやってくるわけですよ。バンバン、「俺、超強えから!」みたいな。「なんだ、おっさん?」みたいなテンションで来るのを、基本こういう人たちがまずねじ伏せてから……(笑)。

(吉田豪)また、ナメられそうな人がやっちゃうわけですよ。ヘラヘラした人がやっちゃうみたいな。

(ピエール瀧)っていうので、当時の新入門生はプロレスの奥深さを感じたでしょうね。

(吉田豪)また道場の所属選手同士がよく道場で果し合いをしていたんですよ。

(山田愛里)ええっ? それ、普通だったってことですか?

(吉田豪)普通ですね。「3回やりましたよ、僕」って言ってましたね。最初は「全然やっていない」って言っていたんですけど、聞いたら「3回やって、『まいった』はしないけど、失神KOされたことはある」って言ってましたね。佐山サトルさんのハイキックで1回失神した、みたいな(笑)。「佐山さんの耳をかじった」って言ってましたよ(笑)。

(ピエール瀧)カメラが回ってないところで(笑)。

(吉田豪)回ってないところで(笑)。「もったいない! 回せ!」って話ですよ。

(ピエール瀧)フハハハハッ!

(吉田豪)そんなお話でした。プロレスはそんな怖いもんじゃないですよ。大丈夫ですよ(笑)。

<書き起こしおわり>

吉田豪 前川喜平インタビュー書き起こし

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吉田豪さんがAbema TVで前川喜平・前文部科学省事務次官にインタビュー。その模様を書き起こししました。


(ナレーション)安倍総理の友人、加計孝太郎氏の獣医学部新設を巡る総理の関与疑惑。総理の忖度はあったのか? 昨年、野党から連日激しい追求が続き、総理はその弁明に追われた。そのきっかけはこの発言からだった。「あったものをなかったものにはできないということで、公正・公平であるべき行政のあり方が歪められたという……(前川喜平)」。前・文部科学省事務次官、前川喜平。一躍時の人になったこの男だが、果たしていま、なにを思うのか?

(前川喜平)よろしくお願いします。

(吉田豪)よろしくお願いします。

(ナレーション)いままで数千人のインタビューを行った吉田豪がその本音を聞き出す。

(吉田豪)あの、基本僕、そんなに頭よくないので、そのレベルで話していただけると助かります。

(前川喜平)いやー、私もそんなに……(笑)。

(吉田豪)そうなんですか? 超エリートじゃないですか(笑)。でもね、気になるポイントがいくつかあって。パソコンの画面がゲバラだったっていう(笑)。

(前川喜平)アハハッ、最近は出腹(でばら)なんですけどね……(笑)。

(吉田豪)あ、そういうネタも入れてくるタイプの? ダハハハハッ! そう。控室で一緒だったんですけど、意外とゆるい感じで安心したんですよ。

(前川喜平)ゆるいっすよ(笑)。かなりゆるいですよ。

(吉田豪)メディアのイメージがだいぶそういうイメージ、出ていないじゃないですか。

(前川喜平)国会の参考人で行った時にね、こんな調子で話はできませんわね。

(吉田豪)そりゃそうです(笑)。

(前川喜平)だからまあ、あの姿しか知らない人はね、「超真面目人間だろう」と思ってらっしゃるかもしれませんけども。まあ、基本的にはゆるいですよ。

(吉田豪)そっち系の。

(前川喜平)「決まりを守らなければいけない」とあんまり思っていないところがありますね。赤信号、渡りますよ。

(吉田豪)ダハハハハッ! そうですか。そう言えるタイプ。今年でこんなに運命が変わった人もいないと思うんですよ。

(前川喜平)そう、ねえ。まあ、運命が変わった人はいろいろといるでしょうけども。私の場合はもともとね、まあ今年中には役人を辞める退職の時期にはなっていたので。

(吉田豪)ただ、結果ものすごい知名度は上がりましたよね?

(前川喜平)それはね、全く望んでいないことで(笑)。

(吉田豪)とは思いますけども。

(前川喜平)早く顔は忘れてほしいです。

(吉田豪)いろいろと不便?

(前川喜平)不便。道を歩いていても、駅を歩いていても、時折声をかけられるんですよ。年配の女性が多いんですけどね。昔からの知り合いであるかのようにやって来られて、「まあ、前川さん!」って来るわけですね。「うーん、どこかで会ったかな?」って思うんだけど、「やっぱり会ってないな……」と思いながらも、「どうもどうも」なんて言っていると、「がんばってくださいね!」なんて言われて握手を求められたりして。まあ、悪い気はしないですけどね。

(吉田豪)結構賛否両論の多い人というとあれですけども、英雄視する人と敵視する人がはっきり分かれていると思うんですよ。

(前川喜平)ああー、だからまあ、どっちも困りますね。

(吉田豪)どっちも?(笑)。

(前川喜平)うん。だから敵視する人はするでしょう。それはしょうがないですね。

(吉田豪)ああいうことを言った以上?

(前川喜平)うん。それは私の言動が非常に都合が悪いという人はいるはずだから。そういう人にとってみれば、それは敵でしょうけどね。でも、私の言動が困るという人はごくわずかなはずなんで。そのごくわずかな人につられている人がいるのかもしれないですけどね。それはちょっと、まあよくお話をすればわかってくれるのかもしれませんけどね。

(吉田豪)実害があったわけではないけど、「なんだ、これは?」と怒っている人たちという。

(前川喜平)うーん……ネット上にいろいろと、いろんな情報があふれているように見えるけど、その情報を作っている人たちってほんの少しだろうと思うんですよね。

「出会い系バー通い」報道 その真相は?

(吉田豪)僕も仕事であの出会い系バーに潜入取材したんですよ。

(前川喜平)ああ、そうですか?

(吉田豪)で、潜入取材をした結果、「前川さんの言い分はこれ、8割方は正しいんじゃないか?」っていう結論になりました。

(前川喜平)そうですか(笑)。

(吉田豪)かなりフラットな目線で行って。

(前川喜平)出会い系バーってそれは売春・買春の巣窟みたいな言われ方をしていたじゃないですか。

(吉田豪)完全に風俗店みたいな言われ方、していますよね。

(前川喜平)そんなことはないと思うんですよ。もちろん、そういう目的で来る男女もいると思うけど。

(吉田豪)もちろん。

(前川喜平)だけどほとんどが……まあ、僕の会った子のほとんどはお話をして、ご飯をおごってもらったり、お小遣いをもらったり。そういうことが目的の子が多かったです。女性の場合は、あそこでタダで飲んだり食べたりできるから。

(吉田豪)そうなんですよね。

(前川喜平)ある意味、一種の居住空間になっているんだよね。

(吉田豪)携帯の充電ができて、ドリンクが無料で、ご飯が食べれて。で、男の人におごってもらったり。

(前川喜平)同じ店に行ったんですか?

(吉田豪)そうなんですよ。完全に調べて行きました。


(前川喜平)あ、そうなんだ。ああー。

(吉田豪)で、いろいろと口コミで女の子に話を聞いたりとかして、納得しましたよ。「いわゆる右側の人たちの世論誘導の方がおかしい」という結論です。

(前川喜平)いやー、私はいくらなんでも読売新聞があんな記事を書くとは思わなかったですよ。本田真凜ちゃんのファンなんだけど、最近本田真凜ちゃんが読売新聞のコマーシャルをやっているんでね、悲しいんですよね……。



(吉田豪)ダハハハハッ! 複雑な感情が?(笑)。

(前川喜平)まあ、それは全然話が違うけども。

(吉田豪)全然大丈夫です(笑)。

(前川喜平)まあ、読売新聞は、あれはちょっとね、やっぱり10年後でも20年後でもいいから、やっぱり反省すべきだと思いますよ。少なくとも、権力との距離という意味では非常に問題ですよね。メディアのあり方としてね。


(前川喜平)ただ、これはメディアはメディアの中で浄化作用を考えるべきであるから。私はメディア人の人たちがこの読売の姿勢というものを批判すべきであって。

賛否「出会い系バー通い」 その真相は?

(ナレーション)読売新聞は前川・前文部科学省事務次官の出会い系バー通いの報道に関して昨年6月3日付けの朝刊で「教育行政トップである人物が違法行為が疑われるような店に出入りすることは不適切である。公共の関心事である公共目的にかなう」と説明した。

(吉田豪)そもそも風俗店ではないという前提の上で、まあ風俗店だとして行っていたらなんだ?っていう話じゃないですか(笑)。すごい特殊な報道でしたよ。

(前川喜平)読売新聞に報道が出たのが今年の5月22日だったですけども、その3日ぐらい前から読売新聞からはアプローチがあったんですけども。「まさか、書くまい」と思っていたんですよ。そうしたら、前日の5月21日に官邸にいる総理補佐官の和泉さんっていう人から間接的に「会って話がしたい」という趣旨に受け取れるような打診があったんだよね。これは僕は「お前の嫌なことを書かれたくなかったら、しゃべるな」あるいは「しゃべったことを取り消せ」という、一種の取引あるいは脅しかなと思いましたね。そういうことがなければちょっと考えられない。

(吉田豪)うん。

(前川喜平)もともと、私の非常に個人的な報道だけど、それをほじくってどうする?っていう話なんでね。私はでも、面白かったですよ。本当に個人的な関心で行っていたわけで。全く個人的な行動ですよ。だからまあ、一種の社会勉強っちゃあ社会勉強だけども、いろんな境遇の女性と話をしていて「なるほどな」って。本当に根無し草的に暮らされている子もいるし、それからもう子供を抱えているという人もいたし。男で失敗を繰り返しているような人もいたしね。まあ、経済的にはどの人も困っている人が多かったのは事実ですけども、やっぱり家庭環境を聞いてみると、両親が離婚しているという人が非常に多かったという印象がありますね。

(吉田豪)貧困調査という発言に「そんなわけないだろ」みたいな反応がすごい多かったんですけども。僕も行ったら意外と納得はできました。

(前川喜平)まあ「調査」という言葉がね、「そんなことないだろ? じゃあ、調査報告書はどこにあるんだ!」とか。まあ、それは比喩ですからね。別に調査報告書があるわけじゃない。でも、私の記憶の中にはいろいろと「なるほどな」という話は残っているんですよね。

(吉田豪)実際にだってそれぐらい立場のある人がなにか、女性を買うとかだったらいくらでももっと、立場を隠せるところがあるわけで。すごい納得はしましたよ。

(前川喜平)うーん。そこはまあ、私もコメントは差し控えますけども……(笑)。

(吉田豪)ダハハハハッ! ある雑誌で女の子をつかまえてきて証言をさせていたの、あったじゃないですか。

(前川喜平)あれはよく見つけたなと。

(吉田豪)すごいですよね。「前川さんは何もなかった。むしろいい人」っていう表現(笑)。女の子サイドから出てきたという。あれは画期的でしたよ。

(前川喜平)あれ、よく見つけてきたなと思ってね。「また行こうかな」という気もないことはないんだけど。

(吉田豪)ないことはないんですか(笑)。

(前川喜平)あるメディアの人から伺ったんですけど、あそこのマスターがね、「また来てください」って僕に伝言を……(笑)。

(吉田豪)ダハハハハッ!

(前川喜平)うーん、まあ落ち着いたら行ってもいいかなとは思っていますけども(笑)。あそこのマスターの作るロコモコ、結構美味かったんですよ。

(吉田豪)意外と宣伝効果はあって、男は増えていましたね。

(前川喜平)あ、そうですか?

(吉田豪)で、女性は全然知らなくて。「ここ、なんか話題になってんのー?」ぐらいの感じで。

(前川喜平)ああ、そう?(笑)。まあでもね、私の……文部科学省の中でも私の性格を知っている人はね、「前川さんならやりかねないな」って思っているという。ちょっと突拍子もない、普通の役人だったらやらないようなことをするということは、知っている人は知っていると思うんですよ。全く性格は違う話だけど、2年前の9月18日の安保法制が国会に通ろうという時、国会の正門前に入ってね、SEALDsの連中とともに「安保法制反対!」って。

(吉田豪)やっていたらしいですね。

(前川喜平)やったとかね。これだって普通の役人だったらしないことなんですよね。

(吉田豪)「官僚がやっていいんだっけ?」みたいなやつですよ(笑)。

(前川喜平)いやいや、いいんですよ。だって一個人として別にやって構わないことはやって構わないわけで。個人としてしたいことをしているという意味では、出会い系バーに行っているのと、国会正門前でデモをやっているのと、同じことなんですよね。なんかね、ちょっと「公務員だから」といって自粛というか自己規制しすぎていますよね。みんなね。

(吉田豪)「これはやっちゃいけないんじゃないか?」みたいに考えて。

(前川喜平)忖度。自分で自分に鎧を着せているというか、衣を着せているというか。拘束服を着せているようなね、そういう人が多いと思うんですよね。そういう組織の中で仕事をしていても、心は自由でないと本当にいい仕事はできないと思うんですけどね。

前川流映画『シン・ゴジラ』論


(吉田豪)『シン・ゴジラ』についての話も出てきていて。

(前川喜平)ああ、『シン・ゴジラ』? あれは私、見ましたけども、面白かったですけども。ちょっとね、官房副長官があれ、ヒーローになっているのね。

(吉田豪)でしたね。

(前川喜平)官房副長官があそこまでヒーローになるっていうのは、ちょっと考えにくい話で。まあ、それがフィクションなんですけども。「官房副長官のモデルになったのは僕だ」とかっていう人がいてですね、まあ萩生田さんなんですけども。萩生田さんが官房副長官でらっしゃった時に、週に1回、事務次官等連絡会議っていうのが官邸であるんですね。そこは官房副長官と各省の次官が集まって一緒にお昼ごはんを食べて。それで他愛もない話をして帰るというのがこの事務次官等連絡会議なんですけども。その場で「『シン・ゴジラ』はぜひ見るべきだ!」というお達しがありまして。

(吉田豪)フフフ(笑)。

(前川喜平)「じゃあ、ちょっと見に行こうか」って見に行ったんですけどもね。まあ、なんだろうね? 核兵器を使いかねない状況が現れるわけですよね。あのへんが非常に乱暴だなという風に思うんですよね。まあ、結局最終的にはそれを阻止して、シン・ゴジラをやっつける別の方法を見つけて、それで核兵器を使うという選択肢を使わずには済むわけですけども。なにか、とにかく大きな問題が起きた時に、解決の手段として「核兵器」って行く発想そのものが非常に危険ですよね。あの映画はそっちに行かないという結論にはなっているけども、そもそも核兵器を使うという選択肢があるんだ、みたいなことが問題。

(吉田豪)うん。

(前川喜平)これは「シン・ゴジラ」を「北朝鮮」と置き換えて考えた時に、非常に危険な話だなと。

(吉田豪)原発事故のメタファーなんだろうけど、そういう風にも捉えられるという。

(前川喜平)そうですね。やっぱり危険な映画だと思いますよ。あれはね。

(吉田豪)ほう。官邸側の人間からすると。

(前川喜平)あれはね、「やっぱりだから緊急事態条項は必要でしょう?」みたいな話に持っていかれかねない。緊急事態条項はね、いまの憲法改正の柱にも入っているわけですよ。「緊急事態条項を入れる」っていうのはね。だから緊急事態条項も「ゴジラが出現した場合に限り」とか入っていればいいんですよ。

(吉田豪)ダハハハハッ! 限定していればね、まだ。

(前川喜平)「国難だ」「脅威だ」「緊急事態だ」って誰かが言えばそうなっちゃうっていう危険性があるわけで。私はそういう方向に行きかねない危険性を持っている映画だという気はしていますけどね。

(吉田豪)うーん。「前川は左だ」とか、そういう単純な話じゃないっていうことですよね。

(前川喜平)うん。まあ、どっちかって言えば左ですけどね。

(吉田豪)フハハハハッ!

(前川喜平)だけど、世の中が右に行っちゃっているからそう見えるだけで。私はもうど真ん中にいるつもりでいるんだけど。

(吉田豪)文科省では浮いていたかもしれないけど……っていう感じですよね。

(前川喜平)まあ、浮いてもいないですよ。

(吉田豪)そうですか? 意外とそういう感じの人もいる?

(前川喜平)まあ、どうかな? でもね、事務次官になっちゃったんですよ。私ね。不思議でしょう?

(吉田豪)こういう感じで(笑)。

前川喜平が評価 元レスラー文科大臣 馳浩

(吉田豪)ものすごいどうでもいい話をしていいですか?

(前川喜平)はい。

(吉田豪)事務次官時代、馳浩さんとも交流があるわけですよね?

(前川喜平)ああ、もちろん。もちろん。

(吉田豪)どんな人でした?

(前川喜平)いい人ですよ。知ってます?

(吉田豪)もちろん。昔、取材したり。プロレスラー時代に接点があって。

(前川喜平)ああ、そうかそうか。いや、あの人はね、ある意味稀有な政治家だと思いますよ。ただのプロレス出身の国会議員じゃない。

(吉田豪)大仁田厚とかとは違って。

(前川喜平)大仁田厚さんとは全然……(笑)。これはね、一緒にしちゃかわいそう。

(吉田豪)ですよね。同じプロレスラー枠で。

(前川喜平)大仁田厚さんはちょっとね……いや、本当にひどかったよ。

(吉田豪)ダハハハハッ! やっぱり?

(前川喜平)だって、もう国会の中でもプロレス並に暴れていましたからね。物理的に。肉体的に。あれはね……ひどかった。馳さんはもともと高校の古文漢文の先生ですからね。

(吉田豪)ちゃんとできる人ですからね。

(前川喜平)話をしていると時々、『源氏物語』の一節とかが出てくるわけですから。特に殊の外、私は仲がいいですね。私は隠れて喫煙する派なんですけどね。あんまり大っぴらに「煙草を吸います」とは言えないんですけども。馳さんも煙草を吸う人なんですよね。ところが、大臣の時には自分の部屋で煙草を吸わずに、私の部屋に来て煙草を吸うんですよ。

(吉田豪)へー。そういう仲だったんですね(笑)。

(前川喜平)うん。だから、私がお客さんと話をしているじゃないですか。私の部屋、事務次官室で。するとそこに馳大臣がノコノコッと入ってくるわけです。「僕はいないと思って続けてください」とかって言って入ってきてね、勝手に座って煙草を吸っているんですよ。

(吉田豪)へー!

(前川喜平)だからいつものことだから、「ああ、あの人は放っておいてください」って言って、僕は僕のお客さんと話をしているわけ。そしたら、勝手に話に入ってくるわけね。いや、「いないもんだと思ってくれ」って言っているんだから、いないフリをしてくれないと困るんだけど、こっちの話を聞いていて、その話に入ってくるわけ。だから、困っちゃうんですよね。いつの間にか大臣が入ってきちゃってね。で、僕のお客さんは僕に会いに来ているわけだけど、まさか大臣が入ってくるとは思っちゃいないから、びっくりしちゃうわけなんですけどね。

(吉田豪)まあでも、「ラッキー」ぐらいの感じですよね。向こうは。

(前川喜平)で、最後にじゃあ、一緒に写真を撮ったりして帰ったりしてね(笑)。

(吉田豪)ダハハハハッ! へー!

(前川喜平)まあ、そんな感じで馳さんとは本当にフランクにお付き合いをさせていただいて。馳さんっていう人は陽の当たらないところでいろいろと苦労している人たちに光を当てる。そういう仕事をずいぶんしてこられたんですね。去年の12月にできたフリースクールと夜間中学を支援していくという法律があるんですけども。教育機会確保法って言いますけどね。この法律を一生懸命に作る中心になっていたのも馳さんなんですよね。だから気は優しくて力持ちっていうのは馳さんみたいな人のことかなと。……ちょっと褒めすぎているかな?(笑)。

(吉田豪)「自民党の敵」ぐらいの立場になっている前川さんがこれだけ褒めるっていうのはね、説得力がありますよ。

(前川喜平)いや、自民党の中には立派な人もたくさんいますよ。ずっと私も自民党の大臣にお仕えしてきたので。「うーん、ちょっと困るな……」っていう人もいますけどね。真っ当な人もたくさんいるんですよ。まあでも、変な人がいちばん多いのは自民党だと思うけども。

(吉田豪)まあ、人数も多いですからね。

(前川喜平)……ちょっと言いすぎたかな?

(吉田豪)ダハハハハッ! トーク、面白いじゃないですか。前川さん、トーク面白いですよ。

(前川喜平)いや、ちょっといま言いすぎましたね。まあ、自由人だからいいけども。

退官後は「夜間中学」で高齢者を対象に教師

(ナレーション)そんな自由人の前川さん。馳議員が力を入れたあることにいま取り組んでいると言います。勉強をする高齢者のみなさん。いったいここで何をしているのか? いま、前川さんは自主夜間学校と呼ばれる学校で勉強を教えているんです。なぜこんなことをしているのか?

<自主夜間学校VTRスタート>

(前川喜平)それはやっぱりね、夜間中学というものを文部科学省がほったらかしにしてきたっていう責任を感じているんです。本来、非常に大事なものなのに文部科学省としてきちんと教育行政の対象として捉えてこなかった。

(ナレーション)ここの生徒の多くは学びたくてもいままで勉強をすることができなかった生徒たち。読み書きもできない人も多く、最近では引きこもりだった方も増えているという。前川さんは去年の3月から福島と厚木でそんな人たちに勉強を教えています。

(前川喜平)「教育」って言っても、ここは学習の場なんですよね。1人1人の生徒さんが自分で勉強したいことを勉強するっていう場だから。そこがいちばんいいですよね。

(インタビュアー)公務員時代と比べて?

(前川喜平)それはこっちの方がずっと楽しいですよ(笑)。

(ナレーション)そんな前川さんを、生徒たちは……。

(生徒1)ああいうところにいる人は、もう話がわからない、学校ばかり出た頭でっかちな人だなと思っていたんですけど、全くそうじゃなかったので。本当にびっくりしました。

(生徒2)気取らないというか、気さくでいいと思います。

<自主夜間学校VTRおわり>

(吉田豪)学校の生徒は前川さんのことをどういう風に把握しているんですかね?

(前川喜平)福島の方では、新聞を使って勉強したりもしているんですよね。新聞を日遂げて、一面の記事の中からどれか「これを読みたい」というのを選んでもらって。そうして読んでいると、私の名前が出てきたりするわけですよ(笑)。で、「ああ、これは僕なんですけどね」なんて言いながら話をしたりしていましたけどね。前文部科学事務次官だということを知っている人は、いまや多いですよ。

(吉田豪)お話を聞くと、あんまりお金にはならなそうな……。

(前川喜平)お金にはならないです(笑)。これはボランティアスタッフでやっているんで。

(吉田豪)稼いでいるのかと思ったら、そうでもなさそうじゃないですか。

(前川喜平)まあ、そうですね。稼いではいませんね。交通費はもらうけども、講演料っていうのは、別にこっちからは「くれ」とは言ってないですけども。くれる場合はせいぜい3万円ぐらいですかね? まあ1万円だったりっていうこともあるし、5千円っていうこともあったかな? まあ、ゼロっていうこともありますよ。だからとにかく、くれるものはもらうけども、こっちからは「くれ」とは言わないから。だいたい私を呼んでくれるような組織、団体っていうのは非常に零細なね、不登校の子供たちの親の会とか、それこそ自主夜間中学をやっていますという人たちとか。非常に草の根で地道に、地味に活動しているという人たちが多いんでね。そんな、1回に10万円、20万円なんていう講演料が払えるような人はいないんですよ。

(吉田豪)ねえ。元官僚の講演っつったら、そのぐらいの単価が当たり前ぐらいかと思っていたら、全然。

(前川喜平)いや、くれるところからはもらいますよ。

(吉田豪)ダハハハハッ! そうですか?

(前川喜平)だからたまにね、「あれっ? こんなもらっちゃっていいのかな?」っていうのもあるんですよ。どこからいくらもらったとは言いませんけども。そりゃあ、くれるものはもらいますよ。私、いま基本的に無職ですから。

(吉田豪)なるほど、なるほど(笑)。

加計学園問題と安倍総理

(吉田豪)こんな感じで前川さんを呼んで、一切「加計学園」っていう名前も出ないという、結構画期的なインタビューだと思うんですよ(笑)。

(前川喜平)ああ、そういえば出てこないですね。まあ、加計の話はね、私自身が提供できる情報はもう全て提供しちゃったんで。私もいまは一国民として、後から出てくる情報を見ながら、「ああ、そうだったのか。そうだったのか。なるほど」と。たとえば、この前の特別国会でも自由党の森ゆうこさんとかね、あるいは共産党の田村智子さんとかね、女性の国会議員が政府を追求するので活躍していますよね。あの方々の、いろいろと新しく突いていくポイントを聞いていると、「なるほど、そうなのか」って。私の見えないところがだんだん見えてきて。

(吉田豪)ちなみに安倍総理に思うことっていうのはあります?

(前川喜平)安倍総理……まあ、この加計学園問題に関しては逃げるしかないから、お気の毒だとは思いますけどね。ひたすら逃げ続ける以外に道はないと思うんですよね。だけど、通常国会が始まって2月、3月には連日予算委員会が開かれますからね。そうすると、森ゆうこさんとか田村智子さんみたいな人がガンガン行きますよ、きっと。森ゆうこさんの質問、聞いたことあります?

(吉田豪)軽く。はい。

(前川喜平)あれはね、はっきり言って面白い。実は森ゆうこさんっていう方は民主党政権時代に民主党におられたのでね、文部科学副大臣だったんですよ。私も森ゆうこ副大臣にお仕えする立場でいろいろと接触があったんですけどね。まあある意味、すごい猛烈な人なんですよね。だから役所としてはやや手こずるところはあったんだけど。だけど、前進する時はすごい破壊力っていうか前進力があってね。もう極めて頼もしい人なの。味方にしたらすごく頼もしい。敵にしたらものすごく怖い。Abema TVをご覧の方もいっぺん、森ゆうこさんの質問はおすすめしますよ。

(吉田豪)そういう視点で見ると楽しいと。

(前川喜平)楽しい。

政権との向き合い 変化したのはいつ?

(前川喜平)文部省に入ったのが1979年。昭和54年ですけども、文部省に入る時から自分の個人の考えと組織の論理っていうのは噛み合わない部分があるだろうっていうのは予期していましたしね。だからはじめからズレはあったんです。

(吉田豪)でも入ったら、とりあえずその組織の考えでやっていこうという覚悟は?

(前川喜平)それはもう、そうせざるを得ないだろうと思うけども、自分が組織の中に入って、組織の中でできることはできるんじゃないか。できないことはできないだろうけども。

(吉田豪)少しずつ変えることはできるんじゃないか?って。

(前川喜平)ある程度はね。だからそれは、自分でできることはしてきたつもりではありますけども。あとはまあ、そういう集団主義的、国家主義的、ファシズム的な力っていうのは常にあるんですよね。それに対して、個人の自由を守る側に押し返すような、そういうせめぎあいっていうのは常にありましたよね。文部科学省の中では。道徳教育なんかもそうですよ。来年から検定教科書を使って道徳教育が始まりますけどね、今回検定で通った教科書の中には相当ひどいものがあって。

(吉田豪)うん、うん。

(前川喜平)文部科学省がなんて言っているのか?っていうと、「特定の道徳的価値を教え込むような授業をしてはいけません」って言っている。「子供たちが自分たちで考え、議論をする道徳が必要です」と。「自ら主体的、対話的に深く学ぶアクティブ・ラーニングが大事なんです」と。道徳においてもね。

(吉田豪)はい。

(前川喜平)無条件に価値あるものとして覚えるということではないんだと。そう考えればね、「国を愛する心」とかって言われてもね、「本当に国を愛する心って必要か?」っていうところから議論すればいいんで。国って人間、個人が存在する前にあるものなの? そうじゃなくて、1人1人の人間が集まって作っていくのが国なんじゃないの? とかね。「国ってそもそも何?」っていう議論とか、「国を愛するって何なの? 愛せない国だってあるでしょう?」とかね、「生まれたから愛せるってわけでもないだろう?」とか。だから、政治家たちが言っている、「こういう道徳を教え込むんだ」とかっていうのと文部科学省は実は現場に伝わるレベルで言っている話っていうのはかなり食い違ってますよ。

(吉田豪)ああー。

(前川喜平)これは一種の面従腹背なんですよ。

前川氏が懸念する文科省とニッポンの教育

(前川喜平)突然ですが、質問です。次のうち、正しい挨拶の仕方は何でしょう? 1、お辞儀をしながら「おはようございます」と言う。2、「おはようございます」と言ってからお辞儀をする。3、お辞儀をしてから「おはようございます」と言う。「おはようございます」と言う時のいちばん正しい挨拶の仕方はどれか?っていう。どれだと思います?

(吉田豪)1番のつもりでやっていましたけどね。

(前川喜平)1番。「おはようございます」と言いながら頭を下げる。……ブーッ!

(吉田豪)フハハハハッ!

(前川喜平)正解は、「おはようございます」と言ってから、お辞儀をする。だからこうやって、面と向かってまずは頭を下げて「おはようございます」と言って、その後にお辞儀をする。これが正しいんだって言うんですよ。これが小学道徳1年生の教科書に書いてあるわけ。「正しい挨拶」って。これはね、私から言わせれば悪しき正解主義の中でも最悪の部類だと思いますね。いま、「アクティブ・ラーニング」って言っているのは、正解のない問題をみんなで考えていくということ。自分で一生懸命考えて。正解は予め用意されていない。自分でその正解にたどり着く努力をする。それで正解がどうか?っていうのは最後までわからない。いろいろと検証しながら、自分でたしかめて行くしかない。世の中ってそういうものだし、世の中で生きていくということはそういうことなんだけど。

(吉田豪)前川さんが事務次官だったら、止められたんですか?

(前川喜平)いや、これはもう止められないです。政治の力だから。組織の論理に一応は従いつつ、あわよくば違う方向に行こうという方向性を持ちつつね、粘り強く生きるっていう術を身に着けたわけ(笑)。

政権と対立……身の危険は?

(前川喜平)今年の5月に記者会見をした時には、あれはまだ読売の記事が出てから3日後ぐらいの話だったんで。「駅のホームの端っこは歩くな」とか、そういう忠告をしてくれる人もいて。

(吉田豪)痴漢冤罪で引っ張られる可能性とか。

(前川喜平)痴漢冤罪とかね。読売新聞の記事が出た時に「これはちょっと法的に自分の身を守る必要があるな」と思って、代理人弁護士を依頼したんですよ。その弁護士さんが記者会見の時に随行してくれたんだけど、彼はやっぱり「用心のため、これ着てください」って買ってきたシャツがあるの。それは防刃シャツっていうんですよ。防刃シャツっていうのもがあるんですね。それを着たんですよ。5月25日の記者会見の時にね。

(吉田豪)へー。

(前川喜平)あれは弁護士会館というところで記者会見をやったんですけど、空調のスイッチを入れてなかったのね。だから、ものすごく蒸し暑かったんですよ。部屋の中が。

(吉田豪)防刃シャツは通気性悪そうですね。

(前川喜平)そう。防刃シャツを着ているから、なおさら暑くてね。それでもう汗がタラタラ出てきてね。それで出会い系バーについて聞かれたっていう。

(吉田豪)ダハハハハッ!

(前川喜平)だから、もともと汗を流していたんですけどね。

(吉田豪)なるほど、なるほど。まあ、籠池夫妻とかを見ていても、ねえ。本当にあのへんに逆らうと大変なんだなとは思いますね。

(前川喜平)いや、たしかにキャラが立っているというかね。見ていてまあ、単純に言って面白かったですね。

(吉田豪)そして心が折れない感じの。

(前川喜平)ただやっぱりね、私は教育勅語を幼稚園児に暗唱させるっていうのは、これは全くいただけないですね。

(吉田豪)はいはい。いちばん反発しているところですね。

(前川喜平)あれはちょっと考えられない。だから、彼らを教育者とは到底認められないですけどね。構造としては加計学園と森友学園はよく似た構造で。規制改革という名のもとで特権的に、特定の学校法人にだけ便宜を図って。それでハードルを下げて設置認可を認める。これはよく似ていますよね。そういう特定のお友達に便宜を図るということがこの政権内で相当行われているということの一端だと私は思いますけどね。他にもあるだろうと思います。

伝えたいこと

(前川喜平)行きがかり上、このAbema TVに出させていただくことになったんですけども。この番組をもしご覧になった方がいらっしゃったら、見終わった後は私の顔を忘れていただきたい。

(吉田豪)フフフ(笑)。

(前川喜平)私としてはあまりもう、派手にメディアに出るつもりはないんですね。あとは、安倍政権のおかしいところはちゃんとおかしいと言う、他のメディアや言論人、あるいは政治家の方々に追求していっていただければと思っているのでね。「私の顔は忘れてください」と。ぜひ、伝えたいことはそれですね(笑)。

(吉田豪)忘れられないですよ(笑)。さらに刷り込まれましたよ(笑)。

(前川喜平)いやいや。まあ、道で見かけても声をかけないでください。勝手に行きたいところに行かせてください。

(吉田豪)まあ、自由ですからね(笑)。でも本当、今日話して、人としては信用できる人だなと思いましたよ。

(前川喜平)ありがとうございます(笑)。

(吉田豪)まあ、見ていた人はどう思うかわからないですけども。でも、だいぶ人間性は伝わったと思います。

(前川喜平)どうも、恐れ入ります。

<書き起こしおわり>

吉田豪とギュウゾウ『ラストアイドル』を振り返る

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吉田豪さんがFM RADIOBERRY『ギュウゾウと里咲りさのアイドル☆パンチ!』にゲスト出演。終了したばかりの『ラストアイドル』ファーストシーズンを振り返り、自身の炎上事件、池袋サンシャインシティのイベントなどについて話していました。


(里咲りさ)さっそく、本日のゲストをご紹介します。新年のゲスト、この方です。

(吉田豪)はい。どうもー、吉田豪です。

(里咲りさ)吉田豪さんに来ていただきました。

(ギュウゾウ)豪ちゃん、もう3回目の出演になりますね。

(吉田豪)以前はギュウゾウさんの炎上をいじりに来たんですけども……その後、僕が炎上をするという(笑)。

ギュウゾウ『ラストアイドル』炎上事件

吉田豪とギュウゾウと里咲りさ『ラストアイドル』を語る
吉田豪さんがRADIO BERRY『ギュウゾウと里咲りさのアイドルパンチ!』にゲスト出演。吉田さん、ギュウゾウさんが共に審査員として参加した『ラストアイドル』について話していました...

(ギュウゾウ)そうそうそう(笑)。

(里咲りさ)ねえ。盛大な炎上についてこの後に……(笑)。

(吉田豪)「ギュウゾウさんのジャッジは?」って(笑)。

(ギュウゾウ)『ラストアイドル』の話をいろいろと根掘り葉掘り聞きたいと思います。

(中略)

(里咲りさ)ここで、改めまして今週のゲストをご紹介します。

(吉田豪)はい、どうもー。吉田豪です。

(里咲りさ)豪さん、ありがとうございます。あっ、この曲は?(笑)。

(ギュウゾウ)はい、(BGMに)かかってきました。ラストアイドルの『バンドワゴン』が。

ラストアイドル『バンドワゴン』


(里咲りさ)ねえ。前回、豪さんが来てくれた時はギュウゾウさんがまさに、ねえ。

(吉田豪)ギュウゾウさんのプチ炎上の瞬間でしたね。

(里咲りさ)あれも私、「ものすごい燃えているな」って思っていたんですけど、吉田豪さんはその後にもう、今年一ぐらいの燃え方をされていて。

(ギュウゾウ)燃えましたね。あれはね。

(吉田豪)まあ、それだけじゃなかったじゃないですか。それを番組がいかにネタにしていくか?っていう恐ろしい方向になっていったっていう。

(里咲りさ)すごかったですね。吉田豪さんを使って。

(吉田豪)番組側は完全に「チャンス! ようやく番組が話題になった!」っていう(笑)。

(ギュウゾウ)本当に、本当に。

(里咲りさ)あそこでウワーッ!って、アイドル好きの人にも広まっていったじゃないですか。どんどん。上手く使われたというか(笑)。

(ギュウゾウ)去年の8月から、テレビ朝日系で始まったんですけど、最初のうちはね、なかなか軌道に乗っていないというか。その中で本当に……「さすがだな!」と思ったのは豪ちゃんが動じていなかったからさ。あんなのね、俺が燃えていたらもうあちこちに土下座よ!

(吉田豪)ダハハハハッ!

(ギュウゾウ)本当に僕、気が弱いからさ。あと、Twitterの作法を非常に理解していないのね。ついついさ、火に油を注いでしまったりとかして……。

(吉田豪)はいはい。ライムベリー事件ね(笑)。

吉田豪・ライムベリー・ギュウゾウ『B-BOYイズム』騒動を語る
ライムベリーのお三方がRADIO BERRY『ギュウゾウと里咲りさのアイドルパンチ!』にゲスト出演。吉田豪さん、ギュウゾウさんらとライムベリー『B-BOYイズム』・『B-GIRLイ...

(ギュウゾウ)豪ちゃんが言っていることってリスナーさんとかTwitterの住民、みんな信じちゃうからね。鵜呑みにしちゃうからね。あの時、炎上した時ね、やっぱりここは少し炎上に乗っておこうとかって、そういうような感覚はなかったんですか?

(吉田豪)「乗っておこう」っていうか、いつも面白がっているように自分のこともどこまで面白がれるか?っていう感じで、いつものようにリツイートを繰り返し……ってやって。で、寝れないぐらいに本当、ツイートが止まらないんですよね。エゴサが。

(里咲りさ)そう(笑)。「豪さん、いつ寝ているんだろう?」って思って。もうずーっと24時間リツイートをしてましたよね?

(吉田豪)ずっと朝ぐらいまでやっていたら朝、電話がかかってきて。『ラストアイドル』からのオファーで、「炎上しているから、また出てください」みたいな。

(ギュウゾウ)番組サイドから?

(吉田豪)本当、恐ろしいですよ。

(ギュウゾウ)本当、吉田豪メインよ。ある人が言っていたんだけど、「この番組で産んだ最大のスターはセンターのベレー帽をかぶっている阿部(菜々実)さんじゃなくて、吉田豪だ」と。

(吉田豪)Twitterですごい書かれていますね。「ラストアイドル8人目のメンバー」っていう(笑)。

(里咲りさ)アハハハハッ! この収録日の前の日が池袋のサンシャインシティの広場でイベントがあって。吉田豪さんが登場したら大歓声が起こったって聞いたんですけど。

(吉田豪)あれはだから、流れが恐ろしいわけじゃないですか。まず、だから炎上してすぐにオファーして、それが最後のバトルの収録日で。で、ラストバトルの審査員に僕をして。それを予告でずっと引っ張るっていう時点でも恐ろしかったわけじゃないですか。

(里咲りさ)もう予告にも出るような(笑)。

(吉田豪)ずっと予告のセンターですからね。

(ギュウゾウ)僕ね、そのイベントを……。

ラストアイドル・サンシャインイベント

(吉田豪)そのイベントの話、ちょっといいですか? まずイベントのオファーが来たわけですよ。で、「ラストアイドルファミリーが全員集合。全部のグループが出ます」っていう。で、僕にオファーが来ているわけじゃないですか。……いつの間にファミリーに入れられたんだ? 問題がまずあった上に、こっちの発表はないわけですよ。僕が出るという発表がなくて。ギリギリで大森靖子さんだけは「私は見届けに出ます」って書いていて、「さすが大森さん、フライングした!」とか思って。僕はすごい葛藤したんですよ。僕も書いたら、僕のファンとかも来てくれるわけじゃないですか。多少、ホームになる。

(里咲りさ)はい、はい。味方が駆けつけてくれる。

(吉田豪)でもたぶん、番組的には僕が出ていって「あいつ、来たのかよ!?」になった方がいいだろうから、僕は絶対にツイートはしちゃいけないんだと思って。すごいがんばって空気を読んで。出る直前も上からあれ、実は見れるんですよ。4階ぐらいから見えちゃうんで、見えない角度でずーっと隠れて登場して……っていう。「俺、なんでこんな番組のためにがんばっているんだろう?」っていう(笑)。

(里咲りさ)役目をきちんと果たしている(笑)。

(吉田豪)そう(笑)。

(ギュウゾウ)僕ね、白戸さんっていう作曲者の方と一緒に遊びに行っていたのね。で、僕らも当然知らないわけ。豪ちゃんがいるのは。で、吉田豪が出てきた時にすんごいブーイングだから。「ブーッ!」って。

(里咲りさ)それもみんなで、一種の芸みたいな感じになっているっていう。

(吉田豪)いわゆるでも、一斉のブーイングっていうか、本当に拍手とか笑いとかも混ざっていたんで。誰かが書いていたけど、「吉田豪、絶対に許さない!」みたいな感じですごい騒いでいた人がかき消されていたっていうぐらいの。たしかにあの日、いちばんの盛り上がりだったのは間違いなくて。

(里咲りさ)だってラストアイドルのファンになっている方はみんな、吉田豪さんのことを知っているようになったわけじゃないですか。

(ギュウゾウ)そうそう(笑)。

(吉田豪)そりゃあ通行人からしたら全くわからないですからね(笑)。「なんであいつに沸いているんだ?」っていう。

(ギュウゾウ)すごい人だったよ。2000人以上来たって。

(里咲りさ)へー、すごい! 2000人ですか?

(吉田豪)だから、さすがだなと思うのが、思い出したのがおニャン子のデビューも実はあの噴水広場なんですよ。で、人が集まりすぎて中止になっているんですよ。ああいうことをたぶん再現しようとして、集まりすぎて大変なことになってCDが枯れたりとか、異常なことが起きてます感を出そうとしての秋元プランなんですよ。実はちょっとポロッと言ったんですよ。「CD、枯れたらしいじゃないですか。補充しないでいいんですか?」「いや、売り切れの方が話題になるんで」って(笑)。

(里咲りさ)うわーっ! 私もそうしよう(笑)。10枚ぐらいしか持って行かないで。

(ギュウゾウ)さすが吉田豪。スパイ目線で。

(吉田豪)ガンガン、スパイしましたよ。ちなみにもっと言うと、あれは池袋のサンシャインじゃないですか。伊集院(光)さんが住んでいるのが池袋なんですよね。あの横が西友で、僕はそこに自転車を停めたんですけど、あそこはいつも伊集院さんが行っている西友で。伊集院さんに会ってまず言われたのが、「今日来る時に車で豪さんを轢きそうになりましたよ」って言っていて(笑)。「車に乗っていたら、前を豪さんが走っていて。横のカミさんが『あっ、炎上した人だ!』って言っていた」っていう(笑)。そういう認識っていう(笑)。

(里咲りさ)いままでの私たちみたいに知っている人じゃなくて、『ラストアイドル』で知った人はみんな、「炎上した人」っていう認知なんですね(笑)。

(吉田豪)『ラストアイドル』新規がね(笑)。そうそう。

(ギュウゾウ)本当にね、吉田豪って言ったら僕らにとってはね、考え方のひとつの権威みたいな部分があって、常識の中に入っているんだけど、こんなにも世間は知らないんだなっていうのが……。

(吉田豪)「世間」っていうか、テレビを見ている中高生とかっていうことですよね。

(里咲りさ)あの炎上の仕方とかを見ていても、「ああ、こういう受け取り方でテレビを見ている人がたくさんいるんだ!」っていう感じがしました。

(ギュウゾウ)本当だよ。

(吉田豪)ねえ。番組の成り立ちとかを何も知らない人たちが多くなったという。

(里咲りさ)そうそう。「絶対にこれはこういう編集の仕方だろう?」っていうのも。まさに豪さんをあの役に仕立てたのも編集じゃないですか。「でも、そのまま楽しめる人もいるんだ」って思って、カルチャーショックでした。

(ギュウゾウ)栃木出身の人もセカンドユニットで出ているんで。ちょっとね、お便りも結構来ているんで。

(里咲りさ)お便り、読ませていただきます。(メールを読む)「吉田豪さんへの質問です。『ラストアイドル』に出演して得たもの、失ったものはなんですか? 秋元さんに言いたいことはありますか?」という、2点、質問が。

(吉田豪)得たものはたぶん中高生の知名度ですね。

(里咲りさ)アハハハハッ! なんかめちゃめちゃDMとか来てませんでした?

(吉田豪)すっごい来てましたよ。17才とかから。「恨みでもあるんですか!?」みたいな(笑)。

(里咲りさ)純粋なね(笑)。「長月さんを!」って(笑)。

(吉田豪)そう(笑)。「暫定メンバーに! 許せないです!」っていう。すっごい熱い。

(ギュウゾウ)「悪名は無名に勝る」っていうのは間違いないんだけど、なんでああいう子たちっていうのは負けた方の人の気持ちを考えないのかな?って。

(吉田豪)すごい思いますよね。とか、それこそ辞退した蒲原さんのこととかを一切考えない感じとか。恐ろしい!っていう。

(里咲りさ)恐ろしいですね。

(ギュウゾウ)失ったものとかは?

(吉田豪)失ったものは、ないかな?

(ギュウゾウ)失ったものは特に……時間かな? 相手をしている時間?

(吉田豪)フフフ(笑)。まあ、でももともとそんな感じですからね。

(里咲りさ)そうかー。秋元さんに言いたいこと、ありますか?

(吉田豪)「吉田豪がついに秋元の手に落ちた」的なことを言う人がたまに、Twitterとか見ているといるんですけど、僕は会ってないんですよ、全然(笑)。

(ギュウゾウ)あら? 会ってないの? えっ、一度も?

(里咲りさ)こんなに活躍をしたのに?

(吉田豪)だからそれこそ5、6年前にロフトプラスワンの僕の出版記念イベントに出てもらって。「秋元康、ロフトプラスワン降臨」っていう。あれ以来会っていないんですよ。

(里咲りさ)えーっ? 今回の件では会ってらっしゃらない?

秋元康とは数年間、会っていない

(吉田豪)全然、全然。だから伊集院さんラジオ(『伊集院光とらじおと』)に秋元康がゲストで来て、はじめて秋元さんが僕について語るのを聞いたっていう。

(ギュウゾウ)あの放送、よかったですよね。

(吉田豪)よかったですね。

(ギュウゾウ)豪ちゃんのことをすごく評価していてね。僕は会いましたよ。秋元さん。

(吉田豪)だから、手に落ちたのはギュウゾウさんなんですよ、むしろ(笑)。

(ギュウゾウ)あ、俺なの!?(笑)。

(吉田豪)僕じゃないですよ。僕は落ちてないんで。

(ギュウゾウ)俺、落ちたのかな?(笑)。

(吉田豪)僕が言いたいのは、「もう1回、ロフトプラスワンなりで絡みましょう」ぐらいで(笑)。「あなたが地下に下りる番です。僕が地上波に出た分」っていう(笑)。

(ギュウゾウ)フフフ(笑)。

(吉田豪)相当貸しは作ったはずですからね。

(里咲りさ)そうですよ! 1億円ぐらいもらってもいいんじゃないか?って思いますよね。

(吉田豪)それなのにラストアイドルのサンプルすらもらっていないですからね(笑)。

(里咲りさ)サンプル、届いてないんですか? ちょっと! 請求しましょうよ! こんなに話題にしたのに!

(吉田豪)「えっ、発売イベントに出たのに、サンプルももらえないの?」っていう(笑)。衝撃ですよ。

(里咲りさ)あのサンシャインでもらえなかったんですか?(笑)。

(吉田豪)CD、買えちゃいましたからね(笑)。。

(ギュウゾウ)ちなみにこれ、僕も買ったんですからね。目の前にあるラストアイドルのCD、僕、買いましたから。

(里咲りさ)もう、100枚ぐらい送ってくださいよ(笑)。

(ギュウゾウ)本当だよね(笑)。お便り、もう少し行きます?

(里咲りさ)もうひとつ。(メールを読む)「最近、アイドルを超える○○で巷が騒がしいですが、吉田豪さん自身がアイドルを超えてしまったのでは?」という。たしかに(笑)。

(ギュウゾウ)アイドル性は高い方だとは思うんですが。

(里咲りさ)そうですよね(笑)。

(吉田豪)高くないですよ、別に。ギュウゾウさんとかに比べたら全然低いですよ。

(ギュウゾウ)俺、アイドル性高い?

(里咲りさ)高いです(笑)。

(吉田豪)ギュウゾウのかわいげとかに比べたら、僕はかわいげない側ですから。人のかわいげを拾ってくるのが僕の特技で。

(里咲りさ)ギュウゾウさんのかわいげを拾っているのは吉田豪さんですからね。

(吉田豪)そうですよ。だいたい、いじりづらい人のかわいげを拾ってくるのが僕、好きなんで。「この人、いじってもいいですよ」っていう風にしていくっていう。

(ギュウゾウ)あのね、非常に感謝しているのは僕、本当にいじられるようになったんで。ロマン(優光)さんなんかもイベントで一緒になるとすごいいじってくれるからね。あと、笑ってごまかせるね(笑)。いじられている時は。これはすごい大きなものを手に入れたなと。あと、怒っているのって結構キツいよ。

(里咲りさ)うんうん。でも、怖いイメージとか持たれること、いままでは多かったんじゃないですか?

(ギュウゾウ)そういう芸風だったから。

(吉田豪)まあ、「街宣車の人」っていうイメージが強いんで。

街宣車の人、ギュウゾウ

吉田豪が語る ギュウゾウ・BiSヒラノノゾミ対談記事ネット炎上騒動
吉田豪さんが雑誌BUBKAのUstream番組『豪STREAM』の中で、誌面に掲載された電撃ネットワークギュウゾウさんとBiSのヒラノノゾミさんの対談記事がネットで炎上気味になって...

(ギュウゾウ)その話も、僕も子供が生まれてね……(笑)。

(吉田豪)最近でも、ほら。町山さんとも会って、思想を超えた交流がいろいろと……元SEALDsの人とも会ったりとか。昔なら考えられない、左右がひとつに!っていう(笑)。

(里咲りさ)最近のギュウゾウさんの周りではそういう話、出ないですからね。昔の話は。

(ギュウゾウ)本当にね、みんなが忘れた頃に豪ちゃんがこれを出すんだよ。この話題を(笑)。

(里咲りさ)みんなが忘れないように(笑)。

(吉田豪)ウーマンラッシュアワーのネタを評価したりとか。「あの右のギュウゾウさんがウーマンのネタを評価!?」みたいな。感慨深いじゃないですか(笑)。

(ギュウゾウ)僕はもともとアメリカ嫌いだから(笑)。

(吉田豪)反米ね。反米右翼という。

(ギュウゾウ)そっちの方に脱線しちゃダメです!

(里咲りさ)またね、3年後ぐらいに。

(ギュウゾウ)僕からもちょっと質問。アイドル界とか芸能界とか、どんな風な年に今年はなりますかね? 僕、去年はあまりにも不倫、不倫の話が多くて。

(吉田豪)そんな全般の話に行くんですね(笑)。

(里咲りさ)すごい(笑)。急に広く(笑)。

(吉田豪)アイドルの話じゃなくて(笑)。

(里咲りさ)ワイドショー的な話になりましたね。

(ギュウゾウ)あんまり気にならないからさ。そういった男女交際とかさ。あと、僕はアイドルファンになって、自分の推しが密会とか熱愛みたいになってショックを受けた経験がまだ無いの。ウブいから。

(吉田豪)えっ、もしそうなったら、受けます? 自分の推しが熱愛報道とかが出たら?

(ギュウゾウ)どうだろう? ノゾ氏とかBiSプーちゃん……プーちゃんとかが密会とか熱愛とかが出ても、たぶん笑って過ごすんじゃないですかね(笑)。「やったー!」とか言っちゃうんじゃないかな?(笑)。

(吉田豪)「話題になりましたよー!」みたいな(笑)。

吉田豪とギュウゾウ BiSプー・ルイ活動休止騒動を語る
吉田豪さんがRADIO BERRY『ギュウゾウと里咲りさのアイドルパンチ!』にゲスト出演。BiSプー・ルイさん活動休止騒動やギュウゾウさんの天才的な空気の読めなさについて話していま...

(里咲りさ)「やっと!」って(笑)。

(吉田豪)「やっと!」っていう(笑)。

(ギュウゾウ)また、それか(笑)。

(里咲りさ)それもまたやりましょうね(笑)。

(ギュウゾウ)たぶん喜んでいるんじゃないかな? どうなんですかね? アイドル界……僕さ、いつも里咲さんにも相談っていうかアドバイスをもらっているんだけど、僕は地下アイドルしかわからないからさ。地下アイドルが大きなところに集約されてきちゃって、大丈夫かな? 数が減っちゃうんじゃないかな?って思ったりしているんですけども。

(吉田豪)まあね、それは何年もそうなるだろうと……いま、案の定中堅どころが次々と力尽きている段階じゃないですか。あんまり人が関わっていないところは大丈夫だけど、スタッフが多いところが持たなくなっている。

(里咲りさ)資金が足りなくなって。

(ギュウゾウ)メジャーアイドル系とかは、どうですか?

(吉田豪)ねえ。BiSHの一人勝ちですからねー。

(里咲りさ)すごいですよね。勢いが。

(ギュウゾウ)まねきケチャとかはどうですかね? もうちょっとがんばってくれるかな?

(吉田豪)うーん……どうなんだろうなあ?

(ギュウゾウ)楽曲が少ないんだよな。まねきケチャはな。

(吉田豪)本当にだからずっと、この前僕、BiSHの番組に呼ばれて、体調不良だったんで声が張れなくてしゃべれなかった話があるんですけども。時代の流れが欅坂や坂道ブームになったのもそうだと思うんですけど、AKBの残酷さをみんながたぶん求めなくなっていると思うんですよ。アイドルに負荷をかけるよりは、ビジュアルのレベルを上げて、いい曲を歌っていればそれでいいんですよっていう時代になってきていて。それがBiSに対するBiSHだと思っているんですよ。BiSのやり過ぎ感はもういいよっていう。「そこまでやらないでいいから、かわいい子にいい曲を歌わせて」っていう。

(里咲りさ)うんうん。

(吉田豪)だからBiSがまたああいうことをやったら炎上しちゃうような時代になったと思うんですよね。だから、『ラストアイドル』も炎上したけども、『ラストアイドル』は救済措置があったじゃないですか。女の子の。そこの違いですよね。「女の子に残酷なことをさせているようで、実は残酷じゃないんですよ」っていう。

(ギュウゾウ)昨日のイベントとかも、非常にみんなが、懐かしい顔……いまや懐かしい顔みたいになっていたんだけど、全員が揃うと華やかでね、ちょっとうれしく感動しましたよ。

(里咲りさ)私なんてトークイベントで吉田豪さんと一緒にロフトナインでやった時、お話の流れで私がどうしても家族の話をしたくなくて。その罰というか……(笑)。

(吉田豪)代わりにね。

(里咲りさ)はい。「『ラストアイドル』に応募する」みたいなくだりになってしまって。

(吉田豪)そうなんですよ。「まだ締め切り、間に合うよ!」って言って(笑)。

(ギュウゾウ)応募したんですか?

(吉田豪)その場で壇上から。

(里咲りさ)壇上で応募して、「応募、完了しました!」ってやったんですけど、その時のイベントのところにテレ朝系の関係者が来ていて。すぐに「あの、これはネタなんで……」って言って止められたという(笑)。

(ギュウゾウ)そうなの?(笑)。

(里咲りさ)結構本気だったんですけどね。

(ギュウゾウ)なかなかでも、テレビでそこまで勝ち抜くのも大変だからね。

(里咲りさ)ねえ。本当に物語の作り方ってこういうことんだなって、『ラストアイドル』を見ていて思いました。

(吉田豪)本当はだから里咲社長になんか潜り込んでもらって、秋元ビジネスを内側から見るみたいなことをやってほしかったんですけどね。

(里咲りさ)そうなんですよ。私は絶対に豪さんかギュウゾウさんにマネージャーとして1日だけついて行って、全てを見てこようと思ったのに……。

(ギュウゾウ)なんだ。言ってくれればよかったのに。

(里咲りさ)本当ですか? じゃあ、次の収録はちょっと就職させていただいて。

(吉田豪)これ、オンエアーは1月ですもんね。セカンドシーズン、ありますよ!

(里咲りさ)やったー!

(ギュウゾウ)セカンドシーズン、ありますけども僕のところにはオファー、来てないよ(笑)。

(里咲りさ)豪さんは絶対に呼ばれますよね?(笑)。

(吉田豪)来てますよー。収録日、決まってまーす。

(里咲りさ)ちょっと私、マネージャーになって行きますんで(笑)。

(ギュウゾウ)スパイを1人、増やして。それじゃあ、ここで1曲聞いてもらいましょう。

(吉田豪)はい。シュークリームロケッツで『想像上のフルーツ』。

シュークリームロケッツ『想像上のフルーツ』


(里咲りさ)お送りしたのはシュークリームロケッツさんで『想像上のフルーツ』でした。かわいらしい曲。

(吉田豪)長月さん、いいですね。

(里咲りさ)フフフ(笑)。そうですよ、豪さんと昨日も。

(吉田豪)ねえ。長月さんとステージ上で「吉田さん、なんでいるの!?」っていう。いちばん沸いた瞬間(笑)。

(里咲りさ)最高ですね。

(吉田豪)が、あったんですけども。あの後もバックステージで、本当はもうちょっと絡みたかったんですけど、押していたんでできなかったんですよ。で、袖で終わった時に「すいませんでした。あんなこと言っちゃって」って言ってきて。「全然。あれが正解です!」って言った後、「でもあれですよ。僕、長月さんのTwitter、大好きなんですよ。長月さんのあのツイ消しする感じ」って言った時、またすごいあのいい顔をしてくれて。「もうっ!」って言ってくれて(笑)。

(里咲りさ)アハハハハッ!

(吉田豪)「ああ、いいなー。リアクションも最高!」っていう(笑)。

(里咲りさ)今後もラストアイドルファミリーとして、そこのプロレスは見ていきたいところですよね。

(ギュウゾウ)名勝負ですから(笑)。本当にね、『ラストアイドル』というこのうねり。僕も久々にスターが生まれる瞬間を見ているので、僕はワクワクしているんで。せっかくですんで、吉田豪さんは来週も出演してもらって。

(里咲りさ)やったー! よろしくお願いします。

(ギュウゾウ)来週のゲストは『バンドワゴン』を作曲した白戸さんがまた来てくれるんで。ちょっと白戸さんとも、いろいろと。

(里咲りさ)白戸さんも3回目ですよ。

(ギュウゾウ)そうか。白戸さんもいっぱい来てくれるね。白戸さん、楽しそうだもん。まあ、楽しいよね。自分のCDがさ、あっという間に完売するんだしね。なにしろ、白戸さんはアイドル文化にあまり触れたことがない人なんで。あっちこっちでいろいろな珍道中をしてくれるんで、面白いのよ。

(里咲りさ)おおー。かつてのギュウゾウさんのように?

(ギュウゾウ)そうそうそう。そうなんですよ。そこらへんのところも豪ちゃんにいじってもらえれば。あの人もなかなか面白い。あと、楽曲のこととかも。僕は音楽的には素人なんで。いろいろと聞いてみたいと思います。

(里咲りさ)そうですね。楽曲の話、したいですね。

(ギュウゾウ)フフフ(笑)。

(里咲りさ)なんで笑うんですか?

(ギュウゾウ)いやいや、本当に白戸さん、叩けば鳴る人なんで(笑)。……吉田さん、今年はどんな風な流れで1年間をすごすんですか?

(吉田豪)急に話が変わりましたね(笑)。なんですか?

(里咲りさ)これなんですよ! ぶった切って180度変わる感じ(笑)。もう、相変わらずですよ。

(吉田豪)僕は人生のテーマが「死ぬまで現状維持」なんで、全然何も変わらず。だから、炎上しようがテレビで話題になろうが、何も変わらずに生きるのが僕のテーマなんで。

(里咲りさ)プロインタビュアーとして認識されるのではなく、炎上の人と認識されても、現状維持で。

(吉田豪)ねえ。また元に戻していく感じで。

(ギュウゾウ)漫画家さんのインタビューのやつ。あれすごく、早く本にならないかなって。

(吉田豪)BUBKAの連載のね。

(ギュウゾウ)あれとかすごく楽しいな。もう少し時間があるので、里咲さんは今年の。さっきのあれじゃないですけども。

(吉田豪)雑な振り(笑)。

(里咲りさ)フフフ(笑)。今年の目標はギュウゾウさんが雑な振りを止められるように、私が進行を上手くなることです! よろしくお願いします!

(ギュウゾウ)フハハハハッ! 栃木県にもそろそろ来てくださいよ。

(里咲りさ)はい、行きます!(笑)。

<書き起こしおわり>

吉田豪 Abema TV・前川喜平インタビューの反響を語る

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吉田豪さんがTBSラジオ『たまむすび』の中でAbema TVで放送された前川喜平さんインタビューの反響について話していました。


(安東弘樹)年末年始はどうだったんですか、豪さんは?

(吉田豪)まあいつものようにロフトプラスワンで年越ししたんですけど、今年は春日太一さんとかコンバットRECとかみんなで、年越しした後に年越し後のニコ生も朝ぐらいまでやっていたんですよ。

(安東弘樹)すげえ(笑)。

(吉田豪)異常ですよ。四畳半ぐらいのスペースに男9人ぐらい入って(笑)。

(玉袋筋太郎)フハハハハッ! 素晴らしい新年だよ、それ!

(吉田豪)話している内容も一切昼のラジオでは言えないような話で。手相撲的な話とかがずーっと(笑)。

(玉袋筋太郎)手相撲か(笑)。

(吉田豪)どうしようもないです(笑)。だから、「男だけで過ごす年越し、最高!」って春日さんが絶叫する感じの(笑)。

(安東・玉袋)フハハハハッ!

(玉袋筋太郎)ダメな人だ、あの人(笑)。

(吉田豪)ダメですよー(笑)。すごい上機嫌で。

(玉袋筋太郎)あらら、ねえ。

(安東弘樹)それはそれで楽しそうですね。

(玉袋筋太郎)楽しいんだよね。

(吉田豪)そして昨日オンエアーのAbema TVで『インタビュー駅伝』というので、前文部科学省事務次官の前川喜平さんをインタビューしたのがいま、ものすごい拡散されていますね。

(玉袋筋太郎)ああ、そうなの?

(安東弘樹)前川さんの、聞いてみたいですね。たしかにね。

ものすごい拡散されている

吉田豪 前川喜平インタビュー書き起こし
吉田豪さんがAbema TVで前川喜平・前文部科学省事務次官にインタビュー。その模様を書き起こししました。 吉田豪さんの前川喜平さんインタビュー、面白い! リンク先で無料で視...

(吉田豪)いままで一切出ていない話を聞き出すのがテーマで。結局、「国家の敵」的なイメージか、もしくは英雄視かの真っ二つに分かれている気がしたんで。そうじゃない感じの、ゆるい部分を出すっていうのをテーマにして。それがかなり上手く行って(笑)。基本、ダジャレとかどうしようもないことを連発で(笑)。

(安東弘樹)アハハハハッ!

(吉田豪)「前川さんが行った出会い系バー、僕も行ったんですよ!」みたいな話ですごい盛り上がって。

(玉袋筋太郎)豪ちゃんが掘った落とし穴にどんどんハマってるじゃねえか(笑)。

(吉田豪)フォローはしたんです。「行った結果、僕は前川さんの言い分、8割は信じられると思いますよ」って言ったら、「そうなんですよ」みたいな感じで。「もう1回、行きたいんですよねー」みたいな(笑)。「いま行ったらマズいかな?」みたいな。

(安東弘樹)フハハハハッ!

(吉田豪)憎めない感じの、いい感じの人ですよ。イメージは見たら変わると思います。

(安東弘樹)しかも、拡散しているんですね。

(玉袋筋太郎)大変だよ。炎上だよ、もう。

<書き起こしおわり>

吉田豪 長谷川博己を語る

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吉田豪さんがTBSラジオ『たまむすび』の中で、『GQ JAPAN』でインタビューした俳優の長谷川博己さんについて話していました。


(安東弘樹)ということで、今日は誰の筋でしょうか?

(吉田豪)はい。俳優の長谷川博己さんですね。

(安東弘樹)おおーっ、もういまね、売れに売れているという感じですよね。では、まずは長谷川博己さんのあらすじとその筋をご紹介します。長谷川博己さん、1977年東京都生まれ。2001年に文学座附属演劇研究所に入団。翌年初舞台を踏むと、その後は蜷川幸雄さん演出作品など数多くの舞台で活躍。2010年に出演したドラマ『セカンドバージン』で一躍注目され、以降『鈴木先生』『家政婦のミタ』『MOZU』など話題のドラマに出演。2016年に大ヒットした映画『シン・ゴジラ』で主演を務め、さらに日曜劇場『小さな巨人』での主演でも大きな話題を呼び、日本を代表する俳優として躍進を遂げた実力派俳優です。

(玉袋筋太郎)うん。すごいな。

(吉田豪)この時点では僕との接点ゼロですよね(笑)。

(玉袋筋太郎)ゼロだね。本当だね。どこで結びついたのか?っていう。

(安東弘樹)この番組との接点もゼロですね。そして吉田豪さんの取材によりますと長谷川博己さんのその筋は……その1、共通項はリリー・フランキー。ポルノ映画のポスターに反応の筋。その2、オーディションに受かっていたら、いまのお前はない。もともとはアングラの筋。その3、飲んでいる時に出演決定。いまは全部が役立っているの筋。その4、低視聴率から一気に40%。人生変わった瞬間の筋。その5、言動すら変わるレベル。長谷川博己は変な人の筋。以上、5本の筋でございます。

(玉袋筋太郎)これはやっぱりその1から行った方がいいということだね。共通項はリリーさん。

(吉田豪)今回、『GQ JAPAN』の1月・2月合併号で「GQ MEN OF THE YEAR 2017」っていうので長谷川さんの受賞したということでインタビューに行ったんですけどね。

(玉袋筋太郎)すごいね。そのオブ・ジ・イヤーっつーのが。

(吉田豪)これがまた、この号がいま入手困難で。いまようやく増刷されてまた売られているんですけども。新しい地図の3人が受賞して、それが表紙になったんで、もう一気に書店からもネットからも消えて……で。すごかったんですよ。

(玉袋筋太郎)新しい地図だ。すごいんだ、広げちゃって。地図が。それと同じ号に載っているという。はいはい。

(吉田豪)っていうことで、その受賞を「おめでとうございます」って行ったんですけど、その時に長谷川さんにも言ったのが、「僕と長谷川さんの唯一の接点があるんですよ」っていうのが、リリー・フランキーさんなんですね。

(玉袋筋太郎)うんうん。

接点はリリー・フランキーさん

(吉田豪)僕と長谷川さんは確実に同じ時期に同じ場所にいた人なんですよ。長谷川さんは大学在学中にマガジンハウスでバイトをしていて。その当時、笹塚にあったリリーさんの家に原稿を取りに行っていたと。で、「1回、居留守も使われたことがある」って言っているんですけど、リリーさんは僕の師匠で。僕は一時期、リリーさんのラジオの手伝いをやっていた時代があって、かなりマメにリリーさんの事務所に行っていた時期があるんですよ。週1ぐらいのペースで行っていて。

(玉袋筋太郎)じゃあ、会ってるんじゃない?

(吉田豪)だから僕がいると、よくマガジンハウスの人が原稿を取りに来ていたんですけども、リリーさんはそれ、本当に無視するんですよ。「そんなことよりも、みんなで遊ぼうよ!」っていう感じでずーっとギターを弾いてダラダラして、酒飲んでみんなで話して……みたいな感じで。で、2、3時間放置してから「さあ、そろそろ書こうかな」で書くような感じでやっていたんで、何人か僕、バイトの人を見ていたんで。もしかしたら会っているかもしれないという。

(玉袋筋太郎)フハハハハッ!

(吉田豪)確実に同じ時期に同じところにいた人なんですね。それが、後に『東京タワー』という、大ヒットして映画、ドラマにもなった、あれの舞台になった笹塚ボウルがあるマンション。そこなんですよ。そこに同じ時期に出入りしていた人。

(安東弘樹)はー!

(吉田豪)っていう話をしたら、「そうなんですか!」っていう感じで長谷川さんは、「本当にあの2、3時間放置されるのも、こっちとしてはサボれるんでいいなと思ってね!」っていう(笑)。

(安東弘樹)ポジティブ(笑)。

(吉田豪)「こっちはその間、ずーっと煙草を吸って映画も見ていられたし。いろんな映画の話とかをすると、リリーさんもイラストを書くのを止めて夢中になってくれて。『どんな映画が好きなんだ?』とかそういう話ができた。すごい楽しかった」という。

(安東弘樹)ダメなバイトですね(笑)。

(吉田豪)ダハハハハッ!

(安東弘樹)遅らせている、みたいなね(笑)。

(玉袋筋太郎)そうだよな、うん。

(吉田豪)で、そのきっかけになったのが、リリーさんって事務所に当時、壁紙みたいに部屋中全部昭和の東映とかの映画のポスターを貼りめぐらせていたんですよ。で、僕はそれ、実はリリーさんの影響を受けて。僕もその当時、『紙のプロレス』の編集部とかをそういう風にしたりとかして(笑)。まあ、自宅もそうして。同じ店に行っていたんですよ。中野ブロードウェイの中にあった映画のポスター専門店があって。

(玉袋筋太郎)あったあった!

(吉田豪)そこがすごい厳しくて、ポスターの山を1枚1枚、隣にずらしていかなくちゃいけないんですよ。見方が間違っていたりとかすると、店の人に怒られるというすごい厳しい店で。そのかわり、ちゃんとやると「認めた!」っていう感じになって。リリーさんとかは「この前ね、缶コーヒーもらったよ」とか言っていて。「豪もいつか、もらえるようになれ!」って言われて、ずーっとやっていたらある日、その店主に呼ばれたんですよ。僕も「やった!」って思ったら、金を渡されて「コーヒー買ってこい」って言われて(笑)。

(安東・玉袋)フハハハハッ!

(吉田豪)パシリにされた事件っていうのがあって(笑)。まあ、買ってきたら1本くれましたけどね。そういうような話をしたら、同じような体験をしていて。「僕も行っていたんですよ」みたいな感じで。リリーさん曰く、「その壁に貼ってある映画のポスターに反応したのが、出入りのバイトだと長谷川くんぐらいだった」って言ってたんです。「古い映画の監督とかにまでちゃんと反応していた」と。

(安東弘樹)ああー。

(吉田豪)ただそれは、同じ風にマガジンハウスとかでバイトしていた女性とかは、「すごいエロチックなものばっかりあったから、目のやり場に困った。セクハラを受けた!」みたいな感じで長谷川さんに愚痴をこぼしていたらしいんですよ。

(玉袋筋太郎)ある意味リトマス試験紙になっていたんだろうね。それが。

(吉田豪)そうなんですよ。わかるかどうかっていう。

(安東弘樹)じゃあ、それを長谷川さんは……。

(玉袋筋太郎)わかっていたんだ。

(吉田豪)そう。長谷川さんも言っていましたよ。「まあ、そうだろうなと思って。わからない人にとっては」っていうね。

(玉袋筋太郎)それもわかる。

(吉田豪)で、リリーさんはその当時のことを説明する時、「長谷川くんとは実は古い付き合いだ。当時、ポルノ映画のポスターに長谷川くんが反応して……」みたいな表現をしているから、それも世間から誤解を受けているんでしょうけど、要するに石井輝男さんとかのエログロ的な映画とかのポスターに反応していたんですよ。

(玉袋筋太郎)そういうことだろうな。

(安東弘樹)別にポルノだから……じゃなくて。

(吉田豪)そうです。「石井輝男じゃないですか!」って言っていたのが長谷川さんだったっていう。

(安東弘樹)ああ、そういうことですよね。なるほど、なるほど。

(玉袋筋太郎)逆に言われるリリーさんもうれしいんだもんね。

(吉田豪)そうなんですよ。「おお、わかるじゃん。お前!」ってなって、盛り上がっていったっていうことなんですよ。

(安東弘樹)そしてね、俳優さんになるんですけど。オーディションに受かっていたら、いまのお前はない。もともとはアングラの筋。

(吉田豪)当時は監督志望だったんですね。長谷川さんは。で、リリーさんにそういう話をしたら、「撮ってみなよ」っていう話をされていたらしくて。「でも、撮る仲間もいないし、機材もない……」と。ただ、実は当時リリーさん、機材は持っていたんですよ。

(安東弘樹)ええっ?

(吉田豪)機材を持っていて、貸し出しとかしていたんですよ。リリーさんが当時、ロフトプラスワンでやっていた『スナック・リリー』っていうイベントで自主映画部っていうのを作って。自主映画を撮りたいやつにどんどん機材を貸していて。そういう人たちが実はいま、活弁士の山田広野くんとか、そこそこ有名になったりとかしていて。なので全然借りれたんですけど、「仲間もいないし……」でできなかったっていう。その頃に、熊切和嘉さんの『鬼畜大宴会』が上映していたぐらいの時で、「同世代だったからそういうことをしたいな」っていう話をして。そんな時、石井輝男監督の『盲獣vs一寸法師』っていう映画があったんですよ。これ、実はリリー・フランキーさんの映画デビュー作なんですよね。

(安東弘樹)出演の?

(吉田豪)主演の。そうなんですよ。で、そこに長谷川さんはリリーさんとは全然関係なくオーディションに行っていたと。

(安東弘樹)ああ、言われてとかじゃなくて?

(吉田豪)全然、全然。自分で応募して、そこで尊敬する石井輝男監督に会うことができたけど、「尊敬しすぎて目の前で自分の芝居を見せるという時に緊張しちゃって全くできなくて。やっぱり役者をやるなら訓練が必要だなと思って、落ちて劇団に入ろうと決めた」と。で、1年後ぐらいの公開された時、「誰がやっているんだろう?」って見たらリリーさんだったっていう(笑)。

(安東弘樹)なるほど(笑)。

(吉田豪)「なに、これ?」っていうね。

(玉袋筋太郎)まあ、ねえ。リリーさんにそういう劇団の経験っていうのはないわけで。なにもない人が主演を取っていたという。おおーっ!

(吉田豪)で、その後リリーさんには、「あの時にオーディションに受かっていたら、いまのお前はない。絶対に『ゴジラ』とかに出ていないし、日曜劇場の主役なんかもやれない。アングラの方にしか行けなかったはずだ」って。

(安東弘樹)そういうことか。

(吉田豪)アングラ好きの長谷川さんだけど、それと真逆の、いわゆる新劇の文学座っていうところに入ったのがよかったって思っているんですよ。

(安東弘樹)文学座ですもんね。

(吉田豪)それもだから、「石井輝男イズムもありながら、ド新劇なこともやっているやつがいる」って言ってくれて。「そういう両極端なところをいろいろやったっていうのも大きかったと思いますね。……って、全然関係ない話をしてますね」って言われたんですけど、「今日はそういう話を聞きに来たんです!」っていう。

(安東弘樹)もう、豪さんとしてはね。

(玉袋筋太郎)ある意味、『新劇の巨人』ですよ、これ。

(吉田豪)まさにね(笑)。そうなんです。「自分のことを客観的に見ると、正統派の王道の方がいいなと思った。自分はいまでもそういうもの(アングラ)も好きだし、王道的なものも好きなんだけど。どこか自分の中でアングラ的な、それこそ唐十郎さんのような人とか、石井輝男監督とか、そういうところの人たちの大胆さみたいなものをちょっとどこかで取り入れたりすることによって、自分の中ですごく楽しくなる。そういう風にアプローチすることも面白いと思っている」という。

(安東弘樹)ああーっ!

(吉田豪)根がアングラなんで。だから、「たぶんたまに冷静になると、『俺が月9?』とか『俺がマン・オブ・ジ・イヤー?』とか思いますよね?」って言ったら、「なります、なります! すごいなる!」って言っていて(笑)。「『えっ、俺がマン・オブ・ジ・イヤー?』って笑えている自分がいるのが楽しい」っていう。

(安東弘樹)『MOZU』とかの時はいい味を出してましたよね。長谷川さん、だからそういうところが出たのかな?

(玉袋筋太郎)こういう風に言えるようになりたいね。「俺がかい?」なんて言ってさ。「よせやい、よせやい!」なんて……言ってみたいもんだな(笑)。

(吉田豪)「アングラな俺が?」みたいな(笑)。

(玉袋筋太郎)「俺が? 玉袋筋太郎が?」って(笑)。……ない!

(安東弘樹)ちょっとうらやましいですよね(笑)。

(吉田豪)ちなみに監督……。

(玉袋筋太郎)そう。監督をやりたいっていうね。

映画監督・長谷川博己の可能性

(吉田豪)「その欲はまだ残っているんですか?」って聞いたら、「いまはない。すごい大変だなと思って。全体を見ながらそこで選択していかなくちゃいけないし、決断していかなくちゃ行けないっていうのは、監督がいちばんトップでやるのを考えると、ちょっと……。俳優っていうことで演技だけやるっていう方がいいかな。全体を見るっていうのはなかなか難しいかな」っていう風に言っていて。「ひとつひとつの決断をするのにも時間がかかっちゃいそうで。いまの日本の映画の短い期間でやると、たぶん終わらない気がする。でも、役者の気持ちがわかるから、演技を撮るのは上手くできるんじゃないかな?っていう気もするし……」みたいな感じで、ちょっとまだやる気があるっぽいんですよ。

(安東弘樹)そうですね。

(吉田豪)実はインタビューでずっとそれを煽り続けるような感じになっているんですけど。「やる気、ありそうじゃないですか」みたいな(笑)。

(安東弘樹)でも、そうですね。

(吉田豪)ちなみに「役者リリー・フランキーってどういう風に見ています?」って聞いたら、「ハハッ! それ、俺に言わせないでください!」って言いながら、言えないですと言いながらも、「あれはうらやましい。ああいう何もしないというか……もちろんいろいろとされているんでしょうけど、プロじゃないからこそできる演技というか」。

(安東弘樹)そうだよなー。リリーさん。

(玉袋筋太郎)いや、でも監督か。クリント・イーストウッドみたいに、自分が出て。あるいは、うちの師匠みたいに。

(安東弘樹)まさにそうでしょうね。次なんですけども、飲んでいる時に出演決定。いまは全部が役立っている。これはどういうことですか?

(吉田豪)僕もリリーさんに命令されて出た深夜番組の『真夜中』っていうのがあるんですけども。まあ、杉作(J太郎)さんも出ていた。実は、長谷川さんも呼び出されて、リリーさんのこの『真夜中』の最終回に出ているんですよ。それも番組に出ることになったのは、たまたまリリーさんと飲んでいた時に番組の企画をみんなで話していて。それが本当になんか笹塚時代みたいな感じで、リリーさんが言うことを周りのスタッフがメモしている。それがフジテレビのプロデューサーだったりするわけですけども。で、「ここに長谷川もいるんだから、長谷川も1回出なきゃダメだぞ」って言われて、「はい、わかりました」と。「断るという選択肢はなかった。でも、出られてよかった」と。企画の現場から一緒にいて「こういう風に番組を作っているんだな」っていうね。

(安東弘樹)うんうん。

(吉田豪)で、あれはすごい特殊な番組だったんです。実は編集もリリーさんの家でやったりして。

(安東弘樹)あ、そうなんですか?

(吉田豪)そうなんですよ。リリーさん、最終チェックまで全部自分でやっていて。キャスティングから何から、異常な番組だったんですよ。

(安東弘樹)へー! 僕も見ていましたけども。

(吉田豪)だから編集も、「ここももっとこうして、カットしようか」って言って、ディレクターの人が「わかりました」ってカットして……みたいな感じで。たしかにそうやって編集した方が締まって、すごいな!っていう。「監督、きっとやるでしょうね」って長谷川さんが言っていましたという。

(安東弘樹)ああー。

(吉田豪)で、「刺激を受けました?」って聞いたら、「刺激を受けるというか、リリーさんとは全然タイプが違うと思いますね。僕が作る映画はもっとオーソドックスで正統派なものになると思います」みたいな。

(安東弘樹)そこはそうなんですね。

(吉田豪)「アングラ魂はどこかに感じさせるようなものにしつつ……だから僕の演技の下に出るかもしれない。もしやるなら……いや、やらないですけど」っていう(笑)。

(玉袋筋太郎)フフフ(笑)。わかんないぞ、この含み笑いは。

(吉田豪)だから本当、「こういうのを思うと、これまでの紆余曲折は無駄じゃなかったというか、無駄なことも全部必要なことだった。なんでも理由はある。むちゃくちゃ映画を見てきたのも当然生きているし、いろいろやってきたこととかが、なぜかこんなことをやらざるを得なかったということも含めて全部役に立っていて。40年間生きて、『あと40年か』って考えるとひとつのターニングポイントだろうなっていう感じはする」というね。

(玉袋筋太郎)もう彼がそう言うんだったら、俺たちも熱湯風呂に入ってきたのも無駄じゃなかったんだっていうね。

(安東弘樹)いや、そんな玉さん、無駄なんてとんでもないですよ!

(玉袋筋太郎)雪山でパンツ一丁で雪の中で泳がされたりするのも、全て役に立っているのかな、豪ちゃん?

(吉田豪)マスクドメロンとかプロレスでやらされたりとか(笑)。

(玉袋筋太郎)そうだよ。マスクドメロンとかさ。本当だよ。まあ、こうはなっていないけどね。俺は(笑)。ここまで行ってないんだよ。

(安東弘樹)でもまだ40っていう感じ、しましたよ。

(玉袋筋太郎)40才。

(安東弘樹)若いんですね。

(吉田豪)遅咲きとはいえ……っていう。

(安東弘樹)そうですね。短期間にグワーッと来たということですね。そして、グワーッと来たという意味では、低視聴率から一気に40%。人生が変わった瞬間。

人生が変わった瞬間

(吉田豪)はい。「人生が変わった瞬間っていつだったと思います?」って聞いたら、「映像に出始めた時から少し状況が変わった。接する人とかもだいぶ変わってきて。それが6年ぐらい前。34才から35才ぐらい。テレビに出て、映画をやって。そこらへんから全然色々と変わった」と。

(安東弘樹)それはそうですね。

(吉田豪)ただ、テレビに出て主演ドラマ一発目の『鈴木先生』っていうのがいきなり低視聴率で騒がれたんですよ。「あの時、どう思いました?」って。

(安東弘樹)テレビ東京さんの。

(吉田豪)そうですね。内容的に評価はすごい高かったんですけど、視聴率が取れなくて。それに関しては「2011年はちょうど地震があったんで。原発が爆発したりとか。主演でこれからやるのに、全部これで流れちゃうのかな?って思っていたんで、低視聴率よりもやれてよかったということの方が大きくて。その後に『家政婦のミタ』でいきなり40%を取ったんで。超高視聴率。やっぱり視聴率って大事なんだとは感じたけど……」っていう。

(玉袋筋太郎)ねえ。

(安東弘樹)この頃、僕も「気になる人」っていうイメージでしたね。なんか画面に出ていて気になる人っていう。そうかー。

(吉田豪)「手応えと興行収入がちょうどハマッたみたいなのは『シン・ゴジラ』とかですかね?」って聞いたら、「主演とかになるとある程度責任を負わなくちゃいけないから、そりゃあヒットした方がいいけど。『ゴジラはやっぱりゴジラだから』と思って見ていた。あれは一応主役の役だけど、ゴジラが主役だと思いながら……でも、政治家の話になっているから結構ヒットするだろうなとは思ったけど、あそこまで行くとは思わなかった。ヒットしてよかった」っていうね。

(玉袋筋太郎)ああーっ!

(吉田豪)『進撃の巨人』の話はしたかったけど、時間がなくて。……聞きたかった!

(玉袋筋太郎)そうだよな(笑)。へー!

(安東弘樹)そして、言動すら変わるレベル。長谷川博己は変な人。

(吉田豪)そうなんですよね。長谷川さんっていうと「変な人」っていう言葉がすごい付いていることが多くて。具体例がよくわからないんで、「どういうことなんですか?」って聞いたら、本人も「わからないです。まあ、変な人なんじゃないですかね?」って言っていて。「現場での言動なり行動なり、何か問題があるんだと思う」と。

(玉袋筋太郎)それは小出恵介とか高畑裕太とか、そういったタイプの問題じゃないんでしょう?

(吉田豪)じゃないですね。事件性はないと思います(笑)。

(玉袋筋太郎)ああ、ない? よかったよかった。

(安東弘樹)よかったよかった(笑)。

(吉田豪)どういうことか?っていうと、「役に入り込んでいたい時がある」っていう。そうすると、「そういう感じの時に普通に話しかけてきたりすると妙な空気をまとっている。それで変な人なんだと思われているんじゃないか?」と。だから本人としては昔のオーソドックスな俳優さんの感じだと思うんだけど、そういうのをあまりやられていない人たちにしてみれば、「なんでずっと怒っているんだろう?」って思ったりするっていう。

(安東弘樹)うんうん。

(吉田豪)ただ、本当に入り込みすぎて、普段の言動すら変わるレベルらしいんですよ。「だからいろんな役をやっていて、いろんな人物が俺の中に入ってくると、その時によってキャラクターの感覚が自分の中に蓄積されていくから、普通に会話しながらもそれがたまに出てきて変なことを言っちゃったりすることもある。まあ、なんか変なんじゃないですかね? わかんないですけど。みんな言うから、きっと変わっている人なのかな? 普通だっていう言う人もいるんで自分がどんな人間か?っていうことは人には説明はできない」っていう。

(玉袋筋太郎)「憑依する」っていうことだね。

(安東弘樹)そうですね。『MOZU』っていうドラマの時、ちょっと変わった役だったじゃないですか。「チャオ!」とか言いながら出て来る敵役だったんですけど、やっぱりその撮影の時に僕、『MOZU』っていう映画で結構深く番宣とかで関わっていたんですけど。「その人そのものみたいに見えた」って周りの方は言っていました。普段はそうじゃないのに、その役に入っている時は、非常にエキセントリックな人に見えるぐらいその役に入り込んでいたっていう話は周りの俳優さん、していましたね。

(吉田豪)へー!

(安東弘樹)だから本当に憑依型で、その方になるっていう感じなんでしょうね。

(吉田豪)やりすぎちゃうタイプ。あと「無趣味」ってすごい言われているんですけど、「趣味はなんですか?」って聞いたら……そうなんですよ。もともと映画好きだった人がそれが仕事になっちゃったことで。「だから趣味という趣味はいまはない。映画は好きだけど、いまは映画を見ると疲れちゃう。日本の映画は特に。見方が変わっちゃうんで」っていう。

(安東弘樹)そこが現実ですもんね。

(吉田豪)まあ、「別の面白がり方はある。『ああ、こういう風に撮っているんだ』みたいな発見もあったりする。ただ、完全に楽しんでは見れないから趣味ではななくなって、義務っていうか勉強。自分がどうやるか? のお手本みたいな感じになっている」という。

(玉袋筋太郎)「自分だったらどうやるか?」っていうね。

(安東弘樹)僕もそんなかっこいいもんじゃないですけど、テレビ見ないですもん。あまり。そこに現場があるんで、こう、仕事のことを考えちゃったりとか。どうしても、趣味で楽しむっていう感じでは……だから僕、お正月もテレビは。

(吉田豪)息抜きにならないわけですね。

(安東弘樹)息抜きにならないんですよね。

(吉田豪)安東さんの場合、ジェラシーとかもあるんじゃないですか? 「俺がこっちに出たいのに!」とか?(笑)。

(安東弘樹)いやいや、ジェラシーは本当になくて。「大変だな」っていうのと、あと後輩が働いていたりすると、いま働き方改革で。「ああ、申し訳ない」って思ったりとか。

(吉田・玉袋)ダハハハハッ!

(安東弘樹)ずーっと。あのね、なんて言ったらいいのかな? 本当に現場なんですよね。「すまん! 杉山、すまん!」とか。「今月、どのぐらい残業なのか……ごめんな!」とか。そういう感じになっちゃうんで。本当に。

(吉田豪)なんかあると安東さんが叩かれかねない流れですからね。

(安東弘樹)いえいえ。他局に関しても、「ああ、このアナウンサーはこれぐらい働いているけど、残業はどのぐらいかな?」とか。

(吉田豪)計算しちゃうんですね。

(安東弘樹)全く楽しめないですね。えー、以上です。

(吉田豪)ダハハハハッ!

(安東弘樹)で、漫画も読まれるんですか?

(吉田豪)そうですね。「手塚治虫さんが好きらしいですね」って言ったら、「よく知ってますね!」みたいな感じで。「なんであんなのが書けるのかな?って思って。手塚さんの漫画を読んでいると、他のが全部その踏襲に感じちゃう。つげ義春さんとかも好きですけど。だから、手塚さんの漫画とかを映画にしたいなと思っているんですけどね。『鉄の旋律』って知っていますか?」みたいな感じで、順調に罠にかかっているという(笑)。「やっぱり撮りたいんじゃないですか!」みたいな(笑)。

(安東・玉袋)フハハハハッ!

(安東弘樹)「やってみたい」っていうのは「撮りたい」っていう(笑)。

(吉田豪)そうなんですよ。

(玉袋筋太郎)いやー、これからでも、まだ40才でしょう? ますます50とか歳を重ねることによって変化していく俳優さんになっていくんだろうね。

(吉田豪)ブレイクして5、6年とはいえね。

(安東弘樹)僕もそのドラマの制作発表なんかでお会いしたんですけど、普通の感覚を持ち合わせている方で。僕がはじめてお会いして挨拶した時、「ああ、僕、若い頃からずっと安東さんを見ていましたよ」って言われたんですよ。長谷川博己さんに。一瞬頭が真っ白になって、「ええっ、どういう意味なんだろう?」って思ってこれを見たら、たしかに30才ぐらいまで普通の生活をされていた感覚で……私がだから10、年上なので。長谷川さんが学生の時には俺、普通に仕事をしていたんだってその時に思ったんですけども。でも、普通の感覚を……。

(吉田豪)まあ、それ以上にマガジンハウスのバイトもすごい大きくて。いまだに映画とかで共演する人とかに、「僕はあの時、マガジンハウスの撮影で。スタジオの横で僕が手伝っていたんですよ」みたいな。それがあるんですよ。

(安東弘樹)そうか!

(吉田豪)相手の視界にも入らないぐらいの存在だった時代っていうのがあって。

(安東弘樹)それが大人であるわけですね。

(吉田豪)そうです、そうです。

(安東弘樹)そうかー。すごくバランスのいい人だなって。

(玉袋筋太郎)そういう人が成功するんだね。神様はちゃんと見ているっていうことだよ。

(安東弘樹)関係ないですけど、僕は名前が「ひろき」で同じなんで。なんか親近感が……。

(玉袋筋太郎)字が違うでしょう?(笑)。

(安東弘樹)全然字は違いますけども。ちょっと親近感がわくんですけどね。

(吉田豪)本当に懐にそれで入れたら、その後も雑談というか。「リリーさんのところに出入りしている時、オカンのご飯、食べました?」みたいなので。そういう同じ時代の人間ならではの確認作業をいろいろと(笑)。「あの時、リリーさん2部屋借りてましたよね?」みたいな。本当に当時、行っていた人しか知らないディテールが。「仕事場と自宅と……」みたいな(笑)。

(安東弘樹)でも、これからますます活躍しそうですね。長谷川さんは。

(吉田豪)映画も撮るんでしょうね。いつかね。

(玉袋筋太郎)撮るだろうな! うん。

(安東弘樹)でもマガジンハウスのアルバイトから『GQ』のマン・オブ・ジ・イヤーまで、こんな短い人はなかなかいないかもしれないですね。

(玉袋筋太郎)すごいよ!

(吉田豪)『GQ』のインタビューを受けている時も、『GQ』の編集の人に「○○さんってまだいますか? マガジンハウスから移ったあの人……」みたいな、現場の話ができるんですよ(笑)。

(玉袋筋太郎)言われた方もうれしいんだよ。

(安東弘樹)絶対にうれしいですよ! そうか、楽しみですね。豪さんによるこの長谷川博己さんインタビューは現在発売中の『GQ JAPAN 2018年1月・2月合併号』に詳しく掲載されています。なかなかいま、手に入らない?

(吉田豪)時期もあったのが、いまはまた手に入るようになったはずです!

(玉袋筋太郎)増刷!

(吉田豪)雑誌では珍しいパターン。

(安東弘樹)1月・2月合併号。ただ、Dマガジンなどでも読めるということですね。豪さん、今年はなにかありますか?

(玉袋筋太郎)2018年。

(吉田豪)なんかあったかな? ああ、はいはい。『ラストアイドル』騒動というのがまだ続いていて。そうですよ。それの展開がまだありそうですね。まだ言っちゃいけないようなやつが。知らない間にまだまだ巻き込まれているっていう。

吉田豪とギュウゾウ『ラストアイドル』を振り返る
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(玉袋筋太郎)巻き込まれる男だよ!

(安東弘樹)本当ですね。なんかこう、打ち返すというよりもサラッといなしていく感じがいいですね。豪さんね。今年もよろしくお願いします。

(吉田豪)よろしくお願いします!

(玉袋筋太郎)よろしくどうぞ!

(安東弘樹)吉田豪さん、ありがとうございました。次回の出演は2月2日でございます。

<書き起こしおわり>

白戸佑輔・吉田豪・ギュウゾウ ラストアイドル『バンドワゴン』を語る

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ラストアイドル『バンドワゴン』の作曲者、白戸佑輔さんがFM RADIOBERRY『ギュウゾウと里咲りさのアイドル☆パンチ!』にゲスト出演。ギュウゾウさん、吉田豪さん、里咲りささんとラストアイドルについて話していました。


(里咲りさ)ここで改めまして今週のゲストをご紹介します。

(吉田豪)はい。吉田豪と……。

(白戸佑輔)白戸佑輔です。

(里咲りさ)先週に引き続き……(笑)。

(吉田豪)ラストアイドルファミリーですよ!

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(ギュウゾウ)フフフ(笑)。

(里咲りさ)そうですよ。わー!

ラストアイドルファミリー3人出演

(ギュウゾウ)3人、出てるんですよ。いまこのスタジオ内で。

(里咲りさ)そうですよ。私だけですよ。出てないの! 本当に……次こそは呼ばれたいです。

(吉田豪)応募はしていますからね。

(里咲りさ)ああ、そうだ。応募はしているから(笑)。

(ギュウゾウ)吉田豪さんは先週に続いてで。じゃあ、白戸さんのプロフィールを。

(里咲りさ)はい。白戸佑輔さんのプロフィールをご紹介します。1981年茨城生まれ。東京音楽大学芸術コースを卒業後、ベーシストとしてデビュー。AKB48、SKE48、バーガーキングCM、映画祭の音楽などアニメ、アイドル、映画、CM、アミューズメントパークなど各界の音楽を担当され大活躍中です。DTM作曲講師して後進の指導にもあたり、多数のプロ作家を輩出されています。

(ギュウゾウ)坂道系は?

(吉田豪)楽曲提供、していましたね?

(白戸佑輔)そうですね。欅坂で……。

(ギュウゾウ)あれ(『世界には愛しかない』)、売れましたよね?

(白戸佑輔)あれ……まあまあ。

(吉田豪)でもいちばんはやっぱりラストアイドル『バンドワゴン』で。

(白戸佑輔)そうですね。

(吉田豪)これ、印税ドカンと来ますよ! 間違いなく。

(白戸佑輔)アハハハハッ!

(里咲りさ)私、今日スタジオ入りする前に白戸さんがいくらもらえるのか、計算していたんですよ。

(吉田豪)計算、した?(笑)。

(里咲りさ)しました(笑)。

(ギュウゾウ)我らが里咲社長はお金に関してキチッとしているタイプなんですよ。


(里咲りさ)「いいな!」って思いました。夢がある!

(ギュウゾウ)夢があるよね!

(白戸佑輔)でも、結構取られるんですよね。マージンって言って。

(吉田豪)48系の印税はデカいっていうのはよく聞きますよ。カップリングで入るだけでも全然違うっていう。枚数のレベルが違うから。

(里咲りさ)特に総選挙前とか。

48系の印税はデカい

(白戸佑輔)でも、タイプによってあるんですよ。A、B、Cで買われないCDとかがあって。まあ、ちょっと言えないですけど、少ないところに入っちゃったりすると……。

(吉田豪)ああ、カップリングでね。

(里咲りさ)へー!

(ギュウゾウ)今回の場合……さっそく僕も買いましたし、今回は全部の盤、タイプに『バンドワゴン』が入っているじゃないですか。

(吉田豪)だから、これはもう……。

(白戸佑輔)これは、ああ、うれしいやつですね(笑)。

(里咲りさ)ギュウゾウさん、おごってもらいましょうね。次こそは。

(ギュウゾウ)そうだよ!

(吉田豪)これもプレゼン形式だったんですか?

(白戸佑輔)これもそうですね。コンペで。完全にコンペです。辛い辛い……。

(吉田豪)48のコンペは大変だっていう噂も聞いたこと、ありますよ。

(白戸佑輔)ああ、辛いですね(笑)。

(ギュウゾウ)この番組、収録じゃなくて生放送のテイですけども……昨日さ、白戸さんと一緒にラストアイドルファミリーの池袋サンシャインのデビューイベントに行ってきたんですね。その時に、一緒にヤナガワさんっていう仮歌を歌った方が来てくれて。今回のと違う歌詞のやつを鼻歌っていうか、軽く歌ってもらったら、結構あれもよくて。作詞もできるのね。

(白戸佑輔)作詞……。

(吉田豪)仮で入れていたという?

(白戸佑輔)そうそう。仮の歌詞ですね。

(ギュウゾウ)それ、割といいのよ。

(吉田豪)えっ、秋元さんよりもですか?

(ギュウゾウ)そんなことない! そんな……!

(白戸・里咲)アハハハハッ!

(里咲りさ)おっと! 問題発言が来ましたよ!

(吉田豪)おおっ! さすがの空気を読まないトークが!

(里咲りさ)Twitterのみなさーん! さっそく文字起こししてくださいねー!(笑)。

(ギュウゾウ)怒られる、怒られる……(笑)。

(吉田豪)「あっちの方がよかった」?(笑)。比較しましょうか、みんなで(笑)。どっちがいいか。

(ギュウゾウ)俺が怖い……。

(吉田豪)それをジャッジしますよ、僕が(笑)。

(ギュウゾウ)「勝者!」なんて(笑)。

(白戸佑輔)アハハハハッ!

(吉田豪)「勝者、白戸!」(笑)。

(白戸佑輔)炎上!

(ギュウゾウ)怒られる(笑)。ちょっとまた、楽しい放送になってきたぞ(笑)。どうですか? イベントに行ってみて。あんまりアイドルイベントって行かないですよね?

(白戸佑輔)そうですね。誘われてというか、前にメチャハイ(青山☆聖ハチャメチャハイスクール)っていうのに関わっていたことがあって。

(吉田豪)おおっ、さんざん炎上したことでおなじみのメチャハイ! そしてメンバーがアダルトな方向に行くことが発表されたことでおなじみの、メチャハイ!

(白戸佑輔)ああ、言っちゃった(笑)。そうなんですよ。

(里咲りさ)今日はドッカンドッカン炎上の種がありますよ(笑)。

(ギュウゾウ)メチャハイさんにも楽曲提供を?

(白戸佑輔)結構ずっとやっていて。最後、解散する前のCDとかもやっていたんですけど。で、なんかイベントに呼ばれて、結構がっつり現場を見たのはメチャハイっすね。

(吉田豪)あそこの現場も荒れていましたからね。もう。ヲタが土下座させたりとか、色々してましたからね。いろんな事件が。

(ギュウゾウ)いろんな事件がありましたね(笑)。

(吉田豪)ヲタが裁判に巻き込まれたり。いろんなことがありましたから。

(ギュウゾウ)アハハハハッ! 昨日ね、やっぱりああいうイベントで規制が強いじゃないですか。もちろんダイブ、リフトなんてもってのほか。

(吉田豪)ギュウゾウさんの得意なね。

(白戸佑輔)アハハハハッ!

(ギュウゾウ)僕もさ、やっぱりアイドルオタクになってから日が浅いからさ。

(吉田豪)ガンガン、リフトやって怒られて。

(ギュウゾウ)よく怒られて(笑)。

(白戸佑輔)アハハハハッ!

(ギュウゾウ)そう。昨日もね、白戸さんが結構怒られていて面白かったのよ(笑)。

(里咲りさ)えっ、リフトしたんですか?(笑)。

(ギュウゾウ)写真、写真(笑)。リフト……僕もね、持ち上げたいぐらいだったけど。「白戸さん! どうもどうも……」なんて話をしていたら、ファンのオタクの方にちょっと怒られたりね。

(白戸佑輔)そう。言っていたら、「ちょっと! 静かに!」って。「……あ、すいません」みたいに(笑)。

(里咲りさ)うるさかったんですね(笑)。

(ギュウゾウ)それとかね、白戸さんが「ああ、素晴らしい!」って写真を撮っていたら、係員の方に「撮影禁止です」って。

(吉田豪)中の人とは気づかれないまま(笑)。

(里咲りさ)作曲家だとは思われなかった(笑)。

(吉田豪)「俺だよ、これ!」って(笑)。「俺がラストアイドルなんだよ!」って(笑)。

(白戸佑輔)アハハハハッ!

(里咲りさ)「ファミリーだよ! 俺、ファミリーだから!」って(笑)。

(ギュウゾウ)「これ、昔の俺と似てる」と思ったのが、ついメンバーさんに声をかけてしまうっていうね。声をかけてしまって、メンバーさんが反応してしまうっていう。

(白戸佑輔)反応して。あれ、ダメなんですね。

(ギュウゾウ)すると、ヤキモチを焼かれるよね。

(白戸佑輔)ああ、なるほどですね。

(吉田豪)関係者ヅラというかね。

(里咲りさ)半ヲタ関係者というレッテルを貼られてしまいますね(笑)。

(白戸佑輔)俺、でも完全にファン目線でしたよ。「はるちゃーん!」っつって。

(ギュウゾウ)メンバーの安田(愛里)さんのコメントというか挨拶がなかなか感動的だったの。もう、白戸さんももらい泣きしていて。「ああ、いいな。この画は」って。「見ないでください!」って。(笑)。でも、なかなか楽しくて。吉田豪さんが出てきて大ブーイングされているし。

(白戸佑輔)アハハハハッ!

(吉田豪)でもね、最後に「メンバーにも伝えてない重大発表があります!」って言ってすごい緊張感も走って。僕もいるから、なにかヤバいことなんじゃないか?っていうことになった後、後ろのモニターにボーン! と出たのが「Zepp東京ライブ決定!」っていう。で、「これ、すごいことですね!」って言っていたんですけど、僕の中では「いや、里咲社長もやってるし……」っていうのがずーっと渦巻いていて。明らかに、僕と大森靖子の中では「いやいや……」っていう(笑)。

(ギュウゾウ・白戸)アハハハハッ!

ラストアイドル重大発表の衝撃

(吉田豪)「これ、本当にすごいことなんですよね、大森さん!」って伊集院(光)さんが振ったんですけど、ずーっと……(笑)。

(里咲りさ)「えっ、里咲りさがワンマンやったところ?」っていう(笑)。

(吉田豪)そうです、そうです(笑)。「里咲りさに並んだレベルですよ!」っていう(笑)。

(里咲りさ)そうですよ! もう、東京ドームとかでやらないと、ねえ(笑)。

(ギュウゾウ)本当ね、栃木県のリスナーさんね、里咲りさはすごいんですからね! Zeppを満員にしているんですからね!

吉田豪とギュウゾウ 里咲りさZeppワンマンライブを語る
吉田豪さんがRADIO BERRY『ギュウゾウと里咲りさのアイドルパンチ!』にゲスト出演。ギュウゾウさん、里咲りささんと大成功に終わった里咲りさZeppワンマンライブについて話して...

(里咲りさ)はい(笑)。武道館、やらないと。ラストアイドルと勝負ですよ。どっちが早く武道館をやるかね(笑)。

(白戸佑輔)アハハハハッ! そこで競う(笑)。

(ギュウゾウ)本当。本当に本当に。どうです? こういうテレビの番組と連動をして自分の楽曲がどんどん大きくなっていくというのは?

(白戸佑輔)もう、はじめてですよね。

(吉田豪)毎週、嫌というほど聞かされるってこともまずなかったじゃないですか。みんなが刷り込まれていくという(笑)。

(里咲りさ)でも、曲は聞けば聞くほどいい曲に聞こえてくる。

(白戸佑輔)いや、飽きちゃうんじゃないかなと思って、ずっと心配していたけど。まあ全然、自分でも飽きずに聞けたかなっていう。

(ギュウゾウ)昨日、面白かったのは白戸さんがジャッジで落とした子が、またいいんですよ。

(白戸佑輔)ねえ。いいっす、いいっす。「いや、結局いいな!」っつって(笑)。

(ギュウゾウ)結局ね、審査員側も反省しつつ。

(吉田豪)でも実際にだから、ラストアイドルのメンバーになることが正解かどうかってわからないんですよね。セカンドユニットのセンターの方が、絶対に美味しいじゃないですか。

(里咲りさ)物語がもう最初からありますもんね。

(ギュウゾウ)松本(ももな)さんを落としたのって、白戸さん?

(白戸佑輔)松本さんを落としたのは、俺っす。

(ギュウゾウ)ダメでしょう。松本さんを落としちゃ!

(吉田豪)いや、全然。セカンドのセンターの方がいいですよ。

(白戸佑輔)そうですよね。

(ギュウゾウ)シュークリームロケッツのセンターですよね。

(吉田豪)だから、ラストアイドルの5番とか6番にいるより、絶対にそっちの方が美味しいはずで。



(白戸佑輔)なにを言ってるんですか! 古賀(哉子)さん、がんばっているじゃないですか!

(ギュウゾウ)古賀さんはやっぱり僕、推さないと。

(里咲りさ)推しなんですね。

(ギュウゾウ)推しっていうか僕が、ねえ。

(吉田豪)最初の炎上の事件のね(笑)。

吉田豪とギュウゾウと里咲りさ『ラストアイドル』を語る
吉田豪さんがRADIO BERRY『ギュウゾウと里咲りさのアイドルパンチ!』にゲスト出演。吉田さん、ギュウゾウさんが共に審査員として参加した『ラストアイドル』について話していました...

(里咲りさ)そうかそうか(笑)。

(ギュウゾウ)最初の炎上……(笑)。

(吉田豪)1人しか選ばなかった。

(里咲りさ)ラストアイドル史上の中でいちばん最初の炎上。

(吉田豪)今日もギュウゾウさんにリプライ、飛んでましたもんね。「僕はまだあの審査、納得いってません!」って(笑)。

(白戸・ギュウゾウ)アハハハハッ!

(里咲りさ)まだ来てるんですか!

(吉田豪)まだあった(笑)。

(ギュウゾウ)本当ね、僕よりもね、豪ちゃんの方が詳しいからさ(笑)。もう本当ね、ああいう時に、相澤さんの気持ちはどう考えているのかな?って。あ、それはいいのか。それはいいんだけど。みんなね、脳みそを通さないでしゃべるからさ。まあ、僕と一緒で……。

(吉田豪)おおっ!

(里咲りさ)おおっ!

(吉田豪)「脳みそを通さないでしゃべる」?(笑)。

(里咲りさ)ヤバい言葉、出ましたよ! みなさん、文字起こししてくださーい!

(吉田豪)「あいつら! ラストアイドルのヲタの連中は! 脳みそを通さないでしゃべっている!(ギュウゾウ談)」。

(ギュウゾウ)フハハハハッ! ヤバい!(笑)。

(里咲りさ)もうこれはね、確実に文字起こしされますからね。Twitterで拡散されちゃいますよ(笑)。

(ギュウゾウ)いやいや……ちょっと無口になるな……。

(白戸佑輔)アハハハハッ!

(ギュウゾウ)いやいやいや……(笑)。でもせっかく白戸さんが来てくれているからさ、音楽的なことも。

(吉田豪)おおっ! ギュウゾウさんが音楽的なことを聞きますよ!

(ギュウゾウ)僕、正直言うと、このラストアイドルファミリーの楽曲を全部、聞かせていただいてるんだけど、普段はあまり聞かないジャンルなんですよ。

(吉田豪)リフトもできないし。

(ギュウゾウ)フフフ(笑)。まあ、リフトやったら怒られるよね(笑)。どうです? 全部聞いてみて、自分の曲と他の方が作曲した曲とか……。

(白戸佑輔)なんか全部楽曲のタイプが違うというか。もちろんなんですけども。いわゆる秋元さんのアイドル曲が出てきた時ってああいう、アコギでも弾き語りできる感じなんですけども。ハロプロ系とはかなり違ったところから来ていて。そのハロプロ系でもないし、歌謡曲臭するのはあるけど……みたいな。僕はやっぱり昔のアイドルっぽい曲がすごい好きで。で、自分で『バンドワゴン』を書いておきながら、シュークリームロケッツとかすごい好きで。いや、めっちゃいいんですよね。「これぞ!」っていう感じですよね。

(吉田豪)Love Cocchiもよかったですよね。

(白戸佑輔)Love Cocchiもよかったですよ! すっごい良くて。アレンジもまさに踏襲しているなという感じで。

(吉田豪)そう。だから48っぽい曲と、ああいうオールディーズ感があるというか、ああいうアイドル曲とに完全にわかれてますよね。

(白戸佑輔)わかれていましたね。

(ギュウゾウ)これ、まだ里咲さんは聞けてないか?

(里咲りさ)あっ、ギュウゾウさんにもらったやつ、聞きました。

(ギュウゾウ)これ、どうです? こういうの、自分もコンペに参加できるとか、そういう……。

(里咲りさ)いやー、私、コンペ通ったことがないんですよ。人生の中で。提供しても……意外と出したりしているんですけども。いや、通らないんですよね。全然。

(ギュウゾウ)そうなの? 「白戸りさ」っつって出せばいいんじゃない?

(里咲りさ)どういうことですか?

(吉田豪)意味がわかんないですよ! 拾いようがないじゃないですか! 脳みそを通してないのは誰だ?って話ですよ!(笑)。

(白戸佑輔)アハハハハッ!

(里咲りさ)ギュウゾウさんですよ!(笑)。そんな適当な振り、ありますか?

48系楽曲コンペの厳しさ

(吉田豪)乗っかりようがないっていうね。僕がさっきも言いかけたんですけども、48系のコンペに出しているあるミュージシャンの人に聞いたことがるんですけど、他のグループとの違いがなにかというと、他はボツになった曲とかは自分で使えるんだけど、48ってそのまま回収らしくて。だから本当に「これは!」という曲を出すと回収されちゃって自分で使えなくなるから……って。

(里咲りさ)何年間か、あれなんでしたっけ?

(吉田豪)だからかなり48に寄せた曲を自然と作っていって。だから、なんとなく48っぽい曲ができていくみたいなのをある人から聞いたんです。

(ギュウゾウ・里咲)ああーっ!

(白戸佑輔)でも、僕の場合は結構割と無視して作っちゃう。まあ、そういう意識もするけれども、まあ無視して作っちゃいますね。でもそれが全然採用にならないから、30曲ぐらい好きなのを書いているとそれが全部回収なんで。「30曲分、なにをしているんだろう、この時間……」っていう風になる時はありますね。

(吉田豪)今回の『バンドワゴン』は寄せた感じですか?

(白戸佑輔)いや、寄せていないですね。……あ、でもちょっと寄せました(笑)。

(里咲りさ)ちょっと寄せた(笑)。

(白戸佑輔)実はこれ、あんまり言っていいのかわからないですけど。昨日もちょっと話しましたけど、左右で歌詞が違うのを僕、書いたんですよ。

(吉田豪)と、言うと?

(白戸佑輔)同じメロディーなんだけど、左・右で、こっちは違う歌詞。「秋が○○」って。こっちは「春が○○」みたいな。「これで逆のことを言ったら面白いな。秋元先生、拾ってくれないかな?」っていう。それで、「面白い!」みたいな感じで来たんですけど、結局はひとつの歌詞になっていました(笑)。

(里咲りさ)フフフ(笑)。それは採用されなかったんですね。へー!

(ギュウゾウ)で、昨日一緒にいたヤナガワさんがそれを歌っていて。それもなかなかいいんだよね。割と……どこまでしゃべっていいんだろう? 割と僕らの近い方と一緒に仕事をしているっていうのがありましたよね。

(白戸佑輔)ああ、そうです。

(ギュウゾウ)軽く言っちゃうと怒られるかもしれないんで、口つぐんじゃうけども。割と、ねえ。

(白戸佑輔)あ、もう言いそうになった。

(ギュウゾウ)言っちゃってもいいんじゃないの?

(白戸佑輔)まあまあまあ……。

(吉田豪)言ってくださいよ、そこまで言うんだったら!

(ギュウゾウ・白戸)アハハハハッ!

(吉田豪)なんですか! モヤモヤさせて! 言うなら言う、言わないなら言わない! 最初から触れない! どっちか!

(ギュウゾウ)はい。わかりました(笑)。ゴキ帝さんとか、BiSHのアイナとかね。

(里咲りさ)吉田豪さんに言わされました(笑)。

(吉田豪)どっちかじゃないですか!

(白戸佑輔)言うなら言う(笑)。

(吉田豪)一切触れないか。

(里咲りさ)これが『聞き出す力』っていうか……説教ですね(笑)。

(吉田豪)「それは言えないな」は無しですよ(笑)。

(ギュウゾウ)すいません(笑)。

(里咲りさ)ねえ。近いですね。

(ギュウゾウ)そうそう。だからね、そういうところからどうにかね、あんまり地上と地下がばっくり割れているっていうのは……「地下」っていう言い方もあんまり好きじゃないけど、ばっくり割れているのもよくないなっていうのは。

(吉田豪)最初に『バンドワゴン』みたいなコンセプトはあったんですか?

(白戸佑輔)全然ないっすね。だから自然にというか。

(ギュウゾウ)毎回、勝ちには行っている? コンペに。

(白戸佑輔)そうですね。行っているんですけど、全然ダメですね。

(ギュウゾウ)そんなに採用されないもんですか?

(白戸佑輔)全然採用されないですね。「これだろ!」って出すけど、全く音沙汰ないみたいな。

(吉田豪)なんでこれが行けたのか、自分でもよくわかって感じですか?

(白戸佑輔)全然わからないですね。でもこれ、書いた時も普通に書いているんですけど、「まあ、ダメだろうな」って思って。そしたら来たみたいな。でも、採用もそんなにすぐに知らされるわけじゃなくて。実際に第一話の時を見て、「あれっ? 俺の曲じゃね?」みたいな。

(吉田豪)えっ? 教えてくれないんですか?

(白戸佑輔)いや、その日のそこで使われているとか、流れるとかって教えてもらってはいないですね。「採用」っていうのは聞いていたんですけども。「あれっ?」と思って。

(吉田豪)「毎週流れているじゃん、これ?」みたいな。

(白戸佑輔)そうです(笑)。「あ、なんかこれ、楽器で俺のっぽいな……」って。「聞いたことあるな」って。

(ギュウゾウ)しかも、審査員で呼ばれて(笑)。炎上もさせた方がよかったんじゃない?

(白戸佑輔)アハハハハッ!

(里咲りさ)いやー、私もコンペ、ラストアイドルに出して一儲けさせていただきたい。

(ギュウゾウ)俺もちょっとピアノとか練習しようかね。

(里咲りさ)フフフ(笑)。そんな甘い世界じゃないですね。こんないい曲が揃っているから。

(吉田豪)新シーズンはちょっとシステムが違うみたいですからね。

(ギュウゾウ)そっちも楽しみだな。

(吉田豪)曲のコンペとかのない世界っぽいですからね。

(里咲りさ)もうね、太刀打ちができない。

(吉田豪)大物たちが。

(ギュウゾウ)まだ番組、時間もあるんで、1曲聞いてもらいましょうかね。

(里咲りさ)せっかくなんで、白戸さんからご紹介いただけますか?

(白戸佑輔)はい。ラストアイドルで『バンドワゴン』。

ラストアイドル『バンドワゴン』



(里咲りさ)『バンドワゴン』、お送りしました。

(吉田豪)こうやってかかるごとにいくらか入ったりするんですか?

(白戸佑輔)アハハハハッ! これ、払っているんですか?

(ギュウゾウ)払っていますよ! これ、地上波ですよ! 栃木県内でいちばんでっかいFM曲ですよ!

(白戸佑輔)すいませんでした(笑)。

(里咲りさ)ああ、そうか。JASRAC。

(白戸佑輔)JASRACっすね。

(ギュウゾウ)かけてますよ。何円か。

(白戸佑輔)よっしゃーっ!

(ギュウゾウ)結構この番組で貢献してるね(笑)。僕らも曲もたまにかけているんだけどね。里咲さんの曲はJASRACに?

(里咲りさ)いや、私まだ自己管理なんですよ。

(吉田豪)逆にネットとかで使いやすいっていう。

(里咲りさ)そうなんです。だからネット放送とかだと喜ばれるんですよね。でも、局を挟むと「JASRACをやっていていただいた方がありがたいんですけどね……」って言われるんですよ。

(ギュウゾウ)そうか。ちょっとお金が入るんだったら今日のエンディング曲は電撃ネットワークの曲をかけよう。

(白戸・吉田・里咲)フハハハハッ!

(ギュウゾウ)焼け石に水っていう(笑)。

<書き起こしおわり>
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